【USAファクトリー買付品】CE 24 & Swamp Ash Special / -XX-Sprayer’s Choice(Crackle Finish)|バイヤー平林が綴る PRS という美学Vol.23【Paul Reed Smith】

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【USAファクトリー買付品】CE 24 & Swamp Ash Special / -XX-Sprayer’s Choice(Crackle Finish)|バイヤー平林が綴る PRS という美学Vol.23【Paul Reed Smith】

記事中に掲載されている価格・税表記および仕様等は予告なく変更することがあります。

皆様こんにちは。バイヤーの平林です。
連載23回目となる今回は、先日入荷した特別な2本のギターをご紹介します。

2026年初頭、スティーヴンスヴィルにある PRS USA ファクトリーを訪問した際に、現地で直接買い付けてきた「CE 24 および Swamp Ash Special / -XX-Sprayer’s Choice」です。

こちらの2本は、特徴的な Crackle Finish を採用しています。

PRS Sprayer’s Choice とは

Sprayer’s Choice は、PRS USA ファクトリーの塗装職人(スプレイヤー)が、自らの感性と独自のセンスでカラーリングを施した特別なプロダクトです。

Crackle カラーに関しては PRS インスタグラム にて塗装の様子がご覧いただけます。

さらに、PRS の Employee Spotlight にて、Brad Bowman 氏のインタビューがご覧いただけます。

 CE 24 / -XX-Sprayer’s Choice(Blue & White Crackle Finish)

まずは、こちらの素晴らしいギターの全貌をご覧ください。

続いて、ボディバック全体もご覧ください。

本個体の特筆すべき点は、鮮烈な「クラックル・フィニッシュ」です。

PRS のスプレイヤーによって「クラックル=ひび割れ」を表現した、凹凸がある特殊な塗装が施されており、ブルー&ホワイトをミックスさせた、製作者のセンスが光る1本です。

実際に触れると凹凸を感じる特殊な塗装で、その立体感と色の奥行きは、まさにアーティスティックな一言に尽きます。

2025年モデルから、新たに Phase III Locking Tuners が採用されました。オープンバックデザインによる洗練されたルックスはもちろん、ブラス製シャフトによる伝達効率の向上と高精度なギア比で、チューニングの安定性だけでなく、PRS の追求するサウンドを実現しています。

インディアンローズウッド・フィンガーボードには、PRS の象徴であるバードインレイが採用されています。インレイは樹脂素材のため、クラシックなスタイルの CE モデルとマッチしています。

ウィングタイプのペグボタンは、12フレットに刻まれた『Coopers Hawk』のバード・インレイをモチーフとしています。

こちらは、従来の金属製ボタンから素材を見直し、緻密な計算に基づき軽量化しており、弦振動の起点となるヘッドストックにおいて、ペグボタンの軽量化は、振動のロスを最小限に抑えることに直結します。

淀みのないクリアな響きと、自然に伸びていく豊かなサステインを得ることに成功しているだけでなく、優美なルックスと、より音楽的な響きを両立させたPRSらしいパーツです。ポール氏の妥協なき探究心が、この小さなパーツ一つひとつにも息づいています。

CE シリーズ最大の魅力は、なんといってもメイプルネックをボルトオン(ネジ止め)構造でジョイントしていることです。CORE モデル譲りのマホガニーバック&メイプルトップの豊潤な鳴りに、ボルトオン特有の明瞭なアタック感と歯切れの良さが加わります。

搭載された85/15ピックアップは、ヴィンテージのニュアンスとモダンの明瞭さを高次元でミックス。低域のタイトさと高域の煌びやかさが絶妙で、クリーンからハイゲインまで高い解像度を誇ります。

さらにプッシュ/プル・トーンにより、合計6種類のサウンドバリエーションを瞬時に切り替え可能。ライブでもレコーディングでも、これ1本で完結できる懐の深さがあります。

