【レビュー】ギタリスト「マーティ」(磯貝真由)がチェック! 初心者アンプ定番9モデル
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レビュー ~シンプルモデル編~
まずはシンプルなモデルから。どれも1万円を切る価格帯で、機能を抑えつつも各メーカーの特徴を出しているモデル達。果たしてどこまで「使える」アンプなのか、チェックしていきましょう!
VOX “Pathfinder10”
まずはPathfinder 10。何よりもそのサイズとは思えない低価格と、VOXの伝統的なルックスを踏襲している点で、かなりの人気を誇ります。
コントロール類はこの価格ながら充実。OverdriveとCleanの切り替えもボタンで出来るようになっています。ヘッドフォン端子装備なのは、ビギナーにとってもかなりの利点。
イコライザー(音の高域、中域、低域の成分を調整する機能)は、トレブルとベースのみ。ミドルが無いのは価格を考えれば仕方の無いところか。
~スペック~
- 出力: 10W RMS
- スピーカー: VOX Bulldog 6.5" × 1(8Ω)
- 入力端子: インプット、ヘッドホン・アウト
- 出力端子:ヘッドフォン
- コントロール: ゲイン、トレブル、ベース、ボリューム、クリーン/オーバードライブ・スイッチ
- サイズ: 380(W)×260(H)×170(D)mm
- 質量: 4.8Kg
メーカー希望小売価格 (税込) ¥10,450 (税抜 ¥9,500)
販売価格 (税込) ¥6,798 (税抜 ¥6,180)
JAN:4959112022423
~マーティ's インプレッション~
この歪みは、オーバードライブというよりファズっぽい。VOXブランドなのでサウンドもそういった傾向なんでしょうか。ヴィンテージ感が感じられます。このルックスでこの価格なら納得できるサウンドだと思います。
Fender “FRONTMAN 10G”
こちらも1万円を切る価格のギターアンプとして人気の高いモデル。ギターアンプの礎を作ったとも言えるFenderブランド。実力はその何恥じないレベルなのでしょうか!?
イコライザーはこれもトレブルとベースのみ。クリーンとオーバードライブの切り替えのスイッチも搭載と、Pathfinder 10同様。こちらの利点は、“AUX IN”が付いている点。AUXは“Auxiliary”の略で、要はiPhone、iPodから入力して、アンプから鳴らせるというもの。さらにこのアンプにイヤフォンを挿せば、イヤフォンからギターの音とiPod等の曲が一緒に流れるのです。
メーカー希望小売価格 (税込) ¥10,230 (税抜 ¥9,300)
販売価格 (税込) ¥9,240 (税抜 ¥8,400)
JAN:0717669568436
~マーティ's インプレッション~
クリーンはやっぱりFenderっぽい音(ベルトーン)を感じられますね! このサイズなのにFenderらしさがしっかりあるのはスゴイ!
~スペック~
- 出力: 10W
- スピーカー: 6" Fender スペシャルデザインスピーカー×1
- 入力端子: インプット、ヘッドホン・アウト
- 出力端子:イヤフォン
- コントロール: ゲイン、クリーン/オーバードライブ・スイッチ、ボリューム、トレブル、ベース
- サイズ: 260(W)×280(H)×146(D)mm
- 質量: 3.8Kg
Marshall “MG10CF”
続いてアンプの定番としてあまりにも有名、マーシャル。マーシャルの特徴はなんと言ってもその歪み。マーシャルらしい歪みが出てくれるかが、ポイントになるでしょう。
MG10CFのイコライザーは、CONTOUR(コンツァー)のみ。コンツァーは、直訳すれば「輪郭」。中音域のコントロールを行います。これまでの2機種と違ってミドルを調整するので、音作りは多少変わってきます。
そしてこれもAUX IN(オーディオインプット)が付いています。
~スペック~
- 出力: 10W
- スピーカー: 6.5" ×1 (8 Ohm)
- 入力端子: インプット、オーディオ
- 出力端子:ヘッドフォン
- コントロール: クリーンボリューム、オーバードライブゲイン、オーバードライブボリューム、コンツァー
