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別室 野原のギター部屋 Vol.9 “Gibson Custom Shop 1959 Les Paul Standard Reissue VOS Murphy Burst”

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皆様こんにちは。別室 野原のギター部屋 Vol.9は、私が個人的に気になったギターを皆様にご紹介する「島村楽器で見つけた気になる1本」をお送り致します。

前回はレアピースならではの妖艶さ漂うCC#34 1959 Les Paul Blackburstをご紹介しましたが、今回はBlackburstとは対照的な究極の伝統美をピックアップ。

それでは、早速ケースを開けてみましょう。


2017 Gibson Custom Shop 1959 Les Paul Reissue VOS Murphy Burst


こちらは日本のキー・ディーラーが現地Nashville Factoryで選定したハンドセレクテッド・メイプルをTop材に使用した1959 Les Paul Standard reissueで、ヒストリック・コレクションの黎明期を支え、エイジングのパイオニアとして知られるTom Murphy(トム・マーフィー)氏がペイントした1本となります。

皆様ご存じの通り、トム・マーフィー氏はヴィンテージのエキスパートであり、ヒストリック・レスポールの初代ペインター(フィニッシュ担当)としても有名です。

板目に浮かぶメイプルの杢は程良いうねりを持ち、見る角度で様々な表情を見せます。このプロダクトのために作られたチェリー・サンバーストと相まって、コンディションの良いバーストのような佇まいをしています。実物を目の当たりにすると分かるのですが、デリケートに調色されたであろう深みのあるチェリー・サンバーストが美しく、表情に奥行きがあります。



パーツはTrue Historicでリファインされた最も再現度の高いものが搭載されています。

ボディバックはトップのカラーに合わせフェイドの少ないカラーで仕上げられています。こちらの個体は小口面の赤が若干抜けています。ストラップ・ボタン周辺の色味と、ネックの色味を見比べて頂くとお分かりになりますでしょうか。1958-1959年製のレスポールほどの褪色はしませんが、使用する環境や時間に影響された見た目の変化も楽しめます。

指板には日本のキー・ディーラーが現地で選び抜いた濃い色味のローズウッドが使用されています。リッチな赤味を残したチェリー・サンバーストにとても良く合います。



現地ナッシュビルファクトリーでTOP材を選定し、トム・マーフィー氏がペイントした個体というだけで十分に素敵なレスポールですが、肝心のサウンドについても触れたいと思います。

特にTrue Historic以降は音抜けや立ち上がりの良いものが多いと思いますが、こちらの1本も例にもれずピッキングニュアンスが良く出ます。特に艶のあるハイミッドが気持ちの良い個体で、音の解像度は高いですが耳に痛くありません。私はSHINOS Luck 6Vに繋いで鳴らしてみましたが、古いMarshallやVOXに繋いでも期待通りの音で鳴ってくれそうです。

今回ご紹介しましたギターの詳細は商品ページに記載させて頂きましたので、ご興味のある方はぜひご覧ください。見どころは自然光で見るMurphy Burstとは一味違った、Murphy Burstの表情です。

ギター部屋の管理人


学生の頃よりバンド活動、レコーディングなど様々な場所での演奏とヴィンテージギターショップ巡りに明け暮れる。後にギタークラフトを学び島村楽器に入社。入社後は米国Gibson社、Fender社への買い付けなどを担当。現在は静岡パルコ店に勤務。甘いもの好き。


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