皆様こんにちは!石田でございます!
4月、新生活が始まりバタバタする方も多いと思いますが、体調に気を付けつつギターも楽しんでいきましょう!
今回はテレキャスタータイプをベースに、とある要素を融合させる事でパワーアップさせたモデルを紹介します。
SCHECTER L-PT-AL-BB/BKSP/R
ベースにしているのはシェクターのフラッグシップモデルでもある「PT」シリーズ。
The Who の Pete Townshend が1970年代にシェクターへ2ハムバッカーのテレキャスタータイプをオーダーした事がシリーズのルーツ(PT = Pete Townshendの頭文字)となったと言われているようです。
よくテレキャスタータイプの型名には「TL」や「TE」が用いられますが、シェクターでは「テレキャスタータイプ = PT」ですので豆知識として覚えていただけると。
本モデルで目指したのは「グレッチのような見た目で、かつ持ちやすく弾きやすい」ギター。
グレッチのフルアコや Jet はド派手でカッコ良く石田も好きなモデルの一つなのですが、日本人の体格からするとサイズ的に良くも悪くもギターが目立ち過ぎてしまうきらいがあるため、ギターボーカルの使用も多いテレキャスタータイプにそのルックスや仕様を落とし込んでみました。
GretschのFiltertronを基にしたピックアップ
Gretsch の Filtertron を基にした Seymour Duncan 製 Psyclone Vintage を2基搭載。
フィルタートロンは Gibson の PAF よりも先に発売されたピックアップで、PAF よりも
- 巻き数が少ない
- マグネットが強い
という特徴を持っていて一般的なハムバッカーとは異なる独特なサウンドを生み出します。
ダンカン製のこちらのモデルは本家よりも出力が高いのと、そもそもフィルタートロンが Gretsch の Jet などホロウ構造のギターへの搭載が多いピックアップなのでソリッドボディに搭載した事で全く印象が変わりました。
ビグスビートレモロを搭載
独特の柔らかさのアーム、ゴツいルックス、重厚感のあるサウンドによって根強いファンを持つビグスビートレモロを搭載。
テレキャスタータイプでビグスビーを搭載しているモデルは他にもありますしモデルごとに色んなブリッジを採用しますが、今回は TOM タイプを選択。
タイトなサウンドに仕上がりました。
スパークルフィニッシュ
ロック系ギターにはやはり派手なスパークルフィニッシュが似合います。
通常のメタリックカラーとはまた違った、立体感のあるルックスがたまりません。
オフセットブロックインレイ
グレッチの「ネオクラシックサムネイル」(半月状のインレイ)をイメージしつつ、オリジナリティを出すためにオフセットのブロックインレイを採用しました。
視認性も良く、ルックスのアクセントにもなっています。
ボディトップ~ネックにはセルバインディングも巻いており、スマートなルックスに貢献しています。
サウンドインプレッション
正直なところ「グレッチ的な Cool なテレキャスタータイプ」というルックス先行での企画で、サウンドは二の次くらいに考えていたところがあったのですが、完成したモデルを弾いてみてビックリ、とても素晴らしい仕上がりです!
Filtertron ピックアップについて「PAF よりもパワーが無く、歪ませるには向いていなくてクランチがメイン」というような誤解を持っていたのですが、それがホロウボディのギターに搭載されているために起こっている事なのだと分かりました。
思った以上に出力があるのでアンプ直でも十分なゲインが得られますし、タイトなサウンド特性なので激しめの音作りをしても全然問題ないばかりか、クリアな特性から「むしろモダンなジャンルは得意なんじゃないか」と思ったほどです。
出力抑え目のフロント、ハイパワーなリアとマッチングがされているのでセンターポジションでのクリーンも非常に澄んだサウンド。
当初想定していたのはルックス通り Rock 系での使用ですが、Pops や Jazz、Metal への適正も感じます。
ぜひさまざまなシーンで使ってみてください。
商品情報
メーカー | SCHECTER |
型名 | L-PT-AL-BB/BKSP/R Black Sparkle |
販売価格 | (税込) ¥268,000 (税抜 ¥243,637) |
JANコード | 4518533039375 |

石田 純一プロフィール
ギター演奏はそこそこに機材いじり(改造、音作り)をメインに楽しむ学生時代を送り、機材好きが高じて、「いつの間にか楽器店の店員になっていた」インドア派。
入社後はPRS(Paul Reed Smith)現地工場でのPrivate Stockオーダーをはじめ、自身の経験を活かし、多彩なブランド・ジャンルでの楽器開発も手がけています。