ギターマニア石田純一の逸品入魂~気ままに想いを綴ります~Vol.19“夏の暑さを吹き飛ばす、爽やかな一本はじめました”

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ギターマニア石田純一の逸品入魂~気ままに想いを綴ります~Vol.19“夏の暑さを吹き飛ばす、爽やかな一本はじめました”

記事中に掲載されている価格・税表記および仕様等は予告なく変更することがあります。

皆様こんにちは!石田でございます!
まだ梅雨明けしたばかりなのに暑い日が続きますね...

暑くて「外に出るのがツラいな...」という時は、ぜひこの逸品入魂のバックナンバーでも読んでみてはいかがでしょうか?

さて今回は厳選した木材やパーツをふんだんにセレクトした“Luxualy Order Model”のご紹介。

以前のVol.14でも絶賛いただいた Red House Guitars にご協力いただき「夏の暑さを吹き飛ばす」爽やかなカラーで仕上げられた一本がやってまいりました!

Seeker S24 Beveled HSH Flamed Maple & Ash Faded Blue Stained


Seeker は一般的なボディシェイプより少し小ぶりな、いわゆる Dinky タイプのレッドハウスでの総称。

それをボディ外周部に鋭角な切れ込みを入れる事でさらにスマートなルックスに仕上げた Seeker S Beveled をもとに「爽やかなルックスとサウンド」をコンセプトにオーダーしました。

ワイルドな杢目が魅力のフレイムメイプルトップ


キルトほどではありませんが、年々グレードの高い木材が入手しづらくなっているフレイムメイプル。

レッドハウスで保有しているものだけではなく木材業者にも掛け合っていただき、私のイメージにマッチするものを選ばせていただきました。


今回はカラーのイメージを先に決めていましたので、杢目の良さだけではなく塗料の吸いこみやすさなども考慮して選ばなければいけませんでした。
多数あった候補の中から悩みに悩んで決めたのがこちらです。


この時点ではまだ着色していませんのでちょっと寂しい感じですが、凪いだ海のような杢目の美しさが良いですね。


エルボーカットの部分はあえて着色せず、ルックスのアクセントに。

導管にブルーを入れたアッシュバック


ルックスに合わせてサウンドも「爽やか・スッキリとしたイメージ」に仕上げたかったのでボディバックはアッシュを選択。


ボディトップのデニムのようなