バイヤー古川の銘器探訪 Vol.18 “静岡・ヤマハが放つ「60年目の革新」。伝統と最新科学が宿る、アコギの聖地へ”

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バイヤー古川の銘器探訪 Vol.18 “静岡・ヤマハが放つ「60年目の革新」。伝統と最新科学が宿る、アコギの聖地へ”

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皆さん、こんにちは!商品部バイヤーの古川(ふるかわ)です。全国の銘器と、それを生み出す職人の魂を追いかけるこの連載。

第18回となる今回は、日本の、そして世界のアコースティックギター史にその名を刻み続ける絶対的な存在「ヤマハ(YAMAHA)」のモノづくりの深奥に迫るため、静岡県へと旅をしてきました。

ヤマハが国産初のアコースティックギター「FG150」「FG180」を発表した1966年から、今年(2026年)でちょうど60

この輝かしいアニバーサリーイヤーに、通常は一般公開されていないヤマハのハンドクラフト・アコースティックギターの製造心臓部へ、特別に足を踏み入れる貴重な機会をいただきました。

この特別な旅には、アコースティック・インストシーンの第一線で活躍し、アコギの可能性を広げ続けるDEPAPEPE」の三浦拓也さんが同行。

さらに、ヤマハのアコースティックギター開発を支える江國(えくに)さん・保野(やすの)さんをはじめとしたプロジェクトチーム、そして掛川・飯田ファクトリーにて最高峰の楽器作りを支えるクラフトマンの皆様にご協力をいただきました。

今回は、ヤマハアコースティック最高の血統である「Lシリーズ」や最上位「FG9/FS9」が生み出される工程に完全密着。

ヤマハ公式のギター製作プロセスである【木材乾燥~保管】【木工】【塗装】【組み立て】の4ステップに準拠し、浜松の「飯田工場」からアセンブリを担う「掛川工場」への美しいリレーに沿って、バイヤー独自の専門的な視点からその驚異の全貌を徹底レポートします!


イントロダクション:静岡、アコースティックの故郷に響く60年の歴史

1966年の初代FG発売から60年。私たちの音楽生活の傍らには、常にヤマハのギターが存在していました。

日本のギター製作における最大の功績とも言え、世界の音楽シーンを支え続けるこの歴史が、どのように維持され、現在進行形でどのように進化しているのか。

今回の旅路は、ものづくりの街・静岡を優しく包むしっとりとした曇り空の下から始まりました。アコースティックギターの魅力を日本中に、そして世界へ発信し続けているDEPAPEPEの三浦拓也さんと共に巡る、贅沢な旅の始まりです。

プレイヤーとしてのシビアな視点を持つ三浦さんと、楽器の構造や市場価値を見極めるバイヤーとしての私の視点。

この両面から、アコースティック&エレキギター合計で年間約140万本という抜群の支持、そして深い信頼を誇る実績を持つヤマハが、なぜこれほど愛されるのか、その核心に迫ります。

スペシャルゲスト:三浦 拓也 プロフィール

三浦 拓也(みうら たくや)

1983年4月5日生まれ。兵庫県神戸市灘区出身。アコースティックギター担当。

2002年に徳岡慶也氏と2人組ギターインストユニット「DEPAPEPE(デパペペ)」を結成。「インストゥルメンタル音楽をポピュラーに!」を目標に掲げ、神戸での路上ライブから瞬く間に知名度を獲得。

インディーズ時代に計10万枚を売り上げ、2005年にアルバム『Let’s Go!!!』でメジャー・デビュー。器楽曲アーティストとしては最高峰のデビューを飾り、日本音楽史上初となるオリコンベスト10入りを果たした。

韓国、タイ、中国、シンガポール、そして大歓声で迎えられるインドネシアなどアジア全域でも極めて高い評価と人気を誇る。2018年には押尾コータロー氏とのコラボユニット「DEPAPEKO」としてもデビュー。

2023年6月には、ソロとして初のリリースとなるEP「Geopark」を発売するなど、そのテクニカルかつ情熱的なギタープレイでアコースティックギター界を牽引し続けている。

2026年10月末をもってユニット活動の休止を予定しており、今後はソロ活動への専念を予定している。

三浦拓也 (DEPAPEPE) 公式X

三浦拓也 (DEPAPEPE) 公式Instagram

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ヤマハ飯田工場(浜松):ピアノの遺伝子を受け継ぐ「木工・塗装の聖地」

最初に私たちが訪れたのは、静岡県浜松市中央区飯田町にある「ヤマハ 飯田工場」です。

ここは元々、ヤマハが世界に誇るグランドピアノの「脚」などの高級木部加工を担当していた歴史的な拠点。

頑丈でありながら美しく共鳴することが求められるピアノの木工加工・設計技術をベースに、現在は約20名の精鋭クラフトマンが集うヤマハ最高峰のアコースティックギター「木工の聖地」となっています。

