【新製品レビュー】YAMAHA 「THR-Ⅱシリーズ」の新モデルをパシフィカで試す!
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YAMAHA 「THR-Ⅱシリーズ」 NEWモデルが登場
YAMAHA THRシリーズといえば、年代・年齢を問わず幅広いプレイヤーから高い評価を得ているアンプ。2011年11月に産声を上げた当シリーズは、およそ8年経つ今もなお数々のプレイヤーに愛用されています。
ラインナップは、THR5・THR10・THR10X・THR10C・THR5Aの計5機種。決して「お求めやすい価格」ではないものの、サウンドのクオリティーやデザイン性の高さからエントリーユーザーにも愛用されており、間違いなく「空前のヒット作」といえるのではないでしょうか。
さて、今回はそんな人気モデルに「THR-Ⅱシリーズ」が追加されるとのことで、いち早くレビューすべくYAMAHAさんへ突撃することにしました。
というわけで、東京銀座にあるヤマハ銀座ビル別館の地下にお邪魔。田舎生まれ田舎育ちのギタセレ中の人は、道中で銀座の雰囲気に少し気圧されながら、歩みを進めています。さすが都会。
豪華な内装に目を配らせながら、地下スタジオへ。(キレイだなあ・・・と大き目な心の声)
どうもこんにちは!ようやく初のお目見え。今回発売するのは、3機種。印象的なクリーム色は現モデルのTHR10とTHR5のそれに近いようですね。興奮が落ち着くまで一通り筐体を眺めたのち、ラインナップや新しい機能、各モデルのコンセプトについて説明を受けることに。
新モデルは、"THR30Ⅱ Wireless" "THR10Ⅱ Wireless" "THR10Ⅱ"の3機種。名前に”Wireless”と付くモデルはギターワイヤレスと充電式バッテリーに対応しているようです。
新しいラインナップについて
今回追加となる3機種はTHR10の後継にあたり、コンパクトタイプの”THR5”とアコギ用の”THR5A”は継続して生産、THR10XとTHR10Cは生産完了となります。
これを見る限り、サウンドに個性を持たせたTHR10XとTHR10Cが無くなることで「音色の幅が狭くなりそう」と思ったのですが・・・。しかし、そこはYAMAHAさん。NEWモデルのサウンドバリエーションを大幅に増やすことで、一手に解決しているそうです。
それでは、THRシリーズの全体像は一旦ここまでにして、その気になる変更点や新機能について触れていきましょう。
NEWモデルの魅力
~とどまらない進化を~
モデルによって機能の有無が違うので、各機能ごとに補足していきます。もちろん後でまとめてご紹介しますのでご安心を!
スピーカーキャビネットの構造変更でよりクリアなサウンドに
スピーカーキャビネットの構造を変更したことで、THRサウンドがさらに進化。一聴しただけで奥行きや広がりを感じることができる、「聴いていてワクワクする音」という印象です。
ちなみに写真に写っているパネルの"Y"は「YAMAHA」をモチーフにしているそう。これまた粋ですね・・・!
