皆さんこんにちは!
ギタセレ中の人です。
連載記事【ギターを趣味にしよう!】。
九つ目の記事となります。
前回の記事ではFender系の主要モデルについてご紹介いたしました。
今回はそのFenderと双璧をなす偉大なブランド、「Gibson系」回です。
元々楽器メーカーとして存在していたGibson社(Fenderはラジオ機器の修理屋さん)。
合理的な構造を持つFenderと比べ、エレキギターにも楽器メーカーとしてのプライドが伺えます。
見ていきましょう!
レスポールタイプ
左:レス・ポール。この方のシグネイチャーモデルとして発売されたのがLes Paulです。
右:ご本人が改造したレスポール。エフェクターとスピーカー内蔵???
特徴
Les Paul(レスポール)は、1952年にギブソン社が正式に発表した代表的なソリッドボディギターです。
最大の特徴は、マホガニー材のボディとメイプルトップによる豊かなサステインと、ウォームで太いサウンドです。
1950年代モデルでは丸みのあるネック、大きなアーチドトップ、セットネック構造を採用。
シングルカッタウェイデザインにより高音域の演奏性も良好です。
ピックアップにはPAF(パテント・アプライド・フォー)のハムバッカーが搭載されており、ノイズが少なく、ロック、ブルース、ジャズなど幅広いジャンルで愛用されています。
デザイン面でもサンバースト仕上げやゴールドトップなどが有名で、その美しい外観も魅力の一つです。
長年にわたって世界中のミュージシャンに支持され、不動の人気を誇る名機となっております。
代表的なモデル
Gibson Les Paul Standard ’50s
1950年代の仕様に忠実なモデルで、丸みのあるネックシェイプとサンバーストカラーが特徴です。
温かみのある太いサウンドと伝統的なルックスを兼ね備えています。
Gibson 1957 Les Paul Special Single Cut Reissue VOS
1957年仕様を再現したモデルで、P-90ピックアップによる力強く明瞭なサウンドが魅力です。
シングルカットのボディ形状が、レスポール本来の個性を際立たせます。
Epiphone Les Paul Standard 50s
ギブソン直系ブランドEpiphoneによる60年代スタイルのレスポール。
張りのあるサウンドと高いコストパフォーマンス、華やかなチェリーサンバーストが特徴です。
著名なギタリスト
ジミー・ペイジ(Jimmy Page/英)
レッド・ツェッペリンのギタリストであり、レスポールの重厚なサウンドをロック史に刻みつけた立役者です。
多彩な奏法を駆使し、名演を数多く生み出しています。
スラッシュ(Slash/米)
ガンズ・アンド・ローゼズのギタリストで、レスポールのアイコニックな存在として知られています。
力強いリフと伸びやかなリードが魅力です。
松本孝弘(まつもとたかひろ/日本)
松本孝弘(まつもと たかひろ)氏は、日本を代表するギタリストであり、ロックユニットB’zのギタリストとしてご活躍されています。
繊細かつ躍動感あふれるプレイで多くの音楽ファンを魅了しており、ソロアーティストとしても高い評価を受けております。
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SGタイプ
名手デレク・トラックス。
真似したくてスライドバー買いました。
特徴
SG(エスジー)は、ギブソン社が1961年に発表したエレキギターで、その名は「ソリッド・ギター(Solid Guitar)」の頭文字に由来します。
最大の特徴は薄くて軽量なボディシェイプにあり、ダブルカッタウェイのフォルムは高音域のフレットアクセスが非常に優れています。
また、ボディの重心が僅かにネック寄りのため、持った際にバランスが独特で、演奏ポジションにも個性があります。
音の特徴としては、マホガニー材を使用した暖かく、かつパワフルなサウンドが魅力です。
歯切れのよいハイミッドと粘りのあるトーンが得られるため、ロックやハードロック、ブルースをはじめとする幅広いジャンルで活躍しています。
ビンテージモデルでは独特の”鳴り”やサスティーンも高く評価されております。
ルックスからも個性が強く、多くの有名アーティストに愛用され続けるギターです。
代表的なモデル
Gibson SG Tribute
クラシックなSGスタイルを受け継ぎつつも手ごろな価格帯で、軽量なマホガニーボディと快適なネックシェイプが特徴です。
