エコでオシャレで個性的!|ルシアー駒木のギターよもやま話 その90

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エコでオシャレで個性的!|ルシアー駒木のギターよもやま話 その90

記事中に掲載されている価格・税表記および仕様等は予告なく変更することがあります。

皆さまこんにちは!

情報量を増やそうと思って手帳のサイズをデカくしたら、
自然と文字もデカく書くようになって情報量は変わらなかった、ルシアー駒木です。

今回は巷でちょっとした話題になっていたものをご紹介したいと思います。
それは、「ノブ」や「フィンガーレスト」なのですが、

な~んだ、ノブかよ ってブログ閉じようとしたあなた!ちょっと待った~!!!

ただのノブじゃあないんです。

それはこちら!

どうですか?このシャレオツなカラーリング!
実は「使用されなくなったスケートボードのデッキからリメイクしたパーツ」なんです!

スケートボードのデッキというのは、古くなってくると折れたり、欠けたり、削れてきたりして弾力も落ちてきて、アクションを起こした時に弾かなくなってしまうそうです。高くジャンプが出来なくなったり、トリックがし難くなるんですって!(☜スケボー好きの友人に聞きました)

その為、必然的にある期間使用したところで交換となるのですが、そうなるとそのデッキ自体は捨てる事に。

それを、勿体ない!とリサイクルに乗り出したのが、
3INGuitarの島田代表。

実は島田氏と私、かれこれ22~3年前に同じ職場で働いていた、縁のある方なんです。
当時私の最も身近な先輩職人だった訳ですね。
その後全く別の業種にで働いてらしたりもしたのですが、縁、ってあるもので、またご一緒する事になったり、最近つながりを新たにしていました。

そのご縁でお客様に何かできる事が無いかと思いまして、
今回こちらのパーツを島村楽器のいくつかの店舗で販売させて頂く事になりました。

今回はその島田代表の工房3INguitarにお邪魔してきました。
工房を訪ねると、早速デッキパーツがお出迎え。

作業スペースで製作過程を拝見しました。

島田代表は、ご自身でスケボーの趣味もお持ちなので、捨ててしまうデッキが気になったのですね。

「島田さん、ボードリサイクルの切欠って何だったんですか?」
「実はパーツじゃなくて、最初は工具だったんだよね~。すり合わせに使う直線出しの板って、メイプル材か金属の人が多いでしょ?でも私はどうしても金属の感触が嫌いで。でもルシ駒氏も知っている通りメイプルって反るじゃん。そこでデッキで作ったの。

それが切欠なんだよね。」

「そこから、パーツも作れるなと思ってね。」
なるほど~

元となる使用済みのスケートボードデッキ。

「ルシ駒さん、実はこの下準備が大変でね。例えばこの滑り止めに貼ってあるシート。

これ取れないんだよ。取ってみてよ(笑)」

全然取れねっス

「でしょ?これ手が痛くなるんだよ~」

「あ、でもこれ全然はがれやすい方だよ。」

で、
これを切り出して

各パーツに必要な厚みが確保できる「材料」になるように調整していきます。

荒加工で形を作っていって、

木工がおおよそ終わると、こんな感じ。

塗装で仕上げていきます。

現在島村楽器で取り扱いをしておりますのは、
ノブ

フィンガーレスト

エフェクターペダルプレート(BOSSサイズ)

キーホルダー

等です。他にもピックガードのオーダーやフィンガーランプの製作も可能との事。

ユーザーの中にはプロのミュージシャンの姿も。
鳴瀬喜博さん

村田隆行さん

いい感じですね!

店頭リペア常駐店舗(札幌パルコ・仙台イービーンズ・大宮ラクーン・新宿ペペ・名古屋パルコ・名古屋ギター&リペア・梅田・福岡イムズ)にて絶賛販売中。
是非ご自身の楽器をお持ちになり、2つと同じカラーのものが無いノブを合わせてみては如何でしょう!

オシャレ目的で購入すれば、結果的にエコにもなるなんて、素敵!

島田代表、有難うございました!

ルシアー駒木でした。

ルシアー駒木プロフィール

テクニカルチーフとして島村楽器のギターリペア工房に勤務。

アーティスト用・雑誌掲載用などオーダーメイドでの楽器製作を行なってきたキャリアを活かし、お客様の楽器の修理・改造業務を主としながら、海外への買い付け業務や楽器開発協力、世界各国の工場で技術指導も行う。
その実力はアメリカやスウェーデンをはじめとした海外のアーティストから、スペインの伝統的なギター製作現場まで高い信頼を得るほど。

修理・改造業務の他、エレクトリックギターやベース、アコースティックギターの入門書やメンテナンスDVDへの解説出演、ラジオ「SAME’SBAR」への出演など、広い活動の場を持つ。

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