皆さんこんにちは!
ギタセレ中の人です。
ギタリストの最初の壁「F」コードを越える!
「ギターを始めたうちの90%が最初の1年間で楽器を放棄する」というデータがあるそうです。
その90%の内訳で大きな割合を占めているのが「Fコードが弾けない」というものではないかと中の人は考えています。
せっかく楽器を買ったのに1年間で止めてしまうなんてもったいないですし、楽器を弾く先輩としても大変悲しいギタセレ中の人…。
それでは「Fコードの壁」、みんなで越えましょう!
弦の太さについて
まずは押さえやすくするために弦を選びましょう。
選ぶ基準としてゲージ(弦の太さ)があります。
太いと音が太くなったりハリが出たりしますが、押弦(おうげん=弦を押さえること)がしにくくなります。
ゲージを細くして押弦しやすくする、というのが一般的な方法ですが、あまり細いと切れやすかったり音が細くハリが無くなったりしてしまします。
まずは「09 – 42(通称:ゼロキューヨンニー)」の弦から試してみてください。
ちなみにこの数字は「「1弦が0.009インチ、6弦が0.042インチ」ということを表しています。
メートル法に換算すると「1弦が約0.2286mm、6弦が約1.0668mm」になります。
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特別な握力トレーニングは不要!
「F」コード」だけでなく、他のコードを押さえるための特別な筋力トレーニングは必要はありません!
ギターを弾くうちに自然と必要な分だけ鍛えられていきます。
女性の方は「自分は力が無いから…」と思われがちですが、心配はご無用です。

こちらは政府の統計サイトに記載されている男女/年齢別の握力の平均を抜き出したグラフ。
島村楽器のギター教室に通われている生徒さんを見ていると、10歳前後のお子様でも「F」コードを押さえられている方がたくさんいます。
10歳前後の男女の平均は20〜25kgくらいの数値となっています。
要は握る力ではなく、押さえるコツが大切なんです!
では実際に押さえてみましょう
まずはスタンダード且つ難易度の高いバレーコードを使用した押さえ方。


そして簡単バージョンの押さえ方。


大切なポイント
バレーコード

まず赤色。
音を出したいフレットの際を押さえます。
例えば2フレットを押さえたい場合、弾き手から見て(=上から見て)2フレットの左側ギリギリのところを押さえます。
他の指との絡みでギリギリを押さえられない場合もありますが(「F」コードの場合は薬指)、なるべくフレットの左側ギリギリの位置に近いところを押さえます。
次に青色。
指の角度が大切です。
指板に対してなるべくまっすぐ押さえるイメージです。
そして大切なのがオレンジ色!
懸念材料である人差し指の面を使って6本の弦を全て押さえるのですが、親指と人差し指で挟むイメージです。
その時の親指の位置は重要です。

前から見た画像。

バレーコードで人差し指が弦に触れる位置はここです。
これも大切!
画像では指に弦を押さえた跡が付いていますね。
(この弾き方を「セーハする」と言います。)
まずは人差し指のみでセーハする練習から始めましょう。
それでは本番、「F」コードの音を出します。
1〜2弦の音が詰まってしまうことが多いです。


そんな時は人差し指の当たる面を変えてみましょう。
画像の微妙な違いを確認してください。


これは「F」コードを弾くときに限らないのですが…。
左脇を開くか閉めるかで弾き心地はかなり変わります。
脇が開いていると手の甲が下側に向きますが閉まっていると前に向きます。
「F」コードを弾く時は閉めたほうが弾きやすい方が多いので気をつけてみましょう。
鏡を見ながら練習するのがいいですね。
バレーコードの「F」が辛い時の練習法。
「F」コードは1フレットをセーハします。
1フレットはご覧の通りフレットの間の幅が広いです。
それでは、1フレットよりも幅の狭い5フレットで、左手を同じ形で弾いてみたらどうでしょう。
これだったら音が出る、と言う方が多いのではないかと思います。
(ちなみに5フレットで押さえた時のコードは「A」コードとなります。)
5フレットで音が出たら4フレット、3フレット…とだんだん下がっていって、1フレットで音が出たら、「F」コードの完成です!
簡単バージョン

こちらも色で表します。
赤色と青色はバレーコードの時と同じ。
赤色はフレットの左側ギリギリを狙います。
青色は今回は少し寝かせるイメージです。
そして今回も大切なオレンジ色!
全ての弦を弾いても音が出ないように、親指で6弦に少しだけ触れます。
そのためにネックを握り込むような形になります。
この弾き方は「C」「D」「A」でも使います。
それでも辛い時の代替策
「練習しているけどすぐに弾き語りをしたい…。」
そんな方には、曲中に出てくる「F」コードを「Fmaj7」コードに置き換えて弾く、という代替策もあります。


これなら「C」の押さえ方に似ていて難易度が下がりそうですね。
大切な注意!!!
「Fmaj7」コードは「F」コードとは構成している音が異なります。
厳密に言うと本来楽譜で指示されているものとは別の音です。
ただかなり近い構成音です。
弾きはじめの「代替策」にはなると思います。
もちろん「F」のバレーコードを押さえられるように練習しながら、とりあえず「Fmaj7」コードの音でギターを楽しみましょう!
ギタセレ中の人が伝えたいこと
ギターは弾いているうちに、極端に言うと触れているうちに上手になっていきます。
「F」コードが弾けないからギターから離れてしまうなんて…
もったいないです!!!!!
前項の最後に書きましたが、ギターを楽しむことが大切です。
初めから上手に弾かなくったっていいんです。
それをお手伝いできればいいな、と思いながら連載している【脱初心者!】シリーズです。
ゆっくり上手になっていきましょう。
こちらの記事の解説はこの方!


島村楽器FKD宇都宮店 エレキ・アコースティックギター教室講師 石川 光大(いしかわみつひろ)先生でした。
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