汎用性高く使いやすいモデルとなっています。
Gibson SG Standard
伝統的なSGのスタンダードモデル。
豊かなサステインとパワフルなサウンドが魅力で、幅広い音楽ジャンルで高い評価を受けています。
Epiphone SG Standard
ギブソンSGの伝統を継承したエピフォン版。
コストパフォーマンスに優れ、独特のルックスと豊かなトーンが手軽に楽しめるモデルです。
著名なギタリスト
アンガス・ヤング(Angus Young/豪)
SGを象徴するギタリストで、強烈なリフと高速ソロを得意とします。
軽量ボディを活かしたダイナミックなパフォーマンスでも有名です。
トニー・アイオミ(Tonny Iommi/英)
ヘヴィメタル創始者の一人。
SG特有のサスティーンと厚みのあるサウンドを活かし、重厚なリフを生み出しています。
和嶋慎治(わじましんじ/日本)
和嶋慎治さんは日本のロックバンド「人間椅子」のギタリスト兼ボーカリストとして知られております。
独自の文学的世界観と重厚なサウンドで多くのファンを魅了し、作曲や作詞も担当されるなど、多才な活動を続けていらっしゃいます。
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エクスプローラータイプ
リジー・ヘイル(Halestorm)。
未だかつてこんなにエクスプローラーが似合う女性がいたか(いやいない)。
特徴
「Explorer(エクスプローラー)」は、1958年にギブソン社から登場した個性的なフォルムが特徴のモデルです。
ボディは直線的で大胆なカットを持ち、一般的なギターよりもかなり斬新なシルエットをしています。
そのデザイン性から、ロックやヘヴィメタルの分野で多くのアーティストに愛用されています。
サウンド面では、マホガニー素材を使用したボディによる中低域の豊かさ、さらに2基のハムバッカー・ピックアップによるパワフルな音が魅力です。
分厚く力強い音が得られ、歪みをかけたプレイでも輪郭を保ったサウンドが特徴です。また、ロングスケールに近い設計が多く、サステインも良好です。
大きめのボディシェイプはステージ映えしやすく、人と違う個性を表現したいギタリストにもオススメです。
一方、その独特な形状ゆえに、一般的なギターケースでは収納が難しいこともあるため、専用ケースの用意が推奨されています。
代表的なモデル
Gibson 70s Explorer
1970年代のエクスプローラーを再現したモデルで、個性的なホワイトカラーが特徴です。
太く粘りのあるロックサウンドとパンチのある出力が持ち味です。
Gibson 1958 Korina Explorer Reissue (Black Pickguard)
1958年初登場時のコリーナ材を使用し、ブラックピックガードがアクセントとなるリイシューモデルです。
暖かみとレスポンスの良さが魅力です。
Epiphone Explorer Ebony
手頃な価格ながら本格的なサウンドとプレイヤビリティを両立。
エッジの効いたカッティングや多彩なジャンル対応力を備えています。
著名なギタリスト
ジェームス・ヘットフィールド(James Hetfield/米)
メタリカのリズムギター兼ヴォーカルで、エクスプローラーを象徴する存在です。
パワフルなリフとタイトなサウンドは、彼のトレードマークとなっています。
ジ・エッジ(The Edge/英)
特徴的なディレイサウンドとリフで世界的に知られるギタリストです。
エクスプローラーの透明感と太さを活かしたクリーントーンも持ち味となっています。
Takuma(たくま/日本)
10-FEETのTakumaさんは、日本の人気ロックバンド10-FEETのボーカル兼ギタリストです。
力強い歌声と卓越したギタープレイが特徴で、楽曲制作も手掛けています。
誠実な人柄でも知られ、多くのファンから支持されています。
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フライングVタイプ
中の人はレニー・クラヴィッツのVが強く印象に残っています。
特徴
Flying Vは、1958年にギブソン社から発表された革新的なモデルでございます。
最大の特徴は、V字型の独自のボディデザインにありまして、その斬新なルックスは登場以来多くのギタリストに強い印象を与えております。
軽量かつバランスに優れた構造ですので、ステージでの演奏姿勢も独特で、特に立奏時には右足にボディを乗せて演奏する「クラシックスタイル」が映える設計となっています。
