全国の軽音楽部員の皆さん、こんにちは!
ギタセレ中の人です!
先日よりスタートした新企画【軽音部を120%楽しむコツ】、第二弾ではスタジオアンプの定番Marshall(マーシャル)アンプの音作りに挑戦してみます。
ギターを始めたばかりの新入部員の方はもちろん先輩方でも、ギターアンプはツマミが多いので設定方法が分からず「何となく」使ってしまう状況は多いと思います。
ですがせっかくアンプに繋いでギターを弾くなら「なるべく良い音」で楽しみたいですよね?
今回はMarshallアンプを使用して「アンプの基本的な使い方」をご説明しつつ、ギタセレ中の人が改めて使って編み出した音作りの極意もご紹介します。
ぜひ最後までお付き合いください!
基本の使い方
実は超重要!電源の正しい入れ方・切り方
今回はこちらの画像後方、MarshallのJCM900(アンプヘッド)+1960A(キャビネット)を使用していきます。
※画像前方はMarshallと並ぶ定番アンプ「Roland JC-120」、こちらの紹介はまたの機会に。
JCM900は「真空管」というパーツを使用した「チューブアンプ」と呼ばれるもので、正しく電源をON/OFFをしないとアンプにダメージがかかってしまうのです。
万が一アンプを壊してしまったら最悪弁償なんて事にもなりかねません。
というわけで、まずは正しい電源のON/OFFの仕方を覚えましょう。
難しい事はありませんのでどうぞご安心ください。
①POWERをONにする
「0」がOFF、「1」がONなので左側の赤い「POWER」スイッチを「1」に入れます。
ONになるとスイッチが光るので分かりやすいです。
②2分間待つ
この待ち時間ですが「30秒」「1分」など様々な説がありますが、困った時は「取扱説明書」を見てみます。
そして説明書を見てみると2分間と表記されていました。
この時間を守れば間違いはないので、例えば「スタジオに入ったらすぐにPOWERをONにしてギターやその他機材の準備に移る」流れにしておくと時間が無駄にならなそうですね。
③STANDBYをONにする
次に右側の黒いスイッチを「1」に入れます。
先ほどの2分間で真空管がウォームアップされて、アンプの音を出す準備が完了します。
ちなみに練習中に休憩する時はSTANDBYを「0」にしましょう。
名前の通りアンプをスタンバイした状態のまま休ませる事ができます。
練習を再開する時は再度STANDBYを「1」にして演奏しましょう。
電源の切り方
電源を切る際は電源を入れる時と全く逆の操作をします。
STANDBYをOFFにして2分間待って...
※待っている間にギターやシールドを片付けてしまいましょう。
POWERをOFFにします。
赤く光っていたスイッチが消えて、無事電源OFFとなります。
以上、これだけ守ってください!
いざ!音を出してみましょう
JCM900にはチャンネルが2つあります。
チャンネルというのはテレビのチャンネルと似たようなもので、切り替えると全く違う音が出ます。
チャンネルAがクリーン(歪みのない音)からクランチ(わずかに歪んだ音)、チャンネルBがよりハイゲイン(歪んだ)な音になります。
チャンネルの切替はフットスイッチでコントロールする事もできますが、フットスイッチを貸し出しているスタジオはあったり無かったり...