主に高級カスタムモデルや、フラッグシップモデル「FG9/FS9」などの複雑な木工・基本塗装工程を担うこのファクトリー。一見シンプルに見える構造の中に息づく、緻密なプロセスをレポートします。


【①木材乾燥~保管】ピアノの遺伝子が宿る木工の聖地、飯田工場へ潜入


飯田工場の木材保管庫内で規則正しく積まれた極上トーンウッドの山。ここからアコギ製造の「4ステップ」の記念すべき第1章、「乾燥」が始まります。


0.1%の含水率を追い求める“科学管理”

木材は空気中の湿度変化によって水分を吸放出(収縮・変形)します。ヤマハの強みは、単に「含水率を下げる」だけではなく、狙った含水率で長期的に安定させられる保管管理技術にあります。

ギターの各主要材を完全に一致した含水率で組み上げることで、安定した高剛性の筐体を形作ることができます。


材選定・乾燥ステップ

世界各地から厳選して集められたギター製造に最適なトーンウッド(アディロンダック・スプルース、インディアン・ローズウッド、マホガニーなど)は、まず飯田工場の敷地内で3ヶ月〜1年ほどかけて「天然乾燥」が行われ、含水率を緩やかにおよそ20%まで低下させます。

その後、材は蒸気式の人工乾燥炉へ移されます。材の種類や形状に応じて温度・湿度を細かく管理しながら、含水率を約5%まで下げていきます。

乾燥炉を出た材は、温度・湿度を一定に保ったシーズニングルームで保管されます。ここで含水率を9%前後まで戻し、木材が安定した状態になるまでじっくり落ち着かせます。こうした段階的な乾燥・保管管理によって、ヤマハは安定した音色と高い耐久性の両立を実現しています。

【世界各地からの木材調達】
  ▼ [天然乾燥]:3ヶ月~1年かけ、含水率を20%前後まで緩やかに下げる
  ▼ [人工乾燥]:蒸気式乾燥炉で温度・湿度を管理し、含水率を約5%まで下げる
  ▼ [シーズニング]:温湿度を一定に保った部屋で、含水率を9%前後に整えて安定させる


【②木工】伝統を受け継ぐ成型と構造美の極致

乾燥工程を経て含水率とコンディションが安定したトーンウッドは、第2のプロセスである「木工」へと進みます。

一見シンプルに見えるアコースティックギターですが、構成する木部パーツは50種類以上あります。ここでは、グランドピアノの製造から受け継がれたヤマハの3次元切削技術と、職人の経験に基づく手仕事が組み合わさり、理想的な鳴りを支えるボディとネックの骨格が形づくられていきます。


サウンドホール(ロゼッタインレイ)

Lシリーズ36・56グレードのトップ板には、アバロン貝(メキシコ貝など)を用いたインレイが施されます。職人がサウンドホール周囲の細い溝に一つひとつ手作業で象嵌していく工程は、精密な木工技術と装飾美が重なる見どころのひとつです。

響棒(ブレーシング)削り~「つづ棒」による圧着

アコースティックギターの鳴りを大きく左右するのが、表板の裏側に取り付けられるブレーシングです。

飯田工場では、トップ板裏面にブレーシングを接着する際、突っ張り棒状の「つづ棒(GO-BARクランプ)」を用います。天井との間に複数の棒を立て、木の弾性を利用して均一な圧力をかける伝統的な接着方法です。

この方法により、接着層の厚みを抑え、余分な接着剤による振動ロスを少なくすることができます。

接着後は、熟練の技術者がノミやカンナなどを使ってブレーシングを削り出します。各モデルの設計思想に合わせ、鳴りと強度のバランスを見極めながら、最適な形状へと丁寧に仕上げていきます。

側板(サイド)曲げ接着

材料から切り出した平たい状態の側板は、まず温水に数分間浸し、水分としなやかさを含ませてから、高温の熱板プレスアイロン治具で曲げ加工されます。

温水に浸す時間が短いと割れの原因になり、長すぎると後の変形につながる可能性があります。そのため、職人には秒単位で状態を見極める繊細な判断が求められます。

プレス後は専用の木型に入れて冷却し、余分な水分を飛ばしながら形状を安定させます。

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胴(ボディ)組み立て:表側板・胴接着(工程はモデルによって異なります)

ボディの組み立てでは、接着の順序が鳴りに大きく関わります。

まず表板と側板を接着し、その後、裏板を合わせる接着面のわずかな段差をサンドペーパーで丁寧に整えます。最後に裏板を密着させることで、胴全体が無理なく一体化します。

この手順により、不要な変形応力を抑えながら、ボディ全体が自然に振動しやすい構造を作り上げています。

【ボディ組み立て手順】
 [表板 + 側板] を先に接着する
         ▼
 裏板の接着面を微細に削り、平滑に整える
         ▼
 [裏板] を接着 ➔ 胴全体が一体となって振動し、豊かな胴鳴りを生む

