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【メーカー探訪】CAJ(CUSTOM AUDIO JAPAN) ~現場発のアイデアを音に活かす究極のシステム~

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CAJ(CUSTOM AUDIO JAPAN)ブランドを保持する(株)オカダインターナショナル。
プロ/ミュージシャンから絶大なる信頼を得るCAJを支え続ける同社オーディオエンジニアリング事業部 部長の柳島直行氏にCAJのサウンドシステム構築について伺ってきました!

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CAJブランドの歴史

CAJ「サウンド・システム」というものをもっと身近なものにしたい

●改めて、CAJというブランドについて歴史を教えて下さい。

80年代、VAN HALENやAEROSMITHを初めとした世界中の有名ミュージシャンが素晴らしい音でレコーディングやライブを行っていました。彼らが何を使用しているのか、それはメーカー広告なども含めて周知の事だったんですが、単体では良いサウンドを出すそれらの機材が特定できても、どうしても同じサウンドが出ない。

そこで重要なのが「どのように接続しているか」なんです。その「接続」、つまりサウンドシステムの構築を担っていたのが、1981年にCUSTOM AUDIO ELECTRONICSを設立したボブ・ブラッドショー(Robert C. Bradshaw)。そのボブ・ブラッドショーにコンタクトを取って、日本で「ノウハウ」を受け継いでCUSTOM AUDIO JAPAN(現CAJ)ブランドを立ち上げたのがオカダインターナショナルです。

●「ノウハウ」というのはどんなものなんでしょう?

最初はまずボブ・ブラッドショーの「ロック・システム」というものをシステムごと取り寄せたんです。Marshallのアンプヘッドが2台、12Uくらいのラックエフェクター、ワンアクションでそのプログラムがチェンジできるというシステムです。

それを見たとき、「芸術品だ!」と思いました。配線がすっごくキレイなんです!

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●もちろん見た目の美しさだけでなく、サウンド面に影響が出るんですよね?

そうですね。そのシステムを見るまでは、みんな見よう見真似でシステムを作っていましたから、ノイズも出るし、機材も壊れる。ミキサーなり、システムなり、ケーブルが溜まる所にはかなりの重さが集中するんです。一個の機材に集中してしまうと、その基板ごと重みで引っ張られるので、故障につながりますよね。

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▲オカダインターナショナル・オーディオエンジニアリング事業部 技術主任の千葉成基氏が組んだラックシステム。
ブラッドショーの理念が脈々と受け継がれている美しいワイヤリングにため息さえ出てしまいそう。
※千葉氏には【こだわりの逸品】Fractal Audio System “Axe-Fx Ⅱ”でまた改めてご登場いただきます。

●そこからCAJでシステムを組んでいく歴史が始まるわけですね?

s-DSC01968それから時代が変わってきてラック+コンパクト・エフェクター、コンパクト・エフェクターをボードに組む、という流れになってきて。コンパクト・エフェクターでも同じようにシステムを組めないかと考えた時、当時販売されていたMIDIペダルにオーディオのループ機能と一緒になっているものが無かった。

「じゃあ作ろう」という事で作ったのがRS616です。MIDIとオーディオを一緒に制御できるペダルとしては世界でも初だったと思います。

●今ではアマチュア・ミュージシャンもエフェクター・ボードを構築していたりしますよね?

今では「システム」が身近なものになってきましたね。でも、もっと身近なものにしたいんです。

「サウンド・システム」って大げさに捉えがちなんですが、例えば「コンパクト・エフェクターを3つ並べて、毎回同じコンディションで鳴らしたい」っていう時点ですでに「サウンド・システム」なわけですよ。そういったコンパクトなものから、20Uの大きなシステムまで、分け隔てなく捉えて、ミュージシャンのサポートを行っていきたいんです。「システム」というものの根本は一緒ですから。

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