【アコースティックギター】K.Yairi × 島村楽器 コラボレーションモデル徹底解明
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岐阜県可児市のヤイリギター工場で生産される、ハンドメイド・アコースティックギター、K.Yairi。以前ギタセレでもその工場をレポートしましたが、豊富な木材ストックと丁寧な生産はもちろんのこと、最終工程でギターにクラシックを聞かせてから出荷(!)というこだわりまで垣間見ることができました。
そんなK.Yairiと島村楽器とのコラボレーションモデルの歴史は、15年以上になります。初代のモデルはSL-MA1とSO-MH1。SL-MA1はバック材の枯渇と高騰でSL-RO1にモデルチェンジしましたが、皆様のご愛顧によってSO-MH1は発売当時からそのままのスペックで現役を継続しています。初代モデル発売以降、時代と共に様々なモデルがプロデュースされてきましたが、近年コラボモデルは充実の一途をたどり、なんと12モデルにものぼります。
本特集ではそんなK.Yairi × 島村楽器 コラボレーションモデルをシリーズごとに詳しく見ていきます。
目次
- ラインナップ一覧
- フラッグシップ・シリーズ「HQ」
- 15年以上にわたって愛され続ける「1」シリーズ
- エントリーモデルに位置する「2」シリーズ
- K.Yairiの通常ラインナップも含めた魅力を店頭で体感できる「特選本舗」と限定モデル
ラインナップ一覧
島村楽器コラボレーション・全モデル共通の特徴は、「小さめボディ」です。SOモデルは通常のOボディよりも70%、SLモデルはドレッドノートタイプよりも85%のダウンサイジングを実現。SRFは元となっているK.YairiのRFシリーズ自体が小さめです。SWYにおいては、ボディの大きさではなく、厚さを変更し、抱えやすさを生み出しています。
各モデルについてはそれぞれのページで詳しく触れますが、特徴として以下の点が挙げられます。
- HQシリーズ
コラボレーションモデルのフラッグシップ・シリーズ。K.Yairiならではの丁寧な仕上げだけでなく、HQスキャロップド・ブレイシングを施し、コラボレーションシリーズの特徴である「小さめのボディ」を最大限にならすための構造になっています。歴史的名器のテイストをインストールした外観とあいまって、王者の風格を携えています。 - 「1」シリーズ
単板スプルースTOPをステイン塗装した上でカラーリングする、島村楽器コラボレーションモデルの伝統を守り続ける仕様。モデルに合わせてマホガニー、メイプル、ローズウッドをサイド&バック材に使用し、小さめのボディとは思えない鳴りを実現しています。 - 「2」シリーズ
K.Yairi × 島村楽器コラボレーションのエントリーモデル。スプルース単板、ステイン+バースト塗装というコラボレーションモデルの伝統を踏襲しつつも、コストをおさえるべくオヴァンコールをサイド&バック材に採用。ヴィンテージ・ブラックバースト(VBB)、ヴィンテージ・サンセットバースト(VSB)という、K.Yairiの他モデルにはないオリジナル・カラーリングも魅力の一つです。
コラボレーションモデル「型名の読み方」
次のページからは、それぞれのシリーズとモデル詳細を掘り下げていきます。まずはHQシリーズからです。