バインディングの固定

ボディの側縁を保護し、美しく仕上げるために取り付けられるのがバインディングです。木象嵌によるバインディングは、経年変化で縮みにくく、美しい仕上がりが得られる一方、接着には時間と手間がかかります。

そのため、職人が接着剤を塗布した後、伝統の「真田紐(さなだひも)」で少しずつ木体に巻き付け、均一な力で固定していきます。

強すぎず弱すぎない圧力で固定することで、側縁に沿ったなめらかな仕上がりと、長く安定した剛性を実現します。

メキシコ貝インレイ埋め込み

メキシコ貝を用いたインレイでは、接着時に貝と同じサイズのテフロン(マスキング用の治具シート)を一緒に挟み込みます。

乾燥後にテフロンを抜き取り、できた細い溝へ本物の貝をピンセットで一枚ずつ埋め込んでいきます。精度と根気が求められる、手仕事ならではの工程です。

指板貼り付け(ネックと指板の一体加圧接着)

ボディの組み立てと並行して、ネックには指板を取り付ける重要な接着工程が行われます。

あらかじめ正しいアール成型、ポジションインレイ、フレット溝切りが施されたエボニー指板を、アジャストロッドを仕込んだマホガニーネックに正確に位置合わせします。

接着剤を塗布した後、専用のプレス治具でネック全体を加圧し、完全に乾燥するまでしっかりと固定します。

硬さの異なる木材をこの段階で一体化させることで、弦の張力に耐える安定したネックの芯が形成されます。

CNCルーターによる高精度3次元加工

ヤマハでは指板を貼り付けた後にネック背面を3次元加工しています。

この工程では、接着済みの指板面を加工の基準として認識し、マホガニー側からネックのグリップ形状、ヘッドストック外周、ボディと接合する”アリほぞ”などを高精度に切削します。

機械加工によって基準となる形状を安定させることで、その後に続く職人の手仕事がより高い精度で活かされます。

【CNCルーターによる切削加工】
  [指板(エボニー)] と [ネック(マホガニー)] を接着
                        ▼
  接着済みの「指板面」に加工の基準を設ける
                        ▼
  ネックと指板を高精度に3D成型 ➔ ネック形状のばらつきを抑える

伝統の「ダブテイル接合(Lシリーズ)」と革新の「ボルトオン・ジョイント(FG9/FS9)」

木工プロセスの終盤で行われるのが、ボディとネックを接合する「棹入れ(さおいれ)」工程です。
長年支持されてきた「Lシリーズ」などのモデルでは、伝統的な「アリ接合(ダブテイルジョイント)」が用いられます。

職人がカンナやノミを使い、わずかな削りと仮組みを何度も繰り返しながら、仕込み角度を最適な状態へ調整していきます。弦振動をボディへ伝えるうえで、経験と精度が問われる工程です。

一方、最新のフラッグシップである「FG9/FS9」では、ボルトによる固定と接着を組み合わせた新しいボルトオン・ネックジョイント構造が採用されています。

ボルトによる締結と接着の双方の長所を活かし、接合面を高い精度で合わせることで、弦の振動を効率よくボディへ伝えます。音量感や力強さを高めるだけでなく、将来的なメンテナンス性にも配慮された構造です。

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【③塗装】複数の塗膜が織りなす「研磨と鏡面の美学」

木工が完了したギターは、第3のプロセスである「塗装」に移ります。

ここでは、アコースティックギターに求められる「鳴りを妨げない薄い塗装」と、工芸品としての「美しい鏡面仕上げ」を両立させる工程が始まります。

ギターは共鳴させる楽器であるため、塗装は音の響きを妨げない薄さが求められます。一方で、鏡のような光沢を得るには、一定の塗膜厚も必要です。

ヤマハの塗装工程は、「下塗り(目止め含む)」「中塗り」「上塗り」「研磨バフ」の4つに分かれます。各工程の合間には、細かな研磨ペーパーを用いて表面を手作業で整え、薄さと平滑さのバランスを追い込んでいきます。性質の異なる塗料を段階的に重ね、研削と研磨を繰り返しながら、平滑で美しい塗装面へと仕上げていきます。

スプレー塗布では、ムラや液垂れが出ないよう、職人がガンの距離や角度、吹き付ける量を調整しながら均一に塗り重ねます。薄すぎても十分な艶が出ず、厚すぎると鳴りに影響するため、経験に基づく繊細なコントロールが求められます。

Lシリーズ36グレード以上の上位モデルでは、「石粉(軽石を細かく砕いた粉)」を手作業で木の細孔へすり込みます。木目の凹凸をなめらかに整えることで、下塗り塗料の吸い込みを抑え、塗膜の密着性と平滑性を高めています。

