【ビギナーズ倶楽部】第9回 周辺アイテムの選び方② ~メンテナンスの必須アイテムとその理由~
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エレキギター/ベースをアンプセットで手に入れる事の大切さは前回で学びましたね?
実は今後ギターを練習していく上で「必須」と言えるアイテムがまだ存在するんです。もしかしたらセット購入時に一緒に買っているかもしれませんが、今回はそんなアイテムと用途、重要性を解説。しっかり学んで上級者にステップアップを目指しましょー!
保管、メンテナンス用品
フルセットでギターを買うと、クロス(ギターを拭く布)はセットになっています。クロスがあればボディの汚れや、弦についた皮脂汚れなどは軽く落とせますが、弾いていくうちになかなか落ちなくなるもの。また金属パーツはくすんできます。そういった時に必要になるグッズを紹介しましょう。
メンテナンスが必要になる理由
まずはなぜ「メンテナンスが必要なのか?」ですが、ギターの弦の汚れやフレットのくすみ、ボディの汚れによって見た目が悪くなるのは当然。実は音も悪くなるんです。
弦の汚れやフレットのくすみによる音の劣化についてはコチラをご覧下さい。
弦を替えないと、フレットを掃除しないとどれだけ音が悪くなるか分かると思います。
次にボディの汚れですが、実はこれも音に影響します。みなさん、よーく考えてみましょう。
ギターは弦が振動して音が鳴る楽器です。その弦に布を被せたらどうなりますか?
そこでギターの構造を改めて確認してみますよ。
ギターの弦をはじいて振動させれば、ブリッジ、ナット(押弦時はフレット)を介してボディ、ネックに振動が伝わります。という事はボディを押さえればギター全体の振動が弱まるという理屈です。
このようにクロスを置いた状態は過激な言い方をすれば「ボディをミュートしている」という事。 このクロスが皮脂汚れであっても、本来ボディに付着していない物が付着しているという点では変わらないので、厳密に言うとミュートになります。(かなり細かいことを言っていますよね...)
なので、ボディを汚したままにする事は鳴りを押さえている事と同義語になるのです。
ステッカーも厳密に言えばミュートですよね...。ギタリストはカッコよさを取るか、鳴りを取るかの狭間で悩みます。
~鳴りのマメ知識~
上記の理由から、こういったピックガードのネジ等の締め具合によって音は変わります。「自分のギターの音がパキパキいい過ぎるんだよな~」とか、「サスティンが足りないんだよな~」って場合はギター各部のネジで調整すると改善する可能性もあります。
という事で、お掃除はギターにとって重要だという事がお分かり頂けたかと思います。
スクラッチメンダー
掃除をする際は弦交換の際に行うのが良いです。やりやすいですから。
そういった際にまず行うのがフレット掃除。
「弦交換とフレット掃除のスゝメ」で解説した、フレットの汚れを取るための研磨剤。
柔らかい布に少量つけて磨くべし! 磨くべし!
汚れが酷いと、次の日に右手が筋肉痛になります。
マスキングテープ
下の画像は梅田ロフト店リペアマン、山口がフレットすり合わせの際のもの。
フレットを掃除する際も同様にマスキングテープを貼ります。そうしないと指板の木目にスクラッチメンダーが入り込んで取れなくなります。
「セロハンテープじゃダメなの?」という意見もあるでしょう。セロハンテープの糊は強いため、テープをはがす際に指板の表面も一緒にはがしてしまう可能性があります。また、マスキングテープは上記のように色が付いていることが多いので、フレットのみを綺麗に露出させることが出来るのです。ぜひマスキングテープを使いましょう。