【エレキギター】スイスからの刺客 “Hufschmid Guitars”
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Plectrumsピックでも日本国内に名が広まっているHufschmid Guitars。創設者でありアーチザン(ギタービルダー)であるPatrick Hufschmidは、8週間に1本、即ち1年間で6本しか製作しないというこだわりの男。そんな彼の作るHufschmid Guitarsがついに日本に入荷しました!!
Hufschmid Guitarsについて
Patrick Hufschmid
Patrickは1976年3月2日生まれの41歳(2017年4月現在)。スイスのフランス語圏であり、ジャズフェスティバルでも有名なモントルーの隣町、エーグルで生まれました。彼の母親は世界的に有名なイギリス人ミュージシャン(作家)、 Jennifer Paullです。
彼は幼少期にピアノやバイオリンを習っていましたが、熱中したのはギターでした。その後30年のあいだギターを弾き続け、今では名手となっています。彼は1992年に初めて7弦ギターを入手しました。それが幅広い楽器作りへのきっかけになったとも言えます。
Patrickは18歳の頃、アメリカ・ミネソタ州の Red Wing Technical Collegeに入学します。そこでギター製作について学んだ後、スイスに帰国して自身のギターブランドを立ち上げます。それがHifschmid Guitarsです。
Hufschmid Guitarsは、Patrick本人によって材が選定されます。そして19世紀のワイン醸造業者が所有していたワインセラーを改造して作られた工房でギターとしてこの世に生を受けます。
Patrickにインタビュー
- Patrickのアーチザン(ギタービルダー)としての経歴を教えてください。
アメリカ・ミネソタ州の Red Wing Technical Collegeを卒業してスイスに戻ったのが1996年。その時にもうHufschmid Guitarsを立ち上げました。14歳の頃からギターを演奏していて、楽器に魅了されていましたからね。当時はまだ20歳でしたけど情熱とやる気に満ちていたんです。
そんな私ももう41歳になりました(笑)
という事はこの20年の経験で、実用的で、弾き心地が良く、そしてサイコーなサウンドのギターをお届けできるということですよ!!
- ギターの設計やデザインは自身で行ったのですか? ほかにもピックやミューター、ペンダント、そしてピックアップもオリジナルですが、それらも自身でデザインされるのですか?
Yes! “One Man Show”です。私の独り舞台ですよ(笑)
全てのHufschmid製品は私のデザインによるものです。頭の中は常に新しいアイデアで溢れかえってるんですよ。それを実現する経済的な壁さえ乗り越えられれば…(笑)
- 14歳からギターをやっているという事ですが、どういった音楽を弾いてきたのですか? どんなジャンルが好きなのでしょう?
その時に聞きたい音楽なら何でも! これがミュージシャンとして、アーティストとしてより良い姿だと思うんです。特定のジャンルだけに固執するのも悪くないですが、そうすると何か素晴らしい物を失っているような気がします。
中でも何が好きかと問われれば... 80~90年代メタルです!!メタルヘッドですから。 心は常にメタルと共にあります。
ちなみにLOUDNESSも大好きです \m/
クラシックにも情熱を感じますね。中でも特にモーツァルト。
モーツァルトのサインTATOOを腕に彫っているくらい大好きなんです。
他にもバロックミュージックはよく聞くんですよ。バ「ロック」ですからね!(笑)
…
17世紀、とりわけルイ14世の時代の物語やその時に活躍した音楽家(ヘンデル、バッハ、リュリ)なんかも好きですね。
- メタルヘッドという事なので、ギターもそういったジャンルをターゲットにしているんですか? Hufschmid Guitarsにはメタル魂を感じます。
Hufschmid Guitarsはバーサタイル(多芸・多目的に使用できる)ですよ。バランスが良くて弾きやすく、音楽スタイルを選ばないと自負しています。
何年も何年もリサーチを重ねた結果であり、その成果でもある私のギタースタイルは、私独自の物であり、それゆえに世にいう「カスタムショップ」ではありません。しかし顧客からの要望にフレキシブルであることも事実です。
ピックアップもまた、ギターをオーダーして頂く時の指標になると思います。個人の趣味趣向がありますが、それらに応えられるレベルの物を提供しています。本当に自信を持ってオススメしますよ。
Hufschmidピックアップは、1998年から一貫してKent Armstrongによるハンドメイドで生産されています。70年代から「ピックアップの父」と言っても過言ではない立場を今日まで維持し続けている、あのKent Armstrongです。
- 最後に、Hufschmid Guitarsのコンセプトやポリシーについて教えてください。
アインシュタインはこんな名言を残しています。
“Everything should be made as simple as possible, but not simpler.”
「物事は出来る限り単純であるべきだが、単純なだけではダメだ」
これは私の哲学にもなっています。「人間工学的に美しいギター」である事を必然とするのではなく、常に新たなアイデア、マテリアルを模索するようにしています。私にとって心地よい、そして実現可能なデザインは、過去に作られた物と必ずしも一致するとは限りません。私のお気に入りシェイプのうちの一つに、人々が「スーパーストラト」と呼ぶものがあります。1997年にHufschmid Guitarsとして初めて発売したのもそれです。現在Hufschmid Guitarsには様々なシェイプがあり、過去の伝説的なモデルからインスパイアされた物も多数あります。そこからより快適な弾き心地やデザインを追求して生まれているのが現在のHufschmid Guitarsなのです。
ちなみに...
Hufschmidはドイツ語圏の名字で、正しくは「ホウフシュミド」と発音するらしいです。"Blacksmith"(蹄鉄工)という意味だそうで、英語読みだと「ハフシュミッド」となります。当社では「ハフシュミッド」と呼びます。
Hufschmid Guitarsラインナップ
- Helldunkel -
Helldunkelは“set specs"、つまり定型の仕様から選択して製作する6弦ギター。
ボディタイプはSS、シングルカット、テレの3種。ヘッドタイプは“6 inline”、“3L/3R”が用意されています。ウェスト・アフリカン・エボニー/インディアン・ローズウッドの指板(12"R)、25.5"スケールとなります。
- Tantalum -
TantalumはHelldunkelの選択肢をさらに自由にしたモデル。6弦だけでなく7弦も製作可能です。
トップ材を追加したり、指板サイドにHufGlowインレイの追加、蛍光カバー採用のGlowBuckerピックアップを選択など、オリジナルなスペックに近づけることが出来ます。
25.5"、26.188"、27.5"のスケール選択肢もTantalumの特徴です。