皆さんこんにちは。イオンモール浜松市野店エレキギター担当の白井と申します。
古くから日本の家具材、建築材として使用され、日本の木工家からの信頼が厚い“トチ”材。
さらにフレイム杢を持ったトチは表情がとても豊かで、楽器所有者を耳からだけでなく目からも楽しませてくれる魅惑の材です。
今回、そんなトチを使用した特別なギターをオーダーするべく、国産ギターの雄“MOMOSE”を製作するディバイザー様の工房を訪問してまいりましたので様子をご紹介いたします。
いざディバイザー工房へ
静岡県浜松市から長野県松本市へ
天気は見事な晴れ模様。
浜松市から松本市までは車で約3時間、休憩をはさみながら安全運転で向かいます。
休憩で立ち寄ったサービスエリアには雪が残っていました。
運転すること3時間、お昼過ぎにディバイザー様へ到着しました。
看板の前にも雪が残っています。
先週まで大雪だったとのことでベストタイミングでの訪問となりました。
工房へ潜入
敷地内に入って右手には昨年改装が行われた事務所があります。
左手には工房が併設されていて、職人と営業担当が密に連携を取ることができるようになっています。
工房に入ると早速、作業中の職人さんの姿が。
こちらは木材加工を行う場所になっています。
生地調整前の大量のボディ達。
板材をバンドソーでネックの形状へ加工。
大雑把に切り出されたネックは職人による手削りによって成形されていきます。
ピックガードの加工など細かな作業が行われています。
お次は塗装ブース。
乾燥を終えたボディを研磨剤が付いた高速回転する布に押し当てて艶出し作業が行われています。
塗装後の凸凹なボディ面を細かなヤスリで削って面出しを行います。
均一になるよう慎重さと確かな技術力が求められる作業です。
塗装後の乾燥待ちのギターたち。
この部屋は異物混入を防ぐため立ち入り禁止となっています。
続いて組み込み・セットアップを担当するブース。
組み込み後にもより美しく仕上げるため、さらなるバフ掛けで追い込んでいきます。
インレイの加工などを施すNCルーターとレーザー加工機です。
ここで同じくディバイザー様が手がけるアコースティックギター“HEADWAY”の製作現場も見せていただきました。
完成に向けて組み込みに集中されていました。
ボディサイドの成形を行う特殊な万力。
成形後の桜材もありました。
いよいよオーダーモデルのトップ材選定
場所を移して事務所へやってきました。
玄関入ってすぐ目に飛び込んできたのは、ウッドデザイン賞を受賞したアカマツギター。
来客用のお洒落な商談スペースがあります。
商談会やギターショーに合わせて作られる非売品のワインを発見。
このお洒落な扉の先が事務所となっています。
反対側には階段があり、そちらを上ると...
大商談会で目にするショールームを発見。
今年発表されたNewモデル“BARONシリーズ”もありましたが、写真を撮り忘れるという痛恨のミス...
いよいよ木材選定の時間です!
ショールーム手前の、STRのロゴが入ったバール材が置いてあるスペースで選定を行います。
ディバイザー様には今回のために大量のトチをご用意いただきました。
カラーと杢の調和を意識し、1枚ずつ吟味していきます。
一口に“トチ”と言っても個性が様々で選定は難航。
木工担当の職人さんにも木取りのアドバイスをもらいながら、1時間以上かけて今回使用するトップ材を決定。
トチならではの杢目から、王道な杢目までじっくりと選定を行いました。
選定材のご紹介
ボディシェイプはストラトタイプ、カラーはトチの杢目を活かすべく青系、茶系でオーダーしました。
また、レギュラーモデルにはないヘッドロゴのレーザー彫刻なども盛り込んだ見た目にもスペシャルなモデルとなっています。
その他アンサンブルでの音抜けを重視したオリジナルピックアップも本モデルのために開発いただきます。
今回オーダーしたモデルは2024年9月〜10月頃完成の予定。
完成まで楽しみにお待ちください。
さいごに
私白井ですが、4月1日よりイオンモール浜松市野店からダイナシティ小田原店での勤務となりました。
本企画には最後まで携わってまいりますので、興味がある方はぜひダイナシティ小田原店の白井までお問い合わせください!
なお、入荷後は当社オンラインストアにも掲載されますのでお楽しみに!