皆さま、こんにちは!
いよいよ開催が近づいてまいりました「信州ギター祭り2026」。今年も信州の地から、全国のギターラバーを熱狂させる特別なモデルが多数集結します。
今回ご紹介するのは、長野県の豊かな自然をそのまま楽器へと昇華させた一本、「SujieTM WB」の製作秘話です。
今回は、このギターの核となる「革新的な木材選定と極限の設計」についてお届けします。
その1・材料についての紹介


「信州ギター祭りならではの、地元長野の木材を使った最高のギターを作りたい」
そんな熱い想いから始まったこのプロジェクト。長野県産の木材を模索する中で、運命的な出会いがありました。それが「信州白樺クラフト製作所」様が所有する、美しく良質な「信州白樺のランバー材」です。
白樺(シラカバ)といえば長野を象徴する高原の木ですが、楽器用、特にエレキギターのボディやネックとして使われることは極めて稀です。
3年の眠りを経て、いざ製材へ
入手した白樺材は、すでにじっくりと3年間の自然乾燥を経た素晴らしいコンディション。そこからさらに完璧を期すため、約1ヶ月間の強制乾燥を施しました。
入念な乾燥プロセスを経た白樺材は驚くほどタフで、チェンバー(中空)加工を施してもほぼ変形せず、極めて優れた加工性を見せてくれました。
小径木ゆえに生まれた「5プライ構造」と「ダブルチェンバー」
白樺という木は、メイプル(楓)に非常に近い音響特性を持っています。しかし、メイプルよりも比重がわずかに軽く、さらに「1本の径(太さ)が小さい」という木材ならではの特徴があります。つまり、ギターのボディ幅を一枚板や2ピースで取るのが非常に困難です。
この物理的な限界を、クラフトマンの知恵と技術で見事に克服しました。
それが、「バック3プライ+トップ2プライ」の計5プライ(5層)構造です。
通常のチェンバー構造では、トップ材は5〜6mm程度が一般的です。しかし今回は、バック材の厚みが十分に取れなかったため、逆にトップ材をたっぷり10mmの厚さで贅沢に切り出しました。
そして、通常はバック側にだけ施すチェンバー加工を、なんとトップ材の裏側にも施す「ダブルチェンバー加工」を採用。
この緻密な構造計算こそが、後述する驚異的な「鳴り」と「軽量さ」を生み出すことになります。
その3・ついに完成


これまでお届けしてきた信州白樺ロード、ついに完結です!
信州ギター祭り2026の出店商材として製作を進めてきた、信州白樺高原の白樺をフルに使用した意欲作、「SujieTM WB OPNAT」が遂に完成いたしました!
仕上がったギターはなんと総重量は驚異の「2.5kg」。
白樺が特性の近いメイプルよりやや軽量であることに加え、ボディを一回り小さくリサイズしたコンパクトな「チェンバーモデル」にしたこと、そして独自のダブルチェンバー構造が見事に功を奏しました。長時間のステージでも全くストレスを感じさせない圧倒的な取り回しの良さです。
白樺指板・白樺ネック・白樺ボディから放たれるそのサウンドは、極薄ラッカー塗装も手伝い、アコースティックのような豊かなエアー感を含んでいます。それでいて、メイプルに近い芯の通ったアタック感があり、クリーンではどこまでも透明に、ドライブさせると心地よく枯れた極上のトーンを奏でます。
今回の信州ギター祭り当日のブースでは、この白樺モデルのポテンシャルを心ゆくまで体感していただくため、「まったく同じ形状・スペックで製作した『メイプル版』『アルダー版』」もご用意いたしました!
木材の違いだけでどれほどトーンが変わるのか、ぜひご自身の指と耳で確かめてみてください。