本個体のバックパネルには、創始者であるポール・リード・スミス氏の直筆サインが記されています。

現地での買付を終えた直後、ポール氏本人の仕事部屋を訪れ、その場でペンを走らせていただいています。

※こちらの個体は販売済でございます。

 Swamp Ash Special / -XX-Sprayer’s Choice(Blue Green & Yellow Crackle Finish)

次に、こちらの素晴らしいギターの全貌をご覧くださいませ。

続いて、ボディバック全体もご覧ください。

本個体にも、カラーが異なる「クラックル・フィニッシュ」が採用されています。

本個体において、グリーン、イエロー、ブルー、そしてホワイトが複雑に混ざり合うその色彩感覚は、まさに圧巻の一言です。

色彩学において「イエロー」と「ブルー」は、お互いを引き立て合う一方で、混ぜ合わせると濁りやすい『補色(反対色)』の関係にあります。
この「Sprayer’s Choice」においては、その相反する二色が濁ることなく、むしろ鮮烈なコントラストを描きながら共存しています。

これは、PRS USA のスプレイヤーが、単に塗料を吹き付けるだけでなく、それぞれの色の境界線や重なりを極めて緻密にコントロールしている証です。

反対色ゆえのダイナミックな視覚効果を活かしつつ、クラックル・フィニッシュの凹凸と相まって、見る角度によって表情を変えてくれます。職人の高い審美眼とセンスが凝縮された仕上がりです。

PRS らしい3:3のヘッドには、PRS シグネチャーロゴが入り、トラスロッドカバーには「Special」と印字が入ります。

メイプル・フィンガーボードには、アウトラインのみのブラック・バード・インレイが採用されます。
伝統的なバードインレイの優美さを継承しながらも、余白を活かしたミニマルなデザインで、クラックル・フィニッシュというアヴァンギャルドなボディと組み合わさることで、全体に引き締まった印象をもたらしてくれます。

ヘッド裏には、2桁の製造年と通しシリアルナンバーが刻印されます。

特にネック裏はサテン・ラッカー仕上げで、吸い付くようなプレイヤビリティで、テクニカルなフレーズもストレスなく駆け抜けられます。

フロントとリアには、明瞭なヴィンテージ・トーンを誇る58/15 LT、そしてミドルには、PRS 独自の Narrowfield を搭載しています。

Narrowfield は、ハムバッカー構造によるノイズレスな恩恵を受けつつも、シングルコイル特有の「歯切れの良さ」を見事にアウトプットしてくれるピックアップで、PRS 流のシングル・ピックアップ的な位置づけです。

コントロールには「5-wayブレードスイッチ」と「2つのミニ・トグルスイッチ」の組み合わせを採用しています。各ハムバッカーを個別に独立してコイルタップできるため、合計12種類ものサウンドメイキングが可能になりました。

トーンを絞った際の甘く太いジャズ・トーンから、全開時のクリスタル・トーンまで幅広いコントロールを実現しています。さらに、ピックアップを切り替えた際の「音量差」と「音質のバラつき」が極めて少ないことも特筆すべき点です。

本個体にも、ポール・リード・スミス氏による直筆サインが入ります。

こちらも、前述のCE 24と同様に、ポール氏の仕事部屋でサインを入れていただきました。

さいごに

長文にお付き合いいただき、誠にありがとうございます。
本記事が皆様のギターライフが豊かになる一助になれば幸いです。

平林 大一プロフィール

埼玉県出身。現在は静岡県に移り住んで15年が経過。
趣味は釣りとワインで、自然の中でリラックスする時間や美味しいワインを楽しむのが大好き。

2024年現在、PRS USAファクトリーでのオーダーやGIBSONナッシュビルでのバイヤー業務、国内外のギター・ベース、アンプやペダルのオーダーに携わっている。

所有楽器はPRS Private StockやAMPをはじめ、Fender 1963 Stratocaster、Gibson CS LP、Ken Smith BSR5、Vintage Ibanez & Maxonなど多岐に渡る。

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