ギターワイヤレスに対応
ワイヤレスレシーバーを内蔵し、”Line6 G10T(別売り)”ギターワイヤレスに対応。
ギターワイヤレスといえば、ケーブルがないことでの取り回しのしやすさはもちろん、シールドより音質劣化が少ないと言われていて、ここ数年で注目度がグッと上がってますね。こういった世の中のニーズに合わせた、ということかと思います。
※ "THR10Ⅱ"は非搭載
【Line6 G10T】
オープンプライス
販売価格: (税込) ¥13,750 (税抜 ¥12,500)
JAN:0614252305037
この”Line6 G10T”は通常のシールドと同様のフォン端子。INPUT端子に差すだけで自動的に充電が開始される優れモノです。
1回の充電で8時間の連続駆動が可能。持ってみるとかなり軽いので、これならギターに差しても邪魔になりませんね。
リチャージブルバッテリー内蔵
充電式バッテリーを搭載しているので、屋外での使用にも便利。フル充電で5時間も動いてくれるので、演奏途中で電源が落ちる心配も無さそうですね。
※ "THR10Ⅱ"は非搭載
幅広いサウンドバリエーション
CLEANやSPECIALなどのセッティングの中から、さらにCLASSIC/BOUTIQUE/MODERNの3つから選べる「アンプモデル」により、合計21種類の幅広い音色を実現しています。
選んでいるアンプによってCLASSIC/BOUTIQUE/MODERNという具合にLEDカラーが変化。写真ではLEDが緑なので、CLEANチャンネルのMODERNモードを選択しています。
※THR10ⅡとTHR10ⅡWは専用アプリでアンプモデルを変更
さらに新DSP搭載、各アンプの再モデリング、EQの新セッティングなどを総合的に行い、現代音楽シーンにもマッチするようチューニング。従来のUSER MEMORYも引き続き搭載しているので、お気に入りのサウンドを保存してワンタッチで呼び出すことができます。
ブティック系サウンドに特化した旧モデル ”THR10C”の中でも特に評判の良かった”ECHO/REV”(エコー・リバーブ)を搭載。クリーンはもちろん、ハイゲインセッティングでもうるさく無い、自然なかかり具合が特徴です。
専用THR Ⅱアプリケーションで繊細なサウンドメイキング
スマホやタブレットで使える専用のアプリ。より細かく音質調整ができるほか、アンプ本体では調整できないコンプレッサーやノイズゲートもココで調整します。アンプ側のノブを回すとアプリ上のノブもリアルタイムで回るので、かなり使い勝手が良いです。
※アプリのデザイン・仕様は予告なく変更になる場合があります
Bluetooth に対応
Bluetoothオーディオに対応。スマホをはじめとしたBluetooth対応機器とつなぐことで、完全ワイヤレスのオーディオスピーカーとしても使えます。また、Bluetooth対応のフットコントローラーを使用すれば足元で音色やエフェクトの切り替えが可能です。
ちなみに、ギターアンプとしてだけでなくオーディオスピーカーとしても相当なこだわり様だそうで。YAMAHAが培ってきたカーオーディオやスピーカーシステムのノウハウを投入して、ハイレベルなサウンドを実現しています。
ギタセレ中の人がいつも聞いているロック系の曲を流したのですが、楽器の音がまず近い。そしてステージ上のような広がりと奥行きもあって、弾き手の立ち位置まで見えるような、そんな臨場感がありましたね。これには、聴きながら目をつぶって、しばし感動してました。
う~む・・・このオーディオサウンドを記事でお伝えできないのが本当に惜しい。
レトロなデザインを踏襲
THRの印象的なクリーム色とレトロな雰囲気はそのままに、現代的なデザインに昇華。このデザイン性の高さや年代年齢問わず親しみやすい雰囲気が人気の秘訣です。
旧モデル同様、真空管の光をモチーフにしたLEDを搭載。新しい装いの「Y字パネル」はLEDの光り加減も計算して設計したとのことで、インテリアとしてのデザイン性の高さも魅力です。
これはずっと眺めていられそう。
USBクラス・コンプライアント対応
専用ドライバを必要としない「USBクラス・コンプライアント」に対応しているので、PCやiPhone/iPadに直接接続してレコーディングすることができます。
また、THR30Ⅱ Wirelessのみモノラルフォン端子×2基のステレオラインアウトを搭載し、PA機器に接続することもできます。
専用キャリングバック
持ち運びに便利なキャリングバックも同時発売。今回のNEWモデルはもちろん、旧モデル含むすべてのモデルで使用できます。
このビジカジっぽいカラーがGOODですね。ケースでもYAMAHAさんのセンスが光る。
コンパクトな”THR5”や”THR5A”も、付属のクッションで隙間を埋めることでケース内でズレることなく持ち運びできます。