なのでチャンネルAを選択し、エフェクターで音色を変えるギタリストが多いです。
その音色を決めるのが、アンプの右側にある「PREAMP」のノブです。
まずはこのノブを「5」に合わせましょう。
この位置、一般的に「12時」と言われる事もあります。
そして今度は左側の「VOLUME」ノブを上げましょう。
これで音は出るので、ある程度の音量まで上げましょう。
各チャンネルの右側に有る「REVERB」ノブは音に「残響」を付けるノブです。
こちらも好みの所まで上げて大丈夫ですが、あまり上げるとバンドの中で滲んだ音になります。
基本は0でOKです。
ちなみにこのリバーブを足元でコントロールするエフェクターもあります。
マルチエフェクターにはリバーブなど、一通りのサウンドが入っています。

さらに真ん中には4つのノブが並んでいます。
このノブは「イコライザー」と言って、それぞれ
- PRESENCE:高い周波数の増加により音がよりアグレッシブになります
- BASS:音に低音域と深みを与えます
- MIDDLE:中音域からまろやかでコシのある音を得られます
- TREBLE:上げることでより明るいトーンが得られます
というものなのですが、こちらもはじめは全て「5」でOKです。
あとは皆さん「好みのサウンドになるように色々いじってみてください!」という事で説明が終わるのですが、ここからはギタセレ中の人が研究し提案する「Marshall音作りの極意」をご紹介したいと思います。
ギタセレ中の人が提案する「Marshallの音作り」
上記で紹介した「全て真ん中のセッティング」は、中の人はいつも「耳が痛いなぁ...」と感じています。
それとバンドメンバーにギターが二人いる場合は「JC-120の音よりギンギンして前に出すぎてしまうなぁ」とも感じます。
- 耳に痛くない
- 相方のJCとも相性が良い
という事を踏まえてバンドの中でバランスが取りやすいセッティングをご提案いたします!
前提として...
今回ご提案するセッティングをマスターすれば、例えばJCM900以外の違うMarshallがスタジオにあっても、大体同じようなサウンドで演奏する事ができるようになります。
前提として、今回ご提案するセッティングでは
- アンプは基本的にクリーンチャンネルしか使わない
- 歪みはエフェクターを使って出す
としています。
というわけで、まずはお好みの歪みエフェクターを一つご用意ください。
歪みはギタリストの基本。
さぁギタリストの皆さん、自分に合った歪みエフェクター探しの旅の始まりです!(中の人も旅がまだ終わっていないくらい長く深い世界です...)
VOLUMEではなくPREAMPで音量のコントロールをする
いきなり前述セオリーとは真逆の設定ですが...
「PREAMP」ノブを上げると歪みます。
しかしクリーンなサウンドはできるだけクリーンにしたほうがエフェクター本来のサウンドを引き出す事ができます。
そこで!「VOLUME」ノブを最大の10まで上げて、「PREAMP」でクリーンサウンドのボリュームを決めてあげてください。
そうすると、Marshallの一番クリーンな音が出ます。
イコライザーは12時がフラットなサウンドではない
これもセオリー無視ですが「イコライザーを全て12時に設定するから耳に痛いサウンドになる」と感じます。
という事でギタセレ中の人が提案する、Marshallのフラット(平らな)サウンドはコチラ!
PRESENCEとTREBLE、ゼロです。
これで音を出してみてください。
ほら、耳痛くないでしょう?
なのに音はこもっていない。
このセッティングを基本にして、JC-120とバランスをとる時にTREBLEを調整し、バンドの中でもっと前に出るサウンドにしたい場合はPRESENCEを調整すると、とっても使いやすいです!
このセッティングを元にして歪みエフェクターの音を調整していくのですが、このセッティングであればエフェクター本来のサウンドを引き出す事もしやすいです。

マルチエフェクターでもこの使い方は変わりません。
終わりに
いかがでしたか?
なぜスタジオにMarshallが置いてある確率が高いのか中の人は考えてみましたが、それは「使いやすいから」ではないかと考えます。
エフェクターの使い方次第で、クリーンで透き通ったようなアルペジオ、クランチでファンキーなカッティング・サウンド、ハイゲインでゴリッゴリのロックまで、一台で様々なサウンドを生み出す事ができます。
ただ、それはMarshallを使いこなしての話。
今回記事を書くために、学生の頃から弾いてきたMarshallと改めて向き合いましたが、使い方を覚え、コツをつかめば本当に良い音が出るアンプだな、と感じます。
皆さんにもこの楽しさ、体感していただきたいです。
この記事がその一助になれば幸いです。
ではまた!
次回は中の人が惚れ込んで自前で買ってしまうほどのアンプ「Roland JC-120」の使い方をご紹介いたします!
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