Empress EffectsやWalrus Audioなど、今ギタリスト・ベーシストから熱い支持を受けている数々のエフェクターの輸入業務やオリジナル製品を開発している株式会社アンブレラカンパニー。
そのアンブレラカンパニー初となる、オリジナル ギターペダルが登場しました。
その商品紹介を読んだところ・・・これが、ギタセレ担当的にかなり物欲を駆り立てられるペダルだったのです!
Umbrella-Company “Fusion Blender “
メーカー希望小売価格:¥29,700(税込)
販売価格:¥29,700(税込)
JAN:4560482825141
12月発売予定
初回分予約受注で完売しております。次回1月・2月分納品の予約を受け付け中です。
このFusion Blender(フュージョン・ブレンダー)は、2つのペダルをFusion(融合)し、新たな1つのトーンを生み出すことができるペダルです。どういうことかと言うと・・・
上の画像のように、2つの異なるサウンド素材を、フィルターなどの調整を加えた上で 「ブレンド」し、最終的に「新たな1つのトーンを作り上げる」のです。
Fusionによる新機軸のサウンドメイク
例えば、2台の歪みペダルをFusionしたり、空間系や揺れ系など、どんなペダルをFusionするかはアイデア次第。実際にそのサウンドメイキングは動画でご確認ください。
いかがでしょう?そのサウンドメイキングの可能性に心を打たれたプレイヤーも多いのではないでしょうか?
それではここからは具体的なFusion Blenderの機能に迫ってご紹介します。
ハイパス&ローパス・フィルター
各チャンネルに用意された、ハイパス&ローパス・フィルターを使用すれば、ぶつかり合う帯域を処理したり、強調したい帯域を抽出することができます。
ただ2台のペダルをFusionしただけでは、特定の帯域にピークが生じてしまうなど、サウンドメイクが決まらない場合もあります。Fusion Blenderのフィルター機能を駆使することで、例えば”ペダルAの高域成分とペダルBの中低域成分を融合させる”といった帯域別のFusionを可能にし、マテリアルとなる各ペダルの特徴や利点を最大限に活かしたサウンドメイクを実現できます。これはプロフェッショナルなミキシングの技法ですが、Fusion Blenderを使用する大きな利点となります。
原音ミックス・モード
RETURN端子にプラグを挿していない状態では、バッファーされたダイレクト音(原音)がルーティングされます。
例えばchAには何も接続せずに、chBにコンプレッサー・ペダルを接続した場合には、コンプサウンドにダイレクト音をブレンドでき、アタック音を失わない、活き活きとしたパラレル・コンプレッションが実現できます。
また、オーバードライブなどの歪みペダルを1台接続した場合は、Klon Centaurなどに代表される、歪みサウンドとダイレクト音(原音)をブレンドする2連ポットのサウンドを再現できます。原音をブレンドする事で、どんな歪ペダルでも明瞭で際立ったトーンにアップグレードさせることができます。
Fusionの為のプロフェッショナル機能
Soloスイッチ
3ポジションのスイッチで、chAのみ、chBのみ、chA+B(Fusion)を選択できます。フィルター機能を使ってFusionする場合などに各マテリアルのサウンドを確認する事ができるので、素早くサウンドメイクを行うことができます。
Phaseスイッチ
MXR DYNACOMPなどがその代表例ですが、コンプレッサーやワウ、歪ペダルなどの中には、Fusionした場合に位相が逆相になるペダルも存在します。Fusion Blenderにはフェイズ・スイッチが装備されていますので、位相が逆になるペダルの場合でも問題なくFusionすることが可能です。
バイパス・モード
・ノーマル・バイパス・モード(デフォルト)
Fusionして作り出したサウンドを1つのエフェクトとして扱います。フットスイッチはFusion / Bypass を切り替えます。リレーを使用したトゥルーバイパスです。
・バッファード・バイパス・モード
基板上のスライドスイッチの設定変更により「バッファード・バイパス」で使用できます。このモードでは、chAのみをフットスイッチでON/OFFし、chBはバイパススイッチに関わらず出力されます。「バッキングはBのみのサウンド、ソロではFusionしたトーンで」という使い方ができます。
chAのON/OFFはSENDシグナルをコントロールするので「ディレイやリバーブの残響を残す使い方(ビデオリンク)」にも応用が可能です。従来ミキサーを用意しなければ実現できなかったテクニックをシンプルに実現できます。
Send Z 切替
基板上のジャンパーピンの変更によりSEND出力インピーダンスの切替が可能です。FUSION BLENDERでは、歪系ペダルとの相性を考慮し、Send端子の出力インピーダンスはあえて高めのインピーダンス【 HI 】(デフォルト)に設計しています。【 LO 】側に変更する事で、入力インピーダンスの低いスタジオ・レコーディング機器をマテリアルに使用する事も可能になります。
スタジオ機器レベルのオーディオ特性
Fusion Blenderはオーディオミキサーとしての役割をもっており、レコーディング機器並みのオーディオ特性に徹底的にこだわったペダルとのこと。
倍電圧電源回路を採用しダイナミックレンジの拡大、ハイスペックなオーディオICの採用による低歪・高解像度、周波数特性 0.3Hz~30kHz (+0/-3dB)、THD(歪率)0.001%以下、S/N比 110dB以上 というプロスペックにより、マテリアルとなるペダルの音質や特性を100%伝えきることが可能です。余計な歪やサウンドへの色つけを一切排除した「フラットレスポンス設計」を達成しています。
様々なレコーディング機器も扱うアンブレラ・カンパニーだからこそ、そのハイエンド・オーディオ品質には並々ならぬ自信を感じます。
まとめ
このFusion Blenderの魅力は、やはり直列つなぎでは実現できない2台のエフェクターのおいしいとこ取りができるという点でしょう。
あのエフェクターの中域に、このエフェクターの高域をミックスできたら・・・といった夢のような組み合わせが自在にできてしまいます。この記事を執筆しながら、もはや何と何を組み合わせようか・・・という妄想が止まりません(笑)。
ぜひ、未知なるサウンド・メイキングのお供にFusion Blender、いかがでしょうか?
Spec
- 周波数特性:0.3Hz ~30kHz (+0/-3dB)
- THD(歪率):0.001%以下 (@1kHz、+0dBu out)
- S/N比:110dBu @1kHz
- 最大入力レベル:+12dBu @1kHz
- 最大出力レベル:+12dBu @1kHz
- 電源:DC9V(センターマイナス) 供給可能電流100mA以上のACアダプターを推奨 *バッテリー駆動には対応していません
- バイパス方式:リレー採用のトゥルーバイパス方式
- サイズ: W 128mm × D 73mm × H 65mm
- 重量: 550g