【実機レビューあり】Positive Grid Spark NEO|ギタリストのためのAI搭載ワイヤレスヘッドフォン

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【実機レビューあり】Positive Grid Spark NEO|ギタリストのためのAI搭載ワイヤレスヘッドフォン

記事中に掲載されている価格・税表記および仕様等は予告なく変更することがあります。

Positive Gridの新製品「Spark NEO」は、AIによるトーン生成と豊富なアンプ/エフェクトを備えた完全ワイヤレスギターリグ兼ヘッドフォンです。
40mmカスタムドライバーと独自の2.4GHz低遅延システムにより、練習からリスニングまで幅広いシーンで高品位なサウンドを実現します。

Positive Gird Spark NEO

メーカーPositive Grid
型名Spark NEO
販売価格¥31,900(税込)
JAN4533940339023
発売予定日2025年2月18日(火)

特徴

AIとアプリ連携による多彩な音作り

Spark NEOは、AIが瞬時にトーンを生成する「Spark AI」を搭載しています。
ToneCloud®から10万以上のトーンを入手でき、内蔵の33種アンプと43種エフェクトも合わせた豊富なサウンドバリエーションを提供します。
ユーザーは演奏スタイルに応じて最適な音を素早く得られ、練習や制作の効率を高めることができます。

精細なサウンドを支える設計

Spark NEOには、40mmカスタムドライバーとバイオ・ファイバー・ダイアフラムが採用されています。
これにより、高い耐久性と軽量性を両立しながら、クリアで立体感のある音を再生可能です。
さらに左右独立型チャンバーによるチューニングが歪みを抑制し、細部まで忠実なサウンドを実現します。

ワイヤレス性能と快適な携帯性

独自の2.4GHzワイヤレス・システムを搭載し、レイテンシーわずか3.8msという優れた応答性を実現しています。
付属トランスミッターは即時ペアリングに対応し、ギターを接続する煩わしさがありません。
加えて折りたたみ式の軽量デザインと最大6時間駆動バッテリーにより、自宅からスタジオまでシームレスな利用を可能にします。

仕様

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オーディオ仕様
周波数特性:20Hz – 20kHz
ヘッドフォン・センシティビティ:100dB SPL (@ 1kHz)
ステレオ/モノ:ステレオ
インピーダンス:32 ohms
ドライバー:40mm ABF ダイアフラム

ワイヤレス接続
ワイヤレス・トランスミッター:Positive Grid独自のワイヤレス・オーディオ(2.4GHz)
ダイナミック・レンジ:96dB
送信距離:5m
レーテンシー:3.8ms
チャンネル数:4
Bluetoothバージョン:Bluetooth 5.0

コントールと機能
オン・イヤー・コントロール
プリセット・セレクター
ギター音量
電源/ Bluetoothペアリング・ボタン
ワイヤレス・レシーバー・ボタン

アンプとエフェクト
33のアンプモデル
43のエフェクト・モデル(ノイズ・ゲート、コンプレッサー、ワウ、ディストーション、モジュレーション、EQ、ディレイ、リバーブ)

ケーブル接続
1/4″ ギター・インプット

サイズ
重量
ヘッドフォン: 366g (0.80 lbs)
トランスミッター: 38.6g (0.09 lbs)

外寸
ヘッドフォン: w180×d195.22×h80.81mm (7.09 x 7.69 x 3.18 in.)
トランスミッター: 107.3mm x 27.7mm x 25.4mm (4.2in x 1.1in x 1in)

素材
アルミニウム製ロゴバッジ
人間工学に基づいたイヤークッション、内側に赤いディテール

内容物一覧
Spark NEO ヘッドフォン
ワイヤレス・トランスミッター
USB-C ケーブル
クイックスタートガイド
安全説明カード

バッテリー
バッテリー駆動時間
最長8時間 (Bluetoothオーディオのみ)
最長6時間 (ギター + Bluetoothオーディオ)
充電時間
ヘッドフォン:3.5時間
トランスミッター:2時間

ソフトウエア
Spark App ( iOS & Android )

Spark App主要機能
Spark AI
オートコード
ToneCloud®上の100,000 以上のトーン
33 アンプモデル& 43 エフェクトモデル
チューナー

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実機レビュー

これまでのヘッドホンアンプとは一味違うSpark NEO。
実機をレビューしていきます。

まずは開封の儀

まずパッケージ。
キレイかつオシャレですね。

「It’s all in your head.」
フタを開けたタイミングでさらにワクワクさせてくれます。

内容物はこんな感じ。

主役のヘッドホン。

ボタンの配置がサイバーな感じででかっこいいです。

ヘッドバンドには「Spark」の文字。

折りたためるのは地味に便利なのですよ。
たたんで髪留めゴムとかで巻けばケースがなくてもカバンにしまいやすくなります。

ハウジング内の赤が眩しいです。
イヤーパッドはサラサラでしなやかな肌触り。

トランスミッターです。
標準的な曲がるトランスミッターですね。

USB-C ケーブル。
Sparkシリーズのキャビネットグリルに使用されているカラーというこだわり。

パッケージを開封した時に登場したメッセージと同じものが記されたスリーブの中には…

このようなカードが入っていました。

そしてユーザー・サポートなどのインフォメーションが書かれた用紙。

内容物は以上となります。

注意すべきこと

トランスミッターが自身の楽器と接続できるか

ご覧の通り、ほとんどのギターに接続ができます。
しかし!

