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ギターマニア石田純一の逸品入魂~気ままに想いを綴ります~Vol.12“贅の限りを尽くしたブレーキ解除のオーダーギター!”

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皆様こんにちは!石田でございます。
こう寒い日が続くと室内でも手がかじかんでギターの練習がはかどりにくくなってしまいますね...

寒いとどうやらギターの塗装も進まないようで、オーダーを入れているこだわりのギターが予定通りに入荷しない事もしばしば。
早く暖かい季節に到来してもらいたいものです。

今回の記事では、入荷を待ち望んでいたオーダーギターの中でも希少な木材を惜しみなく使用したモデルをご紹介いたします!

自分自身のギターをオーダーする時は「せっかくだから一番良い仕様で!」という謎のノリで暴走する事も多いのですが、店頭に展示する商品とあらばそうはいきません。
「値段が高過ぎるかな?」「特殊な仕様過ぎるかな?」と、少し慎重に使用を考えてオーダーしてしまいます。

ですが、実は心のブレーキを解除したオーダーギターもしっかり準備しています(笑)
名付けて"Luxury Order Model"!

木材の段階から希少なもの、選び抜いたもの、初めて使用するものなど色々な要素で皆様の度肝を抜く1本を目指してオーダーしています。
その中でも最初に入荷した一本がこちらです!

SCHECTER EXCEED Series EX-5B-24-CTM-VTR-5A Quilted Maple Pau Ferro Neck ”Calibean Blue / Trans White”


EXCEED(EX)というのは国内でも最高峰の技術、素晴らしい木材を加工して製作される「シェクタージャパンが誇るフラッグシップモデル」です。
コンポーネントギターの歴史を作ったシェクターを代表するモデルで「プロギタリストの使用するシェクターギターと言えばこのモデル」と言っても過言ではありません!

本来EXシリーズはコンポーネントモデルなので、

・トップ材有無、グレード
・ピックアップレイアウト
・フレット数
・ブリッジ種類
・指板
・カラー

を選択するセミオーダーモデルです。
ですが本モデルはそんなセミオーダーの枠を飛び越えてカスタムオーダーさせていただいた1本です。

特徴

最高峰の5Aキルトメイプルトップを使用


フィギュアドメイプルのグレードを表す表記の中でも最高峰である5A。
実は国内での流通はほぼなくなっており、シェクターのストックの中でも数年前に仕入れて隠しておいた、という秘蔵の1ブロックしかありませんでした。

このブログを最初から見てくださっている方はお気づきかと思いますがVol.1“皆様へごあいさつ”でお見せしていました。

このブロックを更に数枚に割ってブックマッチにします。



どれもいい感じの表情ですが、今回の明るいブルーにするために白めのものをチョイス。

塗装上がりがこちらです。


ちなみにさりげなくシースルーホワイトで仕上げてあるボディバックのアッシュですが、こちらも流通量は激減しており、こういったオーダーギター以外では今後お目にかかれなくなっていくかもしれません。

適度な硬さとサウンドのレンジの広さから、ジャンルを問わずに使用できるギターを目指す場合はやはり外せない木材です。

”鳴らないネック”を目指して?パーフェローネック


1959レスポールの60周年モデルに採用されていたり、インディアンローズウッドが使用できない時期に色んなギターの指板材に使用されたことで割と身近な存在となったパーフェロー、別名ボリビアンローズウッド(ローズウッドではないそうですが)。

個人的にはインディアンローズウッドに比べて少し硬いというか乾いた音がする印象。
5弦ベースの指板であればインディアンローズウッドよりも向いているのではないでしょうか?

そんなパーフェローを指板だけでなく今回はネック材としても使用しています。
気乾比重がハードメイプルよりも少し高く、インディアンローズウッドとほぼ同等か少し高めで、メイプルのようなしなりがない木材なのでハッキリ言って”鳴り”ません。

言い換えれば「ネック自体が振動エネルギーを消費しない」わけなので弦振動が稼げ、サスティーンが増します。
Fractalを始めとするマルチプロフェッサーでの使用やDTM用途のギターはこの「ネックが鳴らなくてサスティーンが稼げるギター」は非常に重宝します。

また、パーフェロー特有の赤褐色の色味も魅力的です。
出来るだけこのルックスを邪魔しない様にインレイにもこだわりました。

USA製のNick Johnstonモデルにも採用されているアルミパイプを埋め込んだ印象的なサークルインレイ。
サイドポジは蓄光のLuminlayを採用しました。

安定感と汎用性を重視したハードウェア他


ブリッジはベタ付けセッティングも可能なGotoh製510TS-FE1。

個人的にはサウンドも含めてFloydroseが好きなのですが、汎用性を重視しました。
セッティング次第では激しいベンドも可能です。

ピックアップはSeymour Duncanの個人的定番セット、Jazz/Vintage Staggered/Custom。

リアはブリッジミュートで刻みやすく、適度な出力を持ったセラミックマグネットモデル。
センターは磁力は強めながら出力は抑えめでクリーントーンが出しやすいもの。
フロントは出力を抑えつつ高音の抜けも確保できる、というよっぽどのことが無い限り色んなシチュエーションに対応できる組み合わせです。

ミニスイッチによるコイルタップ、トーンノブプルアップによるローカットでほぼ求められるサウンドを網羅しています。


ペグはGotoh製フィンガーロックタイプのMG-T。
チューニング精度、狂いづらさ、適度な重量などを加味して少し高価ですがトレモロ付きのギターへの最適解だと思います。

サウンドインプレッション


狙い通りロングサスティーンと低音から高音までバランスの取れた出力。
現状ベタ付けセッティングなので歯切れの良さとアタックの早さが目立ちますが、セッティングを少しだけフローティングにすればより優しいトーンも狙えます。


そして鮮やかなネックバックの風景。
ローズネックともまた違った魅力のこの赤味は、経年変化で表情を変える事でしょう。

塗装がされているので手汗がしみ込んでいく、という事は無いと思いますが、やはり弾き込むことによって印象が変わっていくと思います。

ショッピングページはこちら!


こちらのモデルは島村楽器ミーナ町田店で絶賛販売中です。
お立ち寄りの際はぜひお試しくださいね。

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