ロゴ入れ

中塗りの段階で、ヘッドのフェイスプレートに「YAMAHA」のロゴプレートを貼り込みます。職人が筆とニードルで一文字ずつ位置を確認し、全体のバランスを見ながら丁寧に配置していきます。

バフ掛け

乾燥・硬化を終えたボディは、最終仕上げであるバフ掛けへ進みます。硬さの異なる大型の布製バフに極細コンパウンドを付け、職人が表面の艶を丁寧に引き出していきます。

塗料の種類によって塗膜の硬さは異なります。強く当てすぎると摩擦熱で塗膜が傷み、弱すぎると十分な鏡面感が得られません。

回転数や当てる力加減を見極めながら、薄い塗膜を守りつつ、美しい光沢へと仕上げる繊細な工程です。

浜松・飯田工場の皆さまと記念撮影

人の手によるものづくりへの情熱と、品質を支える技術の積み重ねを間近に感じることができた、とても貴重な時間でした。

飯田工場の皆さま、本当にありがとうございました。

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ヤマハ掛川工場「命の同調」:0.05mmの狂いなきセットアップ

飯田工場において、美しくラッカー鏡面仕上げとなったボディ&ネック、その他全てのパーツは、組み立て・最終調整・機能検査の総本山である「掛川工場(静岡県掛川市)」へと、そのバトンが渡されます。

アセンブリエリアは、多くの稼働機械と精密治具が整然と並び、徹底的な湿度管理が行われ、まるで精密なクリーンルームを思わせる見事な清潔空間でした。

ここで最終アセンブリにあたる組み立て(最終調整・セットアップ)工程が執り行われます。

【掛川工場 組み立て・調整の最終工程】
 [シーズニング] ➔ [指板研磨] ➔ [フレット圧入 & 精密研磨] ➔ [下駒接着] ➔ [電装・パーツ取り付け・上弦] ➔ [最終完成検査]

【④組み立て】最終調整・セットアップが行われる掛川工場へ

掛川工場に届いたギターは、すぐに組み立てられるわけではありません。

まず、温度・湿度を管理したシーズニングルームで一晩保管し、飯田工場での塗装工程を経て変化した木材の状態を落ち着かせます。

コンディションを整えたうえで、最終第4ステップである「組み立て」が始まります。

ここからは、掛川工場のクラフトマンによる精密な組み立て工程を順に紹介します。

指板研磨(塗装後の指板面を整える工程)

コンディションが安定した段階で、本格的な組み立てに入ります。

一般的な量産アコースティックギターでは、木工工程の段階で指板にフレットを打ち込み、その後フレット部分をマスキングして塗装する方法が多く採られます。

一方、ヤマハの上位ラインでは、塗装が完了した後に掛川工場でフレットを打ち込む工程を採用しています。

ラッカー塗装時の熱、乾燥に伴う木材の収縮、バフ掛け時の摩擦熱などによって、指板面にはごくわずかな歪みや凹凸が生じることがあります。そこで、フレットを打つ前に指板面を改めて整えることで、より高い演奏性につながる下地を作ります。

「指板研磨(指板修正)」工程では、指板のR形状に合わせたガイド治具を使い、専用サンダーと手研磨で指板面を丁寧に整えます。塗装工程を経てわずかに動いた指板面を、滑らかで安定した状態へ戻していく重要な工程です。

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フレット圧入 & 精密すり合わせ(0.05mm単位の確認)

指板面を平滑に整えた後、フレットを1本ずつ仮打ちし、専用プレス治具で均一に圧入します。

圧入後は、フレット上面の直線状態を確認します。0.05mmの隙間ゲージが入らないかをチェックし、フレット浮きによる不要な共振や音の不具合を防ぎます。

その後、フレット両端のバリを取り、角度を整えます。さらに専用のやすりでフレット上面の高さをそろえ、最後に一本ずつ丸みを付けるクラウニング処理を行います。

この一連の作業によって、スムーズなポジション移動と安定したピッチ感を支えるフレット面が仕上がります。

表板と振動をつなぐブリッジ接着

弦の張力を受け止め、その振動をトップ板へ伝える要となるのが、下駒(ブリッジ)の接着です。

ブリッジの位置は音程や弦高に直結するため、高い精度が求められます。接着面となる表板の塗膜や下地をブリッジ底面に合わせて整え、隙間がないことを確認したうえで、専用クランプで確実に圧締し、接着します。弦振動を効率よくトップ板へ伝えるための、重要な工程です。

各種パーツのセッティングと取り付け

ナットとサドルは、実際の個体に合わせて手作業で削り出し、細かく調整します。

ブリッジピンの穴開け加工を行った後、ペグやAtmosfeelなどのピックアップを取り付け、弦を張って楽器としての形を完成させます。


検査(数値と音で確認する最終チェック)

弦を張った状態で、ネックの反りや弦高を確認し、必要に応じて細部を調整します。演奏性と音の安定性を左右する、最終段階の重要な確認です。

機能検査:精密測定器で弦高などを確認し、さらに職人がすべての弦・フレットポジションで音出しを行います。ビビり音や響きの不具合がないことを確認したものだけが、出荷に向けた最終合格となります。

