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ギターマニア石田純一の逸品入魂~気ままに想いを綴ります~Vol.10“Soul Power Instruments 真空管搭載エフェクターのご紹介①”

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皆様こんにちは。

普段はオーダーギターの紹介などがメインですが、ギターマニア感があんまりない気もするので今回はマニアックな内容で(いきなり極端すぎるかも?)。

※ご紹介する商品は店頭でも販売中のため、既に販売済みの場合がございます。予めご了承くださいませ。
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Soul Power Instrumentsとのオツキアイ


わたくし、石田は今でこそミーナ町田店勤務ですが、元々は静岡県出身です。
いまから約10年ほど前、当時静岡パルコ店から徒歩10分ほどの所に居を構えていたエフェクターブランドSoul Power Instruments(SPI)、ちょくちょく顔を出して色々な改造や注文をしていました。

私自身エフェクターのMODや自作などもしていましたので何となくのアイデアはありつつ、やはり本業には足元にも及ばないので「こんなん出来ます?」という無茶ぶりをしつつ色んなオーダーを。

また、当時からギター教則界のカリスマ、宮脇俊郎さんと仲良くさせて頂いていたので、自作のエフェクターを使ってもらったり、SPIのエフェクターを「これ多分宮脇さん好きですよ」と、半ば強引に送りつけたり・・・。

その当時、菰口雄矢氏の使用もありVEMURAMのJAN RAYが流行り始めていました。
いわゆるTS系エフェクターながら、In/Outのバッファーを省略することで、タッチがダイレクトに伝わる、という仕様が玄人好みのオーバードライブですね。

オリジナルのブラス製筐体の影響もあり、独特のサウンドなのですが、どうにも個人的な好みとは少し違う・・・。

なら、自作してみるか~ということでパーツもあれこれ変えながら作ってみました。
試行錯誤した結果満足できるものが出来たので、宮脇さんに送ってチェックしてもらったところ、非常に気に入って頂きました。

宮脇さんにはその前にSPIのAdultronixを送っており、そちらは正統派なTS系なのですがそちらも大のお気に入り。
「ぜひ2in1の製品を」という事で生まれたのがAdultronix2 。

もちろん素人が作ったものそのままを製品化するわけにはいかないのでSPIのさいとうさんに回路図を送ってブラッシュアップしてもらっています。

こちらも非常に人気が出て、たくさんご注文頂いたのですが、「バッファーレスTSの方も単品で使いたい」というニーズも出てきました。


そんな声にこたえてリリースしたのが”Viper"です。
Adultronix2にはついていたShapeコントロールを省いています。

JCなどのトランジスタアンプをFender系サウンドにするデバイス、ということでご好評いただきました。

次世代真空管“Nutube”を使用したエフェクターの開発

その後SPIはKORGがノリタケ電子と開発した次世代真空管”Nutube"を使用したエフェクター"Preist"を発売します。

こちらを試してみて「TS系との相性が良さそうな気がするぞ・・・」というところからリクエストし、出来上がったのが今回のメインテーマである"Jack Pot"です。

バッファーレスTSと次世代真空管の融合“Jack Pot”

詳細な回路については私も聞いていませんが、「ViperのオペアンプをNutubeに置き換えたようなエフェクターを作ってほしい」というリクエストで設計してもらっています。

Nutubeは入力に反応して光るという特性もあるのでのぞき窓も付けてもらいました(のぞき窓がないタイプは新生Viperとして販売中です)。

Adultronix2の時には付けていたShapeコントロール、実際にはMaxかMinのどちらかで使用することが多かったのでミニスイッチで切り替えるようにしました(そのせいで切り替えノイズが入るようになってしまいましたが・・・)。

もともとピッキングのタッチで劇的にサウンドが変化するバッファーレスTSを、真空管を内蔵することでさらに顕著に。
割れるようなクランチからスムースなクリーンまでセッティングを変えずに対応します。

ちなみに”Jack Pot"というモデル名ですが、プロトタイプ作成の段階から非常に素晴らしいサウンドが出ており、一度使用したら「ドはまりするエフェクター」というところから大当たりを意味する単語を付けてみました。

こちらは出来立てホヤホヤのタイミングで宮脇さん、山口和也さんにもお試しいただきました。

JCなどのトランジスタアンプでもチューブアンプのようなダイナミクスと奥行きのあるサウンドに変化させる真空管搭載オーバードライブ、ぜひお試しください。

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