皆様こんにちは。島村楽器別室 野原のギター部屋管理人の野原です。
新宿PePe店に来てから一か月が経とうとしておりますが、未だに別室の準備が整っておりません。一日も早く皆様に素敵なギターをご紹介できるよう準備を進めてまいりますので、今しばらくお待ちください。
と、書いてはみたものの、このまま何もご紹介せずに終わるのも寂しいので、今回は喫茶店で皆様とお話をしているような気分で少し短めの記事を書いてみようと思います。
とりとめのない話になると思いますが、どうぞ最後までお付き合いください。

早速ですが、皆様が知っている「PAF(Patent Applied For)ピックアップの音」ってどんな音でしょうか。いや、「PAFの音」ではなく「PAFの特徴」とお尋ねする方が適切かもしれません。
私がイメージするPAFは、ひたすら素直に弦と楽器本体の鳴りを拾い、ひたすら忠実にアウトプットするといった特徴を持っており、色付け無く電気信号に変換します。
それともう一つ、強くピッキングすると若干音が割れます。言葉で表現するのが難しいのですが、音の芯はクリーンで輪郭だけバリっと割れるような感じです。個体によって度合いは異なりますが、この低いレベルでオーバードライブを起こしやすいというのもPAFの特徴だと捉えています。
そんなPAFですが、昨今では驚くような価格で取引されており、本格的に入手することが難しいパーツとなってしまいました。そこで注目されるのがPAFレプリカと呼ばれるようなリプレイスメント・ピックアップなのですが、皆様はお気に入りのピックアップなどございますでしょうか。
強いピッキングで音が割れないまでも最近のPAFレプリカはどれも良く出来ており、どれか一つに絞ることが難しいのですが、今日は物件探し中に目に留まったとあるピックアップをご紹介したいと思います。
オリジナルPAFと同じスペック、マテリアルの部品で製作されたピックアップ「REVIVAL P.A.F.」です。

私は2018年製のGibson 1959 Les Paul Reissueに乗せて試してみたのですが、各周波数帯域の拾い方(拾うバランス)がオリジナルPAFに良く似ている印象を受けました。実際にオリジナルPAFを所有されているビルダーならではの再現度です。
音抜けや分離感はもちろんのこと、ピックを弦に当てた瞬間の音の出方も良い感じで、普段PAF期のヴィンテージ・ギブソンを弾かれている方も楽しめるピックアップだと思います。
ピックアップカバーを取り付けたら隠れてしまいますが、木製のスペーサーとマグネットの質感も格好良いですね。
既にリプレイスメント・ピックアップが搭載されたコンバージョンのレスポールや、カスタムバッカー以前のヒスコレなどをお持ちで、PAF系統のピックアップをご検討されている方は一度お試しになってみてはいかがでしょうか。
※もちろんギブソン系以外のギターにもお勧めです
と言われても、本格的なPAFレプリカはお値段が気になりますよね。実は皆様にお伝えしてなかったこのピックアップの魅力がもう一つありまして、それが販売価格なんです。
「お買い求め易い価格のわりに良いピックアップ」ではなく、「この完成度にして、こんなにもお買い求め易い販売価格で良いのでしょうか」というのが私の率直な感想です。
島村楽器では新宿PePe店と静岡パルコ店でお取り扱いがございますので、販売価格も含め、気になる方はお気軽にお問い合わせください。それでは今回はこの辺で。