ギタセレニュースでは、ギター、ベースなどの新製品情報やギターにまつわる様々な情報を発信しています

特集記事

別室 野原のギター部屋 Vol.10 “Nashville Factoryでオーダーしたヴィンテージ・フリーク垂涎のレアスペック”

記事中に表示価格・販売価格が掲載されている場合、その価格は記事更新時点のものとなります。

皆様こんにちは。別室 野原のギター部屋 Vol.10は、私が個人的に気になったギターを皆様にご紹介する「島村楽器で見つけた気になる1本」をお送り致します。

1958年に267本中50本、1959年に521本中71本生産されたギターのお話なのですが、この数字だけ見てお分かりになる方、いらっしゃいますでしょうか。

2019 Gibson Custom Shop M2M Historic Collection 1959 ES-335TDN Light Aged


1958-1959年当時、ES-335にはサンバーストとナチュラルカラーが用意されており、ナチュラルカラーは1958年に50本、1959年に71本生産されました。1960年にも少量出荷されましたが総じて生産本数は少なく、Blonde(ブロンド)と呼ばれるこの美しいフィニッシュのES-335はヴィンテージ・マーケットでも特別な価格で取引されています。

そんなヴィンテージ・フリーク垂涎のES-335を忠実に再現しましたのが、今回皆様にご紹介しますGibson Custom Shop M2M Historic Collection 1959 ES-335TDN Light Agedとなります。

こちらはM2M(Made to Measure)と呼ばれるGibson Custom Shopが用意したオリジナルオーダープログラムで製作されたもので、バイヤーが一から仕様を考え、現地で選定した材を使用し作られる特別なオーダーモデルとなります。

色味の濃いローズウッドには年代に準じたドットのポジションマークが入れられています。もはや見慣れてしまっているというのもありますが、ドット・ポジションマークにはES-175のピックガードを流用したロング・ピックガードが良く合います。

ギター全体にはウェザーチェックが施されています。Light Agedですので目立つ打痕や傷はつけられておらず、コンディションの良いヴィンテージギターのような佇まいです。使用に伴う傷が付き、トップコートやメイプル材の変色(飴色化/アンバー色化)が進むと、より一層渋い見た目になりそうです。

搭載されているパーツ類は全てTrue Historic Partsで、ピックアップにはCustom Buckerをチョイスしています。Custom Buckerはコイルのアンマッチド・ターン構造を採用したBurst Buckerを基本に、マグネットのサイズやワイヤーのマテリアルなど様々な点を見直しアップデートされたピックアップで、高音域の伸びやレンジの広さなどが評価されています。

控えめなウェザーチェックが施されたヘッドも、ヘヴィ・エイジドとは違った趣のある表情です。

現地ナッシュビルファクトリーでオーダーしたブロンドカラーの1959 ES-335 Reissueというだけで十分魅力的ですが、今回の「気になる1本」で取り上げた最大の理由がこのヘッド裏にございます。

それではご覧ください。

実はこのES-335、Stinger Head仕様なんです!

ヘッド裏を黒くペイントするSringer Headは古くからL-5やSuper 400などといったの高級アーチトップで見られる仕様で、その他のモデルにも存在はしますが極端に数が少なく、なかなかお目にかかれません。特定の年代のモデルを再現するヒストリックコレクションでもラインナップされていない仕様ですので、M2Mならではです。

実際に1959年製ES-335TDNで同仕様の個体が存在するのですが、オリジナル同様、ボディのメイプル材、ネックのマホガニー材、そしてStingerの色の対比がとても素敵です。ネック材のマホガニーも資料(写真)をもとに作られたVintage Brownというカラーで仕上げられています。

ES-335は強く歪ませても使える幅広い用途のギターですが、Gibson伝統のアーチトップ・ジャズギターの血統を感じることが出来るStinger Head仕様は個人的にかなりツボです。

主観にはなりますが、Nashville Factory製のHistoric Collection ES-335は音の情報量が多く、Memphis Factory製のものよりも幾分艶のある音色に聞こえます。少しお洒落で大人っぽい雰囲気のサウンドを狙いたい方には一度手に取って頂きたいモデルなのですが、そんなサウンドキャラクターをより引き立てる今回のM2M Historic Collection 1959 ES-335TDNは特にお勧めしたい一本です。

私も一時期Nashville Factory製の1963 ES-335を古い年代のものと併用していましたが、今ほど充実したスペックではないにもかかわらず、とても良いサウンドでした。セミアコの本数が多くなってしまったために手放しましたが、機会があれば再び手にしたい素敵なギターです。

今回ご紹介しましたギターの詳細は商品ページに記載させて頂きましたので、ご興味のある方はぜひご覧ください。

ギター部屋の管理人


学生の頃よりバンド活動、レコーディングなど様々な場所での演奏とヴィンテージギターショップ巡りに明け暮れる。後にギタークラフトを学び島村楽器に入社。入社後は米国Fender社への買い付けなどを担当。甘いもの好き。

特集記事 最新記事

【コラム】Martin(マーティン)ってどんなブランド?&人気シリーズのご紹介
【Grosh Guitars】ドン・グロッシュ氏の職人魂 Vol.4 “楽器の作り手から見た凄さとは?”
お持ちの楽器のサウンドをグレードアップ!象牙カスタマイズのご提案
別室 野原のギター部屋 Vol.10 “Nashville Factoryでオーダーしたヴィンテージ・フリーク垂涎のレアスペック”
【新製品レビュー】KarDiaN Iodoform(ヨードホルム)試してみました!

特集記事一覧はこちら >>