音色面では、ギブソン伝統のハムバッカーピックアップを搭載しており、パワフルかつ明瞭なトーンが得られることが魅力です。
ロックやハードロックのジャンルに適しているだけでなく、メタルやブルースプレイヤーにも愛用されております。
また、現在も多くのバリエーションモデルが展開されており、伝統と革新を併せ持つギターとして高く評価されております。
代表的なモデル
Gibson 70s Flying V
1970年代を象徴するデザインとサウンドが特徴です。
大きなピックガード、パワフルなハムバッカー、クラシカルなホワイトカラーが魅力です。
Gibson 1958 Korina Flying V Reissue (White Pickguard)
オリジナル1958年モデルのスペックを忠実に再現した復刻モデルです。
コリーナ材使用による豊かな鳴りと、ホワイトピックガードが特徴です。
Epiphone 1958 Korina Flying V Aged Natural
ギブソン同様コリーナ材を使用したコストパフォーマンスに優れるモデルです。
オリジナルへのリスペクトを感じさせる仕様が特長です。
著名なギタリスト
ジミ・ヘンドリックス(Jimi Hendrix/米)
Fender Stratocasterを弾いているイメージが強いジミですが、1967〜1969年に自身がペイントした「Love Drops」と呼ばれるVを使用していました。
マイケル・シェンカー(Michael Schenker/独)
ドイツ出身のロックギタリストで、UFOやMSGでの活動で知られます。
Flying Vによる叙情的かつ攻撃的なプレイスタイルはロック界に大きな影響を与えました。
アルバート・キング(Albert King/米)
ブルース界の巨匠であり、左利きながら右利き用Flying Vを逆さに持ち個性的な奏法を展開しました。
太く切れ味鋭いサウンドが特徴です。
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ファイヤーバードタイプ
ファイヤーバードといえばこの方、ジョニー・ウィンター。
SGの項に登場したデレク・トラックスとはまた違ったスライド・プレイ。
特徴
エレキギターのFirebirdは、1963年にギブソン社から登場した個性的なデザインとサウンドで知られるモデルです。
最大の特徴は「リバース」型と呼ばれる左右非対称のボディシェイプで、これまでのギブソンギターとは一線を画したモダンなルックスが印象的です。
構造面では、ネックとボディが一体化した「スルーネック」方式が採用されている点が特徴で、これによりロングサステインと豊かな響きを実現しています。
また、搭載ピックアップには独自の「ミニハムバッカー」が採用されており、一般的なハムバッカーよりもクリアでシャープなトーンが得られます。
高音域までバランス良く鳴り、ジャズやロック、ブルースなど幅広いジャンルで活躍します。
独特なスタイルの「ノンリバース」型も存在し、ファイヤーバードは見た目だけでなく音でも個性を放ち、多くの著名ギタリストに愛用されてきた名機です。
代表的なモデル
Gibson 1963 Firebird V
1963年に登場した初期型Firebird Vは、スルーネック構造と独自のミニハムバッカーによるクリアなサウンドが特徴。
斬新なリバース・ボディデザインで多くのギタリストに支持されています。
Gibson 1965 Non-Reverse Firebird V w/ Vibrola
従来のリバース形状とは違い、左右対称のノンリバースボディと、Vibrolaアーム搭載による滑らかなトレモロ効果が特徴です。
より扱いやすさと斬新さが加わりました。
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まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回も大変でした。
使用している著名なギタリストですが、なるべくメジャーな方を書きましたが、他にも書きたいギタリストいっぱい。
観ていただきたい動画いっぱい…。
それはまた別の機会に。
さて、次はブランドではなくボディシェイプ縛りでいきます。
尖ったギター、集めますか…。
こうなりそうです(画像はたまたまどちらもGibson系)。
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