弾けば風が吹くギター 前編|ルシアー駒木のギターよもやま話 その65

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弾けば風が吹くギター 前編|ルシアー駒木のギターよもやま話 その65

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皆さまこんにちは!

誰と一緒の海外出張でも、物騒な地域であればあるほど、チームメンバーに「ルシ駒さんが前を歩けば襲われないから前にいて」と言われる、

ルシアー駒木です。

・・・いやいや、襲われるでしょ!私でも!!

どういう事よ、それ!!!

という事で、今回のブログですが、

その前に、随分と前になるこちらのブログを覚えてらっしゃる方はおられますでしょうか。

そう、「ギターが産まれた国スペイン」製のレイモンドギターについての記事でした。書いたのは2010年の12月。結構前ですね。
しかもこの回、私のブログにしては結構サラッと書いた感じでした(笑)

その後レイモンドの業務は他の凄腕達に任せてきました。

が、ルシ駒、レイモンドに実に5~6年ぶりとなる出張をしてきました。

勿論、そこはちゃんと理由があっての出張です。

という事で、今回はその様子と共に、何故ルシ駒が再びスペインに飛んだのか、3回に分けて皆様にご紹介しましょう!

飛行機を乗り継ぎ、

ホテルにチェックイン。このホテルからの夜景を見るのも久しぶりです。当時と同じホテルに宿泊ですが、ホテルの名前は変わっていました(笑)「蛍光灯色」の街灯が無いのがいいですよね。

このスマホの時計は日本時間のまま。家を出たのは22日の朝の6時半でしたので、25時間かかったって事ですね(苦笑)。さすがにちょっと疲れました。

・・・そして、

いよいよスペイン滞在最初の朝日です。

朝食も5年ぶりに当時と同じ店で

5年ぶりのTortilla(スペインオムレツ)のBocadillo(スペイン式のサンドイッチという感じでしょうか)の朝食です。

ついに帰ってきました!この工場前の景色!!

Ahorit llegue!!

工場前の空気感は何も変わっておらず、なんだか安心しました(^0^)

工員たちの「久しぶり!!!」の歓迎を受けながら、早速工場内へ。検品は大切なこの出張の主軸業務な訳ですが、

早速今回検品予定のモデルを1本ずつ用意してもらい、打ち合わせをします。
写真の2人は社長のMr.Victor Raimundoと技術責任者のMr.Javi Gonzalezです。彼らとの仕事も5年ぶり。
色々と懐かしいですが、当時を懐かしむ暇もなく早速の仕事です。

・・・と!!!

こ、これは!!!(゚д゚)!

そうです。今回ルシ駒が復活した大きな理由、それは新しいモデルを販売する事にしたからなのです!

早速ルシ駒の検品作業台に(^^)

見て下さい!この美しきWhite Ebony !!

その名も「633E/S」

こちらのギター、通常ボディ厚の「Norml Body」と、薄めの「Narrow Body」があるんですよ~!

杢が個体で違うのも楽しみです(^^)

そしてさらに、Ziricote woodのモデルも!!!!

「631EC」

ギャー

メチャカッコいい!

そして今回は待望のフラメンコギターがラインナップに!

まずは「145Framenco」

そしてカッタウェイ付きは裏材がCypressのモデル「160 Framenco/C」とRosewoodの「160 Framenco/R」の2ラインナップ!

更に、凄いのありますよ!

この美しきヒールの曲線!

なんと、このモデルはMIDI付きです!
「646E MIDI Framenco」

勿論MIDI無しのエレクトリックフラメンコもあります!
「646E Fishman」

ヤバいでしょ (>0^)b
どれにします?

今回どれも本数少な目ですからね。早い者勝ちですね。

そして更に、今回はため息物のハンドクラフトが2機種わずか合計3本!!!

「SUPREMA」

風格が違います。

マダガスカルローズのサイドバックです。

フレンチポリッシュの仕上がりも抜群。見てよ皆さんこの艶

ルシ駒仕上がりにため息です。「ギターという楽器を生み出した国の大先輩職人ハンドメイド」ですから、一職人として学ぶべきものが沢山あります。

日本で手にできるギタリストは、たった一人だけ。あなたもその一人になるチャンスがあります。どうしますか?

そして「ESPECIAL S」

このスナップ写真でも伝わる仕上がりとこの雰囲気。

こちらも僅か製作本数2本のみ。

「本物」が欲しい人。いませんか?

あ、そうそう、「本物」の意味を感じるエピソードがあるのですが、、、後編まで取っておきましょう(笑)最後まで読んで欲しいので(笑)

さてさて、新製品ラインナップでテンションマックスなのですが、新製品ラインナップでRaimundoGuitarsを皆さんにご案内すべく、今回我々も新体制・新チームメンバーで臨みました。そこでルシ駒もメンバーとして参加すべく、復活。

左手前から、イトヤマ、テルイ、ハビとビクトーを挟み、ニシノ、そして私ルシ駒、

このメンバーでチームとなってRaimundoGuitarsの新たなラインナップを皆様にご案内していく予定です。

という事でビクトー&ハビとは本当に久しぶり。
ですがあの頃の苦楽を共にして出来た関係は変わることなく、5年の期間は瞬時にして埋まりました。不思議なものですね。

パエリアの味も

甘すぎないチーズケーキも

Cafe soloも

全てを懐かしく感じる初日となりました。

次回、中編ではいよいよファクトリー内部に潜入します!

友人でもある職人たちも登場予定!

お楽しみに!!

ルシアー駒木でした。

ルシアー駒木プロフィール

テクニカルチーフとして島村楽器のギターリペア工房に勤務。

アーティスト用・雑誌掲載用などオーダーメイドでの楽器製作を行なってきたキャリアを活かし、お客様の楽器の修理・改造業務を主としながら、海外への買い付け業務や楽器開発協力、世界各国の工場で技術指導も行う。
その実力はアメリカやスウェーデンをはじめとした海外のアーティストから、スペインの伝統的なギター製作現場まで高い信頼を得るほど。

修理・改造業務の他、エレクトリックギターやベース、アコースティックギターの入門書やメンテナンスDVDへの解説出演、ラジオ「SAME’SBAR」への出演など、広い活動の場を持つ。

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