外観検査:基準となる照明の下で、塗装ムラ、傷、凹凸がないかを確認します。見た目の美しさと仕上げ品質を最終的にチェックする工程です。

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ヤマハ浜松本社:科学が導く「FG9/FS9」の設計思想と、100台の試作秘話

取材の締めくくりとして、ヤマハ浜松本社を訪れました。ここでは、アコースティックギター開発担当の江國(えくに)さん・保野(やすの)さんをはじめとする開発チームに、フラッグシップモデル「FG9/FS9」の開発背景を伺いました。

対談から見えてきたのは、感性だけに頼るのではなく、音響解析や試作評価を重ねながら理想の鳴りを追求していく、ヤマハならではの開発姿勢でした。

2019年からの着手。トータル100台に及んだ「限界までの試作とロードテスト」

江國さんによると、FG9の開発プロジェクトは2019年に始まりました。

プロジェクトチームが結成され、音作りと構造設計の検討が本格化。最初の約1年半でおよそ50台、最終的には100台近い試作機が作られたといいます。

これらの試作機は、社内の実験室で評価されるだけではありませんでした。2020年頃からは、実戦的なプロトタイプ「ロードテスト機」としてアーティストに預けられ、ステージやツアー環境での使用感が確認されました。

演奏現場で生じる課題や、プレイヤーから寄せられる細かな要望を集め、設計へ反映する。このフィードバックの積み重ねによって、FG9/FS9の完成度は高められていきました。

振動を「消す」ための技術を、振動を「活かす」ギターへ応用

アコースティックギターの設計において、ヤマハが重視しているのは「感性」と「音響科学」の両立です。

高度な音響測定・解析システムは、自動車などの分野で、不要なノイズや振動を抑えるためにも用いられてきました。

ヤマハはこうした音や振動を解析する技術を、ギターの鳴りをより良くコントロールするために応用しています。単に振動を抑えるのではなく、どの振動を活かし、どの振動を整えるべきかを見極めながら、理想の音を追求しているのです。

解析はシミュレーションだけでなく、複数の音響測定や振動測定を組み合わせて行われます。試作品の評価も、演奏者の感覚だけに頼るのではなく、科学的なデータとして確認されます。

たとえば無響室では、ブリッジに衝撃振動を与え、トップ板やボディ内部からどの周波数で音が放射されるかを、専用マイクで精密に測定します。

さらに、弦を張った際にかかる約70〜80kgの張力に対して、トップ板がどのように変形し、追従しているかも確認します。目視では分からないわずかな変化を3Dレーザースキャナーで可視化し、構造と鳴りのバランスを解析していきます。

こうした解析により、豊かな鳴りを保ちながら、環境変化にも強い構造を目指した設計が進められました。

たとえば、低い周波数帯でトップが前後に動く「モノポール・モード」など、音量感やアタック、バランスに関わる振動パターンを分析します。その結果をもとに、ブレーシング形状や板厚の調整が行われ、FG9/FS9らしい反応の速さと力強い鳴りが作り込まれていきました。

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FG9/FS9・Atmosfeelピックアップシステムの魅力・特徴について

アディロンダックスプルースとテーパーエッジ加工

フラッグシップモデルである「FG9」と「FS9」のサウンドを支えている要素のひとつが、トップに採用する材料の選定と加工です。

トップ材には、剛性が高く、音の立ち上がりにも優れるアディロンダックスプルースを採用しています。

さらに、表板の外周部へ向かって段階的に厚みを薄くしていく「テーパーエッジ加工」を施すことで、強度を保ちながらトップ板が振動しやすい状態を作り出しています。

これにより、力強いストロークでの音量感と、繊細なアルペジオでの明瞭なタッチを両立。幅広い演奏表現に応えるサウンドキャラクターにつながっています。

ボルトオン・ネックジョイント

ネックジョイント部には、ボルトによる固定と接着を組み合わせた新しい構造が採用されています。

高い精度で仕上げられた接合面によって、弦の振動をネックからボディへ効率よく伝えることを目指しています。

この構造は、音の立ち上がりやボディ全体の響きに寄与するだけでなく、将来的なメンテナンス性にも配慮されています。弦の張力による経年変化に対して、仕込み角度の再調整などを行いやすい点も特徴です。

