

全国の軽音楽部員の皆さん、こんにちは!
ギタセレ中の人です!
【軽音部を120%楽しむコツ】、第二弾ではスタジオアンプの定番Marshall(マーシャル)アンプの音作りに挑戦しました。
今回はMarshallと並んでスタジオに有るアンプの定番、Roland JC-120(通称JC、ジャズコ)の音作りに挑戦したいと思います。
リードギターの人がMarshall、サイドやリズムギターの人がJC、という図が定番なのではないでしょうか。
JCには「DISTORTION」ツマミが有るもののあまり実用的なものではなく(このツマミは電子オルガン用に作られた、と聞いたことがあります)、アンプ自体では歪まないためどうしてもMarshallの後塵を拝してしまう印象が強いのではないでしょうか。
しかし!
それは間違っています!!!(断言)
自分色のJCを育てたいために、どこのスタジオにでも有るJCをわざわざ購入してしまったくらいJCが好きな中の人が言うのだから、間違いありません!
使い方次第ではMarshall以上のサウンドを生み出すアンプになります。
今回も実機を使用して「アンプの基本的な使い方」をご説明しつつ、中の人が普段基本にしている「Marshallと並んでも遜色のない音作りの極意」もご紹介します。
それでは今回も最後までよろしくお願いします!
まずは接続!
JCは2チャンネル構成です。
しかしこのチャンネルはMarshallのときと違って切り替えはできず、はじめにどちらかのチャンネルにギターを接続することになります。


CHANNEL-1と2、どっちが正しいの?
正解は「どちらでもOK」です。
ただしCHANNEL-2には先述したDISTORTIONつまみと、残響をつけるREVERBつまみがあり、これらを使えるので(今回はどちらも使いません)、CHANNEL-2のほうがお得(?)です。
なので中の人はいつもCHANNEL-2を使用します。

そしてもう一つの迷いどころ、「HIGHとLOW、どちらに接続するのが正しいの?」です。
こちらは説明書を見てみましょう。
…
「ギターの出力レベルに応じ、ハイ(HIGH)かロー(LOW)に接続します。
通常は、ハイに接続します。
特に出力が大きいギターの場合は、ローに接続します。」
…

正解は「通常はHIGH」です。
JCの使い方はカンタン!
Marshallの電源の正しい入れ方・切り方は超重要!と前回書きましたが、JCの使い方は非常にカンタン!
①JCの音量を絞る

②エフェクター等、JC以外の電源を入れる

③JC-120の電源をONにする

一番右側にある「POWER」スイッチをONにすれば準備完了です。
▲左:プッシュ・タイプ 右:レバー・タイプ
POWERスイッチは生産時期によってプッシュ・タイプとレバー・タイプがありますが、どちらもスイッチONで大丈夫です。
ちなみに現行機種はピンスイッチです。
いざ!音を出してみましょう

まずJCの基本セッティングですが、左から
- BRIスイッチはOFF
- TREBLE、MIDDLE、BASSは5(12時)の位置
- DISTORTIONはOFF
- REVERBはゼロ
- SPEEDとDEPTHはゼロ
- VIBとCHORUSを選択するスイッチはOFF
が最も素直な音が出ます。
DISTORTIONやREVERB、VIB(VIBRATE)やCHORUSを使うと更にjcの楽しさを知ることが出来ます。
あとは皆さん「好みのサウンドになるように色々いじってみてください!」という事で説明が終わるのですが、ここからはギタセレ中の人が研究し提案する「JC音作りの極意」をご紹介したいと思います。
ギタセレ中の人が提案する「JCの音作り」
JCですが、「音が固い」「Marshallに比べて音が飛ばない」とよく言われます。
断言しますが、そんな事はありません!!!
- サウンドに癖がない
- 相方のMarshallとも相性が良い
という事を踏まえてバンドの中でバランスが取りやすいセッティングをご提案いたします!
実はとてもカンタンです!
前提として...
今回ご提案するセッティングでは
- アンプは基本的に初めに設定した値から動かさない
- 歪みはエフェクターを使って出す
としています。

というわけで、まずはお好みの歪みエフェクターを一つご用意ください。
Marshall編でも同じことを書きましたが、歪みはギタリストの基本。
さぁギタリストの皆さん、自分に合った歪みエフェクター探しの旅の始まりです!(中の人も旅がまだ終わっていないくらい長く深い世界です...)
MIDDLEをいっぱいまで上げる!
今回のセッティングを編み出した経緯は
「JCってどうして音が硬いんだろう」
「じゃTREBLEを下げればいいんじゃないかな?」
「ありゃ!?音がモコモコして引っ込んじゃった…」
「じゃあどうしよう…???」
というものです。
そこで、MIDDLEを追求してみました。
いろいろな値で弾いてみましたが、
「MIDDLEはいっぱいまで上げておいて、必要に応じてカットしていくのが一番使いやすいや…!」
となりました。
というわけで…

MIDDLEをいっぱいまで上げて、ブーストではなくカットとして使う、となりました。
これで、Marshallやヴォーカルとの兼ね合いでMIDDLEを少しずつカットしていく、という使い方をすると、JCは大変使いやすいですよ!
ぜひお試し下さい!!
マルチエフェクターを使用する際は…

最近のマルチエフェクターは、何に出力するかを設定するものが増えてきています。
これを正しく設定することにより、適したサウンドで演奏することができます。
今回はBOSS GT-1で設定してみます。
①「MENU」を押す

②ディスプレイで「OUTPUT」が選択されていることを確認する

③「ENTER」を押す

④出力先で「JC-120」を選択する

ちなみにMarshallの場合は「STACK AMP」を選択します。

⑤「EXIT」を押す

以上です。
こちらも簡単ですが、大切な設定ですので忘れずに!
マルチエフェクターを接続する際も「MIDDLEフル設定」は変わりません。
状況に応じて、MIDDLEをカットして調整してあげてください。
終わりに
いかがでしたか?
スタジオにJCがある確率は、Marshallがある確率より高いと思います。
理由は「壊れにくくて安定していい音が出るから」と言われることが多いです。
ただ、JCも使われ具合によってサウンドは微妙に違います。
ローが強めに出たり、音がこもりがちだったり…。
それが個性になり可愛かったりするのですが、いつも同じサウンドでいてくれたほうが使いやすいですよね。
それが究極になってしまうと中の人のように、スタジオのどこにでも有るJCを自分で購入してしまうことになるのですが…。
今回の「MIDDLEフル奏法」はそのような個体差も埋めてくれます。
ぜひお試しください!
JC使いになれるとちょっと鼻が高いです(笑)。
ではまた!
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