- サイズ: 295(W)×315(H)×180(D)mm
- 質量: 4.8Kg
メーカー希望小売価格:オープンプライス
販売価格 (税込) ¥9,416 (税抜 ¥8,560)
JAN:5030463283837
~マーティ's インプレッション~
歪みがMarshallですよ! あのMarshallサウンドが出ます。もちろんサイズが小さいので音量を上げると低音がブーミーになりがちだけど、家庭で使うならそこまで音を出さないでしょうから、問題なさそう。ロックな曲を練習するならこれ良いですよ。コントロールがコンツァーだけってのも簡単でイイ。
サウンドチェック
シンプルモデル編 総評
シンプルモデルは、各社機能を削ぎ落として、メーカーのキャラクターを主張している印象。とにかく価格を抑えて、ギターアンプに触れてもらいたいという意識が見て取れます。最初のアンプとして予算を抑えたいなら選択肢としては問題ないでしょう。
レビュー ~スタンダード・モデル編~
続いてはスタンダード・モデル編。シンプル・モデルよりも幾分か価格帯が上になり、コントロール類も増えてかなり音色を作りやすくなります。それぞれの特徴はどんな所にあるのでしょうか。
Louis LGA15Ⅱ
初心者用アンプとしてシンプルを追求しながらも、基本のコントロールをしっかり装備したLGA15Ⅱ。
イコライザーはベース、ミドル、トレブルという、ギターアンプとして必要なものをしっかり装備しています。もちろんCD/MP3入力とヘッドフォンアウトがあるので、自宅での練習も騒音を気にせずしっかり行えます。
~スペック~
- 出力: 15W
- スピーカー: 6.5" ×1 (8 Ohm)
- 入力端子: インプット、CD/MP3
- 出力端子:ヘッドフォン
- コントロール: ゲイン、ドライブスイッチ、ボリューム、ベース、ミドル、トレブル
- サイズ: 369(W)×348(H)×205(D)mm
- 質量: 8.2Kg
メーカー希望小売価格:オープンプライス
販売価格 (税込) ¥11,990 (税抜 ¥10,900)
JAN:4514812090921
~マーティ's インプレッション~
これはしっかりミドルもあるので、ギターアンプでの音作りの練習にもなりますね!家で練習して弾けるようになった後、スタジオに行ったらいきなりEQが多かったら戸惑っちゃいますもんね。これならスタジオまで想定して練習できます!
Hughes & Kettner “EDITION BLUE 15DFX”
真空管アンプらしからぬクリーンサウンドと、きめ細やかなディストーションで一世を風靡しているヒュース&ケトナーの小型版。ケトナーアンプらしく、コントロール部が青く光ります。
スタンダードモデルの最低限である3バンドEQを備え、さらにコーラス、フランジャー、ディレイといったエフェクターも内蔵。リバーブは他のエフェクターとは独立してかけられるようになっています。電源を入れるとこの部分が青く光ります。
~スペック~
- 出力: 15W
- スピーカー: 8" Rock Driver Blue
- 入力端子: インプット、CD
- 出力端子:ヘッドフォン
- コントロール: クイーンボリューム、リードゲイン、リードボリューム、ベース、ミドル、トレブル、プリセットアジャスト(Chorus / Flanger / Delay)、エフェクトレベル、リバーブレベル、マスターボリューム
- サイズ: 404(W)×375(H)×195(D)mm
- 質量: 7.3Kg
メーカー希望小売価格 (税込) ¥31,900 (税抜 ¥29,000)
販売価格 (税込) ¥25,520 (税抜 ¥23,200)
JAN:4039373006919
~マーティ's インプレッション~
かわいい! やっぱり青く光ってこそのケトナーですよね! サウンドも、さすがのクリーン。きれいに鳴ってくれます。歪みは、スタックのケトナーアンプとは少し印象が変わるかも。これはこれで良い音ですけど。
サウンドチェック
スタンダードモデル編 総評
やはり最初に選ぶアンプとしてスタンダード・モデルはオススメ。ギターアンプの基本性能がしっかり詰まっているので、マーティさんがおっしゃるように、このアンプで音作りの練習もできるので、スタジオに行っても使い方の面でそれほど困らないと思います。