エレガントで控えめな日本の美学

外観は弾き手を引き立たせるため、華美になりすぎず上質さを感じさせる落ち着いた美しさを意識してデザインされています。

指板上のポジションマークは、日本の組木細工を思わせる緻密な意匠で、さりげない存在感を放ちます。

また、サウンドホール外周のロープ状インレイやパーフリングのデザインも、伝統工芸を想起させる端正な仕上がりです。

機能性と装飾性を控えめに両立させたデザインは、FG9/FS9の品格を印象づける大きな要素となっています。

Atmosfeelピックアップシステム

エレアコ仕様のモデルには、ヤマハ独自の3Wayピックアップシステム「Atmosfeel(アトモスフィール)」が搭載されています。

生音の持つ胴鳴りや空気感をステージでも自然に再現することを目指し、役割の異なる3種類のセンサーを組み合わせているのが特徴です。

1. サドル下のピエゾセンサー:弦の芯となるピッキングの振動を捉える
2. ボディ内部のコンデンサーマイク:胴内の空気感や広がりを捉える
3. 表板裏面のコンタクトセンサー:トップ板全体の振動や高音域のニュアンスを捉える

これら3つの信号を内部でブレンドすることで、ピエゾらしい明瞭さだけでなく、マイクで拾ったような空気感や、ボディの自然な響きも加えたサウンドを作り出します。

操作はボディサイドの3つのノブで行います。マスターボリューム、マイクブレンド、Bass EQを調整するだけで、演奏環境に合わせた音作りがしやすい設計です。

特にBass EQは、バンドアンサンブルで低域を整理したいときや、ソロ演奏で低音の支えを加えたいときに役立ちます。シンプルな操作で、ライブ現場でも扱いやすい実用的なシステムです。

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特別インタビュー:三浦拓也が語るFG9/FS9 & Atmosfeel 徹底試奏

FG9/FS9シリーズ 公式HP

ヤマハ本社にて、アーティスト・三浦拓也氏(DEPAPEPE)にフラッグシップである「9シリーズ」を実際に抱えていただき、そのリアルな弾き心地をご自身のプレイを交えてじっくりと語っていただきました。

【実機試奏】三浦拓也氏によるモデル別・インプレッション

FG9 R(ローズウッド)

三浦氏

「FG9はね、やっぱり自分のピッキングに対してすごく応えてくれる楽器だなっていう印象がありますね。

特に、個人的には思いっきり弾くことが多いんですけど、それに対して耐久性が十分でないギターだと、音が『ベシャッ』と潰れてしまったりするんです。

でもFG9は、そこのところで自分の出したい音量感でちゃんと前に出てくれる。

奏法(ピッキング)的にも、自分の出したい音、例えば弱いタッチで同じようなフレーズを指で弾いた時に『これくらいの音量にしたいな』と思う部分や、ピックでガツンと前に押し出したいって時に、音が潰れずに音像としてダイナミクスがしっかりと出る。

その上で、音がちゃんと前に抜けていってくれるから、一プレイヤーとしてすごく弾きやすい楽器だなぁと思います。あとは、音がはっきりクリアに出るというところも、自分の本当に好みのポイントですね。」

FG9 M(マホガニー)

三浦氏

「弾いてみて、サウンドの違いが皆さんにも伝わったんじゃないでしょうか。やっぱりFG9のローズウッドに比べると、少し甘い音がしますね。

一般的にマホガニー材を使ったギターは、音が甘く柔らかくなる分、ローズウッドに比べて音抜けが少し悪くなりやすいという印象を持たれがちだと思うんです。

でも、ヤマハのマホガニーはそうじゃない。音色は美しく甘くなるんだけど、音が抜けないということは一切ないんですよね。

そこは、このハイエンドのシリーズが持つ輪郭や、ピッキングの立ち上がりをしっかりと聞かせるという作り方の強み、設計プロセスの恩恵なんだと思います。

だからこそ、少し豊かな倍音感だったり、音の柔らかい甘さなどを好む方は、このマホガニー仕様を選ぶとすごく好みのサウンドに出会えると思います。

強くピッキングしても音がブレずに立ち上がり、はっきりと前に抜けるし、音が暴れることもない。

その素晴らしい基本ポテンシャルはそのままキープされているので、お好みで選んでいただける。本当に、プレイヤーのあらゆるジャンルの弾き方に応えてくれる素晴らしいギターですね。」

FS9 R(ローズウッド)

三浦氏

「ボディシェイプがFG9と異なることで、特に『低音感の違い』が大きな特徴、最大のキャラクター差かなと思います。

ただ実際に弾いた時、音で何かを表現したい時にピッキングに対してダイレクトに応えてくれる感じ、さっきFG9のローズウッドで言ったような『出したい音量感でしっかり前に抜けてくれるポテンシャル』は全く同じ印象です。

少し強く弾いてみると、やっぱり楽器がもの凄く応えてくれる。さらに『キレ』という点では、さっきのFG9のローズウッドがドンと放つ豊かな低音に対して、FS9のローズウッドは中域あたりがスッキリ前に出てくれる分、音がすごくきれいに聴こえて心地よいですね。

ストロークしてカッティングするようなプレイでも、本当に気持ちが良くなれます。そして単音でフィンガリングしても、和音との音量差がほとんどなく、きちんと前に飛び出して聴こえるんです。

一音一音の輪郭がすっきりと立っていて、サウンドの全体のバランスが完璧に取れているからこそ、これほどのバランスが保てるのだと思います。本当に素晴らしい、大好きなギターですね。」

FS9 M(マホガニー)

三浦氏

「このFS9のマホガニー仕様は、僕もすごくお気に入りなんです!

