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【ギター/ベース弦】DR Stringsの魅力を再発見【DRフェア開催】

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DR弦の共通特徴

DRAGON SKINとTITE-FITそれぞれの特徴は前述の通りですが、DR弦には共通仕様としてさらに特筆すべき点があります。

ハンド・ワウンド


DR弦は、多くの弦メーカーと違って「ハンドワウンド」を行っています。機械で自動的に巻いていくのではなく、その日の温度や湿度、さらに素材の状態を職人が常に感じ取りながらワウンドを行います。(職人が職人として働けるまで、最低でも6か月の修業期間があるそうです) これによって、どのロットにおいても均一性が保たれると説明しています。

コンプレッション・ワウンド


ハンドワウンドによる一番の恩恵が、この「コンプレッション・ワウンド」です。コンプレッション = 圧縮 / 圧迫という意味です。コア材とワウンド材、ワウンド材どうしが熟練した職人によって高密度に圧着されています。これによってワウンド材とコア材の設置面積が拡大。剛性もUPしますので、弦の振動効率が上がります。

また、弦の大敵ともいえる水分の、コア材への侵入を防ぐことにも役立っています。そのためDRの巻き弦は、ノンコーティングであっても比較的寿命が長いのです。

素材


DR Stringsのホームページに「MADE IN USA WITH ONLY AMERICAN MATERIAL」というワードがあります。「アメリカ産の素材を使って、アメリカで作っている」という事ですね。DR Stringsって他のメーカーの弦より標準的な価格が高いように感じますが、それはハンドワウンドだけでなく、素材をしっかり厳選していることからも来ているんですね。納得です。

ほぼ巻きグセの無いストレートな弦


素材の良さはこんなところにも表れます。DR弦のパッケージを開封すると、ボールエンドが「ぴょん」と飛び出してくることがあります。
そしてテーブルに置いてみると、ストレートで巻きグセがほぼ無いのが分かります。


試しに他社の弦を横に置いてみるとこんな感じ。上が他社製、下がDR弦です。

弦に巻きグセがあると以下の事が発生しやすくなります。

  • チューニングの安定性が悪くなる
  • 振動が均一にならないため、サスティンに悪影響を及ぼす

これらをなくすために、開封時に弦を伸ばしたり、しごいたりする光景を見かけますが、「伸ばす」という行為はやはり弦の通常の状態ではなくなりますので、お勧めしません。最初から巻きグセの無い弦を提供すべく、弦を丸めずに、まっすぐの状態で袋に入れて販売しているメーカーもあるくらいです。ところがDRは丸めてパッケージされているのに、ほぼ巻きグセが付いていないんです。これはすごいことです。

防錆に配慮したパッケージ

コーティング弦ならいざ知らず、ノンコーティングの弦は紙パッケージ+紙の箱では、空気中の水分と酸素にさらされているため、錆びやすくなります。これは鉄でできた弦である限り宿命です。しかし各社そこは工夫を重ねて、楽器に張る前から錆びているなんてことの無いようにしています。


DRは紙の箱を開けると、こういった状態でパッキングされていました。このビニール、ただのビニールと侮る事なかれ。なかなかのこだわりの下、選択されているのです。


この一見ただのビニール袋は、Zerust (ゼラスト)社との共同開発によって弦用に開発されたもの。何がすごいかというと...

  • パッケージ内部に気化性防錆剤(VCIs、以降「防錆剤」)が塗布されている
  • 防錆剤が弦に付着して薄い層を形成
  • 防錆剤が水分を吸着し、弦に水分が直接付着するのを防ぐ
  • パッケージ自体は中性で、摩擦も防ぐ仕様
  • 気化性防錆剤は電位変化等を防ぎ、弦素材に変化を与えない
    (サウンドや演奏感に影響なし)
  • 防錆剤はパッケージ開封と同時に蒸発して無くなる
    ※画像の紫の部分が防錆剤です。

DR社のHPに記載されているものを和訳して簡単にしましたが、少々複雑。(化学は苦手なので...)
要は、このパッケージに入っている限り、屋内保管で3年以上も弦に外気からの影響を与えないという事ですね。

すごいパッケージです。

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