【徹底検証】エフェクター徹底検証 その4 ~「MAD PROFESSOR」歪みペダル全13モデルに迫る!~ 前編
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“Blue”対決
MAD PROFESSOR歪み検証、前編の最後はこの“Blue”の名を冠したモデル3機種です。
(今回は全部オーバードライブでした)
それぞれの特徴をチェックしてみましょう!
これもMAD PROFESSORらしい、ちょっと変わったペダル。
クリーンに軽い歪みを加えるためにデザインされたペダル、とのことです。
ブースター的な感じでしょうか?
さらに変わってるのがコントロール表記。
VOLUME、DRIVEは良いとして、左下の「Z」と右下の「TEXTURE」。
これらは何でしょうか?
「Z」は「ギターのヴォリュームコントロールやトーンコントロールを動かしたときの反応性、また ピックアップの倍音の出方を調整します」
とメーカーサイトには記載してあります。
実はこの「Z」、INPUTのインピーダンスを調整しちゃうツマミなんです!
入力インピーダンスを変えられるので、使用するギターや、このペダルの前につなぐものによって調整し、インピーダンス・マッチングができるんですね。
ただし、インピーダンス・マッチングっておいそれとは出来ないので、それぞれのプレイヤーが「心地よい」と感じたポイントに持っていくのが良いのかもしれません。
(あ! インピーダンスの「Z」だったんだ~※2)
「TEXTURE」は分かりやすく一言で表すと、EQでしょうか。
右に回すとトレブリーな歪み方になっていきます。
このBluebird Overdriveがけっこう面白いです。
まずは箱を開けてツマミを見た瞬間に、「!?」と一度動きが止まります。
というのも、下の画像左上のツマミを見てください。
DELAY?
そう、このOverdriveペダルはディレイ搭載なのです。
細かな設定はペダルの裏蓋を開けて行うのですが、最初の設定でも良い感じのディレイ・サウンドでした。
そして右上の「DISTORTION」。
そのワードだけ聞くと、Overdriveなのに?と思うかもしれませんが、単純に「歪み量」と直訳してください。
どれだけドライブさせるかを設定するだけで、そこまで歪みは強くはなく、Distortionペダルとまではいきません。
(まあOverdriveペダルとDistortionペダルの明確な境界線も引きづらいんですけどね。)
これは“Hand Wired”シリーズにないモデルですね。
他のMAD PROFESSOR歪み同様、VOLUME、DRIVEが搭載されていますが、さらにBASS(左下)、TREBLE(右下)の4ノブ仕様になっています。
それによって、かなり幅広い音作りを可能にしています。
Hand Wired Sky Blue Overdrive | Bluebird Overdrive | Royal Blue Overdrive | |
定価 | オープンプライス | (税込) ¥38,500 (税抜 ¥35,000) | (税込) ¥30,800 (税抜 ¥28,000) |
販売価格 | (税込) ¥46,970 (税抜 ¥42,700) | (税込) ¥34,760 (税抜 ¥31,600) | (税込) ¥26,290 (税抜 ¥23,900) |
JAN | 4562281361325 | 4560440824056 | 4560440828467 |
各コントロールのセッティングはこちらの画像を参照してください。
この3機種に関しては、同じモデルではないので「コレ気持ちいい!」と思えるサウンド・セッティングで鳴らしてみました。
まずHand Wired Sky Blue Overdriveから。
https://soundcloud.com/shimamuramusic/mad-professor-sky-blue
けっこうウォームな音質が魅力だと思います。
「Z」ノブでニュアンスを調整できるので、環境に合わせたセッティングでかなり重宝しますね。
次にBluebird Overdrive。
https://soundcloud.com/shimamuramusic/mad-professor-blue-bird
「歪みエフェクターに載ってるディレイでしょ?」なんて思っていたら大間違い!
ディレイも気持ちよくかかってくれます。
歪みに関しては王道のオーバードライブと言ったところでしょうか。
もともと足元がすっきりしている方であれば、「これ一台で済ませる!」なんてこともあり得そうなモデルですね。
最後はRoyal Blue Overdrive。
https://soundcloud.com/shimamuramusic/mad-professor-royal-blue
弾いた瞬間、「Blues Driver?」と感じました。
ペダル自体のカラーリングも良く似ています。
DRIVEを下げると緩やかなドライブ、上げると激しめなディストーションと、幅広く使える点ではかなり近い印象ですね。
しかしBD-2に比べると、音の質感がやはり太い感じ。
BD-2の進化版、といったところでしょうか。
MAD PROFESSORのペダルは全体的に「ココ」っていう的を絞ったサウンドを狙って出しているペダルが多いのですが、このRoyal Blue Overdriveに関しては幅広く使えるペダルに仕上がっていると思います。
「ひとまず歪みペダルを一つ欲しい」という方にはBJF譲りのファットなサウンドでオールラウンドなRoyal Blue Overdriveという選択肢はかなり「アリ」ですね。
検証後記
BJ(Bjorn Juhl)がデザインしてMAD PROFESSORからリリースされているモデルだけあって、音の傾向は同じように感じますね。
ピッキング等に対する反応の良さはピカイチです。
弾いていて本当に気持ちイイ!
そして音圧感や音の太さ、抜けなど全体的に非常に優秀なペダルだと思います。
お手軽な価格設定になっているNewシリーズでも、一般的なペダルに比べればかなりのもの。
予算の中で選択するならNewでも満足できる事は間違いありません。
しかしHand Wiredシリーズはその音の良さが顕著に現れているので、買い替えをせずにずっと付き合える歪みを手に入れたいならHand Wiredシリーズがオススメ。