一連の9シリーズを弾いてみて共通して言えるのは、演奏者のタッチやダイナミクスのニュアンスに対して一切の無駄なく全力で応えてくれるという点。

一音を弾こうが、コードで掻き鳴らそうが、欲しい音量・キャラクターのすべてに応えてくれる、ポテンシャルの高さは一貫しています。

その上で、このFS9のマホガニーはボディシェイプと材木特有のサウンドキャラクターの違いがもの凄く面白いです。

ドレッドノートのFGシリーズよりも物理的な低音の太さこそ一歩退くかもしれませんが、それとは別の周波数帯で、とにかく音が『太く』感じる瞬間があります。

特にAの音(ラ)あたりを弾いたときの豊かな倍音がもの凄いきれいに膨らむんです。

中域がキュッと引き締まって前に出やすいので、バンドアンサンブルでのアコースティックソロやリードプレイの瞬間に、本来甘くなりがちなマホガニーのキャラクターでありながら、素晴らしいキレ味を見せてくれます。

9シリーズは贅沢な選択肢があって本当に迷ってしまいますね。いっそこの4本すべて持っていたくなるほどの、非常に明確で素晴らしい個性分けがされているギターです。」

⑤ 3wayピックアップシステム「Atmosfeel(アトモスフィール)」

三浦氏

「搭載されている独自のAtmosfeelシステムも衝撃的です。

9シリーズのエレアコ仕様モデル(FG9 RX、FG9 MX、FS9 RX、FS9 MX)に特別に搭載されている『Atmosfeel(アトモスフィール)』システムは、ギターごとの形状や個別のボディ特性に合わせて細かく調整されています。

そのため、楽器自体が持つ生鳴りの特性を一切スポイルすることなく、そのままアラインしてアンプへと届けてくれるんです。

優しく指先で弾いた時と、強くストロークした時のアコースティックらしいダイナミクスのダイレクトな差、ニュアンスの差がしっかりと表現されます。

エレアコだからといって中高域や低域が不自然に偏ることがなく、全帯域をカバーした圧倒的なバランスのまま信号が出力されるのは素晴らしいですね。

さらに、ステージなどのライブでアコースティックとしての空気感がもっと欲しい時には、必要最小限のつまみを直感的に操作して、適度な質感を追加できるようデザインされている。

複雑なイコライザー(EQ)を並べるより、ライブギアとしてこのシンプルさでアプローチできる方が圧倒的に現場では心強いし、これを持っているだけですぐに最高品質のライブに臨める。本気でおすすめできるシステムです。」

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YAMAHA 国産FG展示フェア&三浦拓也氏(from DEPAPEPE)によるライブ開催

イベントの詳細はこちら

ヤマハアコースティックギターの魅力を存分に体感できる、国産ハイエンドギター展示フェアを開催します。

ヤマハアコースティックギターの原点ともいえる「FG Red Label(レッドラベル)シリーズ」や、FG/FS9シリーズなど、ヤマハの国産モデルを期間限定で展示。普段はなかなか一度に試奏できないモデルを、実際に手に取って音色や弾き心地をお試しいただけます。

また、各会場ではDEPAPEPEの三浦拓也さんによるアコースティックライブも開催します。ライブ終了後には、三浦さんを囲んでの特別試奏会も実施予定です。

展示フェア・イベントスケジュール

開催店舗フェア特別展示・試奏可能期間三浦拓也ライブイベント開催日
ららぽーと横浜店2026年8月1日(土) 〜 8月23日(日)2026年8月22日(土)
イオンモール橿原店2026年8月29日(土) 〜 9月23日(水祝)2026年9月12日(土)
梅田茶屋町店2026年10月3日(土) 〜 11月1日(日)2026年10月24日(土)
イオンモール倉敷店2026年11月7日(土) 〜 11月29日(日)2026年11月23日(月祝)
市川コルトンプラザ店2026年12月5日(土) 〜 12月27日(日)2026年12月13日(日)

DEPAPEPE 三浦拓也さんによるアコースティックライブ&特別試奏会

DEPAPEPEの三浦拓也さんをお迎えし、ヤマハアコースティックギターの魅力を間近で体感できる、少人数制のスペシャルライブイベントを開催します。

イベント内容

アーティストデモ演奏&ミニライブ

三浦拓也さんがヤマハアコースティックギターを使用して演奏を披露します。
プロの演奏を間近でお楽しみいただきながら、ヤマハ国産モデルならではの音色や表現力をご体感いただけます。