Ibanezのギターなどによくある、落とし込みのジャックには、お互いのヘリが干渉していまい接続ができませんでした。
買った後に「オレのギターに刺さらないじゃん!(泣)」とならないように事前に確認しましょう。

ヘッドバンドの長さ

以前お送りしたヘッドホンの記事にもありましたが、アームバンドは少し短めです。
実物を見てから購入することをお勧めします。
中の人には少し短かったです…。

※中の人は頭がバカデカく、MDR-CD900STはアームの長さを最大(メモリが11までしか書いていないけどもう一段階伸びるので推定12)にした状態がジャストフィットです

いざ音出し

ヘッドホン右側にある電源ボタンを押して…

ギターにトランスミッターを接続してボタンを押して…

終わり!
もう音が出ます!

なんですかこれは。
普通のアンプに接続して音出す何倍も簡単じゃないですか。
簡単過ぎて書くことなくなっちゃいましたよ…(複雑だけど嬉しい)。

あとはもうヘッドホンに触れるのは右側にある音量調節ボタンくらいです。

アプリをインストールし使用

そしてアプリをダウンロードしてインストールします。

インストールと初期設定は一般のアプリとさほど変わりません。
接続もボタンを押せば自動で行ってくれます。

まぁこのあたりは他メーカーのヘッドホンアンプの類でもできるものが多いですし、皆さんも想像通りだと思います。

が!
Spark NEOには他にはない恐るべき機能があるのです。

テーマは…2つのAI機能!!!

Auto Chords と Spark AI

まず弾きたいものをイメージします。

中の人

「Crazy Train」を弾きたい!

トップ画面下、左から2つ目にある「音楽」というタブに移動します。
虫眼鏡を押して検索窓に「crazy train」と入力すると、Youtubeの動画を選択するように求められます。
↑に掲載した動画を選択すると…

その動画の音楽に合わせたコードをAIが解析しダイヤグラムで表示してくれます。
しかも精度が高い!
こちらが「Auto Chords」という機能。

そして一番右側の画像、「トーン」というタブが選択できます。
押すと…

Screenshot

独自のコミュニティに保存されているものの中から最適なパッチを提案してきてくれます。
ちなみにこちらはAIではありません。

すごいのはその次。

トップ画面下側、真ん中のタブ。
「Spark AI (現在はまだベータ版)」。
画面下にある検索窓に同じく「crazy train」と入力すると…

なんと!?
YouTubeの動画をAIが解析し、動画内のギターのサウンドに近いパッチを提案してきます。
しかも4種も!

提案してきたパッチに気に入ったものがない場合は「更新」ボタンを押すと新たな候補を提案してくれます。

ヘッドホン自体の音質やいかに…

メーカーサイトでは「リスニングにも最適」と書かれています。
どのような音質か比較してみましょう。

比較対象はこの2点。


どちらもモニターヘッドホンの大定番です。
ケーブルがついていますが変換端子を使用して比較しました。
が…

一聴して感じました。
「あ…用意したヘッドホン、間違えた…。」

上述したヘッドホンに関する記事でも述べましたが、ヘッドホンは…

  1. 音を色付けなく正確に出すヘッドホン
  2. 「いい音」になるように音色を付けて出すヘッドホン

…の二つに大別されると考えています。

用意した2台は1. の音に色付けの少ないヘッドホンですが、Spark NEOは完全に2. 。
低音と高音が強調され迫力のある音がします。
聴いていて気持ちいいです。
ギターだけではなくオーディオのサウンドもGoodです。
ずっと聴いていたい…。

Bluetooth接続ですが、音が悪かったり細かったりする印象は全くありません。
当たり前に弾いていましたが遅延は感じられません。
スペックを見ると「レーテンシー:3.8ms」との表記。
0.0038秒 のことです。
0.38秒じゃありませんよ!
そりゃ感じないわけです…。

結論。
Spark NEOは「アガる」ヘッドホンです。
ギター弾くのが楽しくなります。
ワクワクします。

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まとめ

いかがでしたでしょうか?

Spark AIが凄すぎます。
中の人が子供の頃は雑誌を買って「ランディはどんなセッティングで弾いているんだろう…???」と読んで研究するのですが、ランディと同じ機材は買えず困ったものです。

それが今は。
AIが解析してセットを提案してくるんですから。
幸せな世の中になりましたね…。

というわけで、全ギタリストに試していただきたい機材です。

最後に、中の人が感じたGoodポイントを2点。

地味ですが、チューナーとメトロノームが非常に使いやすいです。
しっかり練習したいならこの二つが充実している点は大切ですよね。

もう一点。

ワイヤレスではなくヘッドホンとギターをシールドで接続して演奏も可能なのです。
ケーブルが通常のヘッドホンよりも太くなるので「重くなるかな?」と予測していましたがそんなことはありませんでした。

そして、通常のヘッドホンですとケーブルはL(左)側に接続されているのですが、このヘッドホンのシールドジャックはR「右」にあります。
初めはとまどったのですが理由がわかりました。

これ、ギターの出力ジャックに合わせて右側にあるんですね!
ギタリストに優しい気配りに感動。

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