Subdecay / Variac Overdrive
おもしろいコンセプトのドライブペダルが、SubDecayより登場です。
Subdecay Variac Overdriveは、ヴィンテージサウンドからモダンサウンドまで、プリアンプとパワーアンプの歪みを独立してコントロールできる、まるでアンプヘッドのようなオーバードライブです。
ホットロッドチューブプリアンプとパワーアンプの歪みを個別に調整でき、さらに2モードのフェイズインバーターオプションもあります。コードサウンドは大きく、リードは明瞭に歌い、ピッキングハーモニクスも自由自在。
Variac Overdriveは、まさにチューブアンプそのものがそこにあるような、タッチセンシティブで表現力豊かなオーバードライブです。インタラクティブなコントロールで、さらにパワーサプライでも音色を調整可能。7.5~18V駆動に対応しているため、電圧によりダイナミクスとヘッドルームを変えることができます。
Variac OverdriveのトーンレンジはAC/DCや初期EVH、Judas Priestから80’s hair metal sound 、さらにトム・モレロまで、今までの時代が築いたロックサウンドを網羅します。Variac Overdriveは数々のチューブサーキットを解析し、様々なアーティストのサウンドを分析、そしてアーティストがどのようにアンプを使用したのか、そのトポロジーを研究した結果生まれたペダルとのことです。
Variac Overdriveには、内部スイッチやトリムポットはありません。ですが、さらなるコントロールが可能です。
大音量だとより大きな違いになります。ギタートーンの大部分は、音量と演奏環境の相互作用によるサステイン、ハーモニクスなど、コントロール不可能な部分によるものが占めています。Variac Overdriveは本物のアンプをラウドにプレイした時のサウンドや反応を再現するオーバードライブです。小音量でのプレイにも最適ですが、さらにヴォリュームを上げると、Variac Overdriveの違った世界が見えるかもしれません。
また、本物のチューブアンプにとって、電源はとても重要な要素です。そしてそれはVariac Overdriveにとっても同じです。Variac Overdriveは7.5~18VDCでの駆動に対応し、ダイナミクスやコンプレッションを電圧により可変させることが出来ます。スウィートスポットは、8~15Vあたりですが、プレイスタイルにより最適な電圧は変わります。様々なアダプターや電圧可変機能の付いたパワーサプライ(One Control Distroなど)をご利用ください。9V電池でも動作します。
またギターそのものも音色に大きな影響を与えます。VolumeとToneコントロールはそれ自体が音色のパレットとなります。Variac Overdriveは、ギターそのものが持つ音色の特性や個性をそのままアンプへと伝えます。
コントロール
・Preamp:プリアンプゲインをコントロールします。
・Pentodes:パワーアンプゲインをコントロールします。
・Tone Stack:TrebleとBassノブで、周波数特性を調整できます。
・Cathodyne/LTPスイッチ:一般的なチューブアンプにおける2種類のフェイズインバーターを選択できます。Cathodyneセッティングではローエンドが強く、レスポンスは控えめ、LTP(Long Tail Pair)ではタイトなローエンドと解像度の高い音色が特徴です。また、このスイッチによりPentodesノブでのゲインも変わります。一般的に、Cathodyneは小型アンプ、LTPは2スピーカー以上のアンプに合わせたサウンドとなります。
・Volume:音量を調整します。
PreampとPentodes
初期のアンプのオーバードライブトーンは、アンプをフルアップしてパワーチューブをプッシュし、トランスフォーマーやスピーカーが生み出すものでした。もともとは意図的に行ったものではりません。
初期のチューブアンプデザインは、出来る限り少ない真空管とトランスフォーマーで最大限の音量を稼ぐことを目的としたものでした。マスターヴォリュームコントロールやチャンネル切替などの後のアンプの機能は、オーバードライブトーンをより扱いやすくするためのものです。一般的に、初期のアンプサウンドによる歪みはパワーチューブ、モダンでコンプレッションの強い歪みはプリチューブによるものです。
Variac Overdriveは、両方の音を作ることができます。PreampとPentodesのノブはどちらもヴィンテージタイプのアンプよりも高いゲインを作ることができます。普通は、片方のノブを2時以下に、片方を高くすると良い結果になります。Bassノブも高めに設定してみてください。
パワーチューブの歪み
Pentodesノブを12時以上に設定すれば、パワーチューブをプッシュしたオープンなオーバードライブサウンドとなります。さらにノブを高くすると倍音成分の少ない歪みになります。一般的なアンプのマスターヴォリュームをイメージしてください。Pentodesノブは、それをさらに超えるコントロールです。
このノブを最小にすることは推奨できません。このノブを下げるのは、PreampとTone Stack(Treble/Bass)ノブを高くしている時、最大限のヘッドルームを作る場合です。Pentodesノブを下げ過ぎると、薄い音になってしまいます。
Pentodesノブが最大近くになると、ルーズになりがちなローエンドがカットされます。この絶妙な特性により、トーンのタイトさや明瞭さが失われることはありません。
Tone Stack(イコライザー)
JTMやJCMアンプのトポロジーに近い、プリアンプエンドに配置されたイコライザーです。アンプの前ではなくインサイドで使うことを目的としています。TrebleとBassコントロールのレスポンスは、PreampとPentodeの設定により変わります。この2つのノブで、歪みの特性や空気感を変えることができます。
フェイズインバーター
フェイズインバーターは、アンプデザインにおける“ベースプレイヤー”のようなものです。多くのプレイヤーは、ほとんど気づかない、または気にしないかもしれませんが、実は非常に重要で、無くてはならない存在なのです。フェイズインバーターは、アンプを小音量でプレイする際はそれほど影響しません。しかし、アンプをプッシュした時、そのサウンドは大きく違います。
Cathodyneフェイズインバーターは、一般的に小さなプッシュプル方式のチューブアンプで使われます。特にシンプルな回路であるという利点があります。そのシンプルさは、特に真空管の少ない小さなアンプで、タイトなベースレスポンスが必要のない場合に有効です。
LTP(Long Tail Pair)は、特にツイードベースマンの発売以降に人気となったもので、50W以上のチューブアンプによく使われる方式です。Long Tail Pairはより複雑で、2段のトリオードステージ(三極管回路)が必要となります。大出力でラウドなアンプになるほど、アンプのデザインプロセスにおいてより多くの細かいチューニングが必要となります。
大出力の大型チューブアンプになると、Catodydeフェイズインバーターで設計することもできますが、その設計を採用しているのはツイードベースマン以降のアンプではほとんどありません。Variac Overdriveでは、Cathodyneセッティングは小音量の小型アンプにおいて、少し響きがよくなります。
LTPセッティングでは2スピーカー以上の大出力アンプに最適でCthodyneセッティングは12インチ1発以下の小さなアンプに最適です。
販売価格¥24,860(税込)
JANコード:4560440835106