三浦拓也さんを囲んでの特別試奏会

ライブ終了後には、三浦さんを囲んでの特別試奏会を実施します。
展示されているFG/FS9シリーズやRed Labelシリーズなどを実際に試奏しながら、三浦さんから演奏方法やギターの特徴についてアドバイスを受けていただけます。

特別ご成約特典:直筆アーティストサイン会

イベント当日に対象のヤマハアコースティックギターをご成約いただいたお客様を対象に、三浦拓也さんによるサイン会を実施します。

イベント概要

  • 出演:DEPAPEPE 三浦拓也さん
  • 内容:アーティストデモ演奏・ミニライブ、特別試奏会
  • 参加費:5,500円(税込)
  • 開催形式:チケット予約制・スタジオ内少人数開催
  • 開場/開演:13:30/14:00

三浦拓也ライブイベントのご予約

ららぽーと横浜店

8月22日(土)開場13:30 開演14:00

イオンモール橿原店

9月12日(土)開場13:30 開演14:00

梅田茶屋町店

10月24日(土)開場13:30 開演14:00

イオンモール倉敷店

11月23日(月・祝)開場13:30 開演14:00

市川コルトンプラザ店

12月13日(土)開場13:30 開演14:00

ヤマハ国産アコースティックギターを弾き比べる特別な機会

ヤマハアコースティックギターの中でも、長年にわたり多くのギタリストに支持されてきたFGシリーズ。その系譜を受け継ぐFG Red Labelシリーズや、FG/FS9シリーズを一堂に展示します。

三浦拓也さんによるプロの演奏を聴いた後に、同じモデルを自分の手で試奏できるのは、本フェアならではの貴重な機会です。音色やボディサイズ、弾き心地の違いをじっくりお試しいただきながら、ご自身に合う一本をお探しいただけます。

展示期間中は、各店舗の店頭でスタッフが試奏や商品選びをサポートします。ヤマハ国産アコースティックギターをご検討の方は、ぜひこの機会にご来店ください。

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まとめ:伝統と科学の融合が織りなす、クラフトマンシップの真なる到達点

アコースティックギター製作における独自の哲学。最先端のシミュレーションと科学技術を用い、「振動を美しく、いかに遠くまで明瞭に鳴らすか」という理想形状を可視化することに成功したヤマハの設計思想は、まさに日本の、そして世界の楽器製作の最先端を走っています。

その一方で、私たちが浜松(飯田)工場や掛川工場で目撃したのは、その圧倒的なテクノロジーを受け継ぎ、さらに超越していく職人たちの計り知れない熱量でした。

10回に及ぶ極薄ラッカー塗装への手研磨、限界を極める0.05mm幅での超高精度フレッティング、ボディ全体に均一な圧をかけるため日本伝統の「真田紐」を張り巡らせる伝統的なバインディング接着、そしてコンマ数ミリを現物合わせで削り出すボルトオン・ネックジョイントの調整。

これら気の遠くなるようなクラフトマンシップが完璧に注ぎ込まれるからこそ、ヤマハのギターは、最先端科学が導き出した極めてハイレベルな工業美に、豊かな『人のぬくもり』が呼吸するように宿る、唯一無二のサウンドを生み出します。

そして最後に、今回の取材を温かく迎え入れ、通常は非公開であるハンドクラフトの心臓部を包み隠さず丁寧にご案内くださった江國さん・保野さんをはじめとしたプロジェクトチーム、そして掛川・飯田工場の精鋭クラフトマンの皆さまに、商品部バイヤーとして、そして一人のギター愛好家として、心より深く感謝申し上げます。

皆さまの誠実な眼差しと木材に向き合う背中こそが、最高のギターを生み出す原動力であることを肌で学ばせていただきました。

また、プレイヤーとしての鋭く情熱的な感性でヤマハギターのポテンシャルを極限まで引き出し、この旅を最高のものにしてくださったDEPAPEPEの三浦拓也さん、本当にありがとうございました。

今後100年先にまで歌い継がれるであろう、不朽のヤマハアコースティック。

その誕生60周年の節目に到達した驚異のクオリティを、ぜひ島村楽器各店の店頭、そして国産FG展示フェアにて、皆さまご自身の五感でお確かめください。

銘器探訪の管理人

古川 惠亮プロフィール

京都府出身。大阪での歌い手としての活動を経て、「音楽の楽しさを届ける側になりたい」との思いから、2004年に島村楽器へ入社。
ギターへの深い愛情と幅広い知識を武器に、アコースティックギターの販売で10年連続トップセールスを達成。

現在はバイヤーとして、米国のMartin社での買い付けをはじめ、Furch、K.Yairi、Takamineなどのブランド、ならびに国内外のルシアーと共に、数々のカスタムモデルの企画・仕様策定・デザインを手がける。

プライベートでは3児の父として、家族との時間を大切にしている。
目下の悩みは、子どもとのゲーム対戦でなかなか勝てないこと。

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