【アコースティックギター】K.Yairi × 島村楽器 コラボレーションモデル徹底解明
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15年以上にわたって愛され続ける「1」シリーズ
画像左側のSO-MH1は、発売から約15年たってもいまだにベストセラーとなっています。また左から2番目のSL-RO1は、バック材の変更があったとはいえSO-MH1と同時に発売した旧SL-MA1から続くベストセラーです。近年になって右の2本が発売され、ますます人気に拍車をかける「1」シリーズです。
K.Yairiならではのハンドメイド
K.Yairiが創業当時から一貫して変えていないものの一つが「ハンドメイド」です。
最低でも10年は自然乾燥されるヤイリギターの木材ストックを使用したギターたちは、職人たちの手によってギターに生まれ変わっていくのです。
単板の甲付け作業。機械で木材を成型することもできるのかもしれませんが、手作業で行う事でそれぞれの木材の微妙な変化にも対応可能です。
指板張り付け面の平面出し。図っては削り、図っては削りを繰り返し、永久保証であるK.Yairiのギターたちが、文字通り永久に使ってもらえるよう、丁寧に作業していきます。
ネックの握り調整作業です。型に合わせて手作業によって「握りやすいネック」に仕上げていきます。
これらの作業はK.Yairi製品であれば同工程で行われますが、もちろんK.Yairi × 島村楽器 コラボモデルも同様です。安心のハンドメイド、安心の永久保証こそがヤイリギター製品の真骨頂です。
手間をかけたステイン塗装 + バースト塗装
まずはK.Yairi、ヴィンテージサンバースト塗装のモデルを見てみましょう。
続いてコラボモデルのSO-MH1を見てみます。
同じ「ヴィンテージサンバースト」と名付けられた塗装ですが、SO-MH1の方は中央部の木目が、より濃くなっているのが分かります。
これはスプレーでバースト塗装を行う前に、木地に黒の塗料を塗りこんだ後、塗装をかける事で可能となります。工程が1つ増えますが、それによってさらに「ヴィンテージ感」を生み出すことが可能なのです。
また木材1枚1枚、木目が様々なので出てくる表情が違います。それもこの「1」シリーズの魅力の一つです。
コラボレーション伝統の「小さめボディ」元祖
HQシリーズの項でも触れましたが、コラボモデルは「小さめボディ」を基本としています。
SO、SLに関してはHQで言及した通りです。
SRF-MA1は、元になったK.YairiのRF自体が「ホールド感の高い小型のボディシェイプ」というコンセプトのひょうたん型です。元から「小さめ」ボディであることが分かります。
SWY-RO1はK.Yairi WYシリーズのボディを採用しています。ボディサイズはそのままなのですが、厚みを103mm-115mm → 85mm-107mmに変更し、抱えやすくしています。
「1」シリーズまとめ
15年前の発売から愛されている「小さめボディ」「ヴィンテージ感」のK.Yairi × 島村楽器 コラボレーションモデルは今も脈々と受け継がれ、人気が続いています。「1」シリーズには異色のエレアコモデルもラインナップされましたが、こちらもしっかり伝統にのっとって制作されています。ぜひそれぞれのモデルを見比べて、お気に入りの本を見つけてください。
SO-MH1
ブランド | K.Yairi |
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型名 | SO-MH1 |
定価 | オープンプライス |
販売価格 | (税込) ¥132,000 (税抜 ¥120,000) |
JAN | 2301000041948 |
付属品 | ハードケース |
コラボモデル全ラインナップ中、唯一のマホガニーサイド&バックです。SOは一番ボディが小さく抱えやすいのが長所ですが、その分音量面では他モデルより小さくなります。マホガニーをサイドとバックに採用することで、小さく、そして硬くなりがちなサウンドを豊かにしています。
サイドとバックだけでなく、TOPもサテン仕上げにしてあるのも、このモデルの特徴です。
SL-RO1
ブランド | K.Yairi |
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型名 | SL-RO1 |
定価 | オープンプライス |
販売価格 | (税込) ¥169,900 (税抜 ¥154,455) |
JAN | 4580393207997 |
付属品 | ハードケース |
SO-MH1と共に初代コラボレーションモデルとして愛されてきたSL-MA1のバック材であるフィギュアド・メイプルが枯渇、高騰したことを受け、2019年10月に「アップデート」という方向性でモデルチェンジしたのがこのSL-RO1です。
SL-MA1のフィギュアドメイプル(左)から、ローズウッド材に変更したサイドとバック。メイプル独特の煌びやかなサウンドがSL-MA1の魅力でしたが、これによって中域の豊かさも加わりました。
ローズウッド指板(左)からエボニー指板(右)に変更となったSL-RO1。より硬質な指板となったため、音の立ち上がりが素早くなりました。
また、指板サイドにバインディングを追加。ポジションマークは5mmから3mmに変更して、ギター全体で「近代的なヴィンテージ感」を演出しています。
ペグは同じGOTOH製ですが、ヴィンテージゴールドからクロームに変更。ブッシュも小さいスマートなタイプにしています。
SL-MA1の意思を継いだSL-RO1。サウンドの変化とともにルックス面でのアップデートもされ、これからのコラボレーションモデルの柱となってくれる存在です。
SRF-MA1
ブランド | K.Yairi |
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型名 | SRF-MA1 |
定価 | オープンプライス |
販売価格 | (税込) ¥151,800 (税抜 ¥138,000) |
JAN | 4580393206938 |
付属品 | ハードケース |
エンジェルシリーズの象徴であるRFモデルを、コラボレーションモデルの伝統に則って制作され、2018年11月に発売されたのがこのSRF-MA1です。
SL-MA1がモデルチェンジされた今、フィギュアドではないにしろメイプル材をサイドとバックに採用している、唯一のコラボモデルとなったSRF-MA1。そのサウンドはSL-MA1譲りの煌びやかさを誇ります。
TOPはもちろんステインされたヴィンテージサンバースト。グロス仕上げであることも、SL-MA1ゆずりと言えます。
SWY-RO1
ブランド | K.Yairi |
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型名 | SWY-RO1 |
定価 | オープンプライス |
販売価格 | (税込) ¥222,000 (税抜 ¥201,819) |
JAN | 4580393206792 |
付属品 | ハードケース |
コラボモデルの中でも異色のモデルが、HQシリーズと共に2020年4月に発売されたばかりの、SWY-RO1です。
やはりエレアコモデルというのが一番の特筆ポイント。L.R. Baggs StagePro elementを搭載することによって、3バンドEQなどでサウンドメイクや、ステージでのハウリング対策にも対応しています。
ピックアップシステムは、ヤイリギター工場で選定を行って最もSWY-RO1に合うものを搭載しました。
エボニー指板、指板バインディング、そしてHQシリーズ譲りのヘリンボーン・インレイによって、このモデルだけのルックスに仕上げています。
さらにSWY-RO1は元となるK.Yairi WY-1のスケール(ナットからサドルまでの長さ)、635mmを645mmに延長しています。これによって薄くしたボディの分、弦振動を強めてギター全体の振動UPにつなげています。
エレアコであっても生鳴りを重視しているポイントです。
伝統のステイン+バースト塗装はSWYでもしっかり受け継いでいます。
続いてのページは、ベストセラーの1を継承した、エントリーモデルである「2」シリーズの特集です。