艶めかしさを感じる大人のギター|ギターマニア石田純一の逸品入魂~気ままに想いを綴ります~Vol.72

  • ブックマーク
艶めかしさを感じる大人のギター|ギターマニア石田純一の逸品入魂~気ままに想いを綴ります~Vol.72

記事中に掲載されている価格・税表記および仕様等は予告なく変更することがあります。

皆様こんにちは!石田でございます!
最近はPRSの紹介が続いていましたが、今回は他路線のハイエンドギターのご紹介です。

小林一三 Jazz “15×55mm 25inch Scale Mocha Black

町田市に居を構える日本の「ハコモノ」ギターにおける最重要ビルダー「小林一三」氏による珠玉の1本です。
今までも小林氏のギターについては何度か紹介しましたが、今回もこだわりを詰め込んだ1本が完成しました。

小林氏のギターづくりへの熱意については当社古川が連載しているブログをぜひご覧ください。
※めちゃくちゃ読みごたえがありますが、ちゃんと当ブログに帰ってきてくださいね...

25インチ(635mm)スケール

Jazz は基本となるモデルがありますが 24 3/4inch (628mm)スケールを採用しています。一般的なアーチトップギターよりも少し小振りである本器に合わせてミディアムスケールを採用していますが、今回はよりピッチ感を重視してスケールを少し伸ばしました。

PRSとも共通するこのスケールは演奏性とピッチ感のバランスに優れた秀逸なものです。

さらに小振りなボディ

従来の Jazz は15.5inch、胴厚60mm を採用していますが、今回は 15inch、胴厚55mm としました。これはスケールを伸ばしたことによるタイトな鳴りをより効率的に響かせる目的です。

石田自身メインはソリッドギター弾きですので、そういったプレイヤーにも扱いやすいサイズ感、といった狙いもあります。

一口に「小さくした」とは言ってもアーチの形状やホールなど、微調整をしなければちゃんとしたギターの鳴り方はしません。そのあたりは長年の経験と木材を削りながら調整していく小林氏だからこそ安心してお任せできる部分です。

ブリッジ裏の補強構造

スケールを伸ばしたことによりサスティーンにも変化が期待できますが、より効果を実感できるよう、ボディトップ裏側の構造も今回は変えています。

ブリッジが設置される部分に補強を入れることで弦振動が安定するような構造を取り入れました。これによりサスティーンがさらに向上するほか、ハウリングの防止にもつながります。少し歪ませて Blues にも使用したい、というニーズがありますのでより対応しやすくなったと思います。

シックなブラックカラーでトータルコーディネート

ボディカラー、パーツカラーともにブラックに統一しました。サドルの上下用サムホイールまでコスモブラックになっています。

ボディトップ、ボディバックともにブラックの塗料を刷り込んで研磨したのちに、ボディのリム部分のみバースト状にブラックを着色しています。

「いや~塗料ほとんど捨て吹きになっちゃうねぇ」といいながらも見事な仕上がりはさすがです。
個人的にこのスティンガーヘッドからネックにつながる部分と、

ネックからヒールにつながる部分のグラデーションが特にお気に入りです。

メイプルからローズウッドをつなぐこの色の移り変わりがうまく表現されていると思います。

削り出しのトップバックとサイドのラミネイト構造

トップとバックはいつも通りブックマッチしたブロック材から削り出しています。こちらの加工精度も実物をじっくりご確認いただきたいところですが、本モデルはあえての積層材をサイドに使用しています。

トップとバックが振動する構造であるため、それを支えるサイドは硬い方がいい、という考え方です。
曲げで形成されたこのサイドも目を見張る美しさ。

試奏動画

スタジオのジャズコーラスに直結でこのサウンドです。いかがでしょうか。

商品情報

メーカー小林一三
型名Jazz “15×55mm Spruce / Flame Maple Mocha Black
販売価格¥948,000(税込)
JANコード2370000737960

石田 純一プロフィール

ギター演奏はそこそこに機材いじり(改造、音作り)をメインに楽しむ学生時代を送り、機材好きが高じて、「いつの間にか楽器店の店員になっていた」インドア派。

入社後はPRS(Paul Reed Smith)現地工場でのPrivate Stockオーダーをはじめ、自身の経験を活かし、多彩なブランド・ジャンルでの楽器開発も手がけています。

おすすめ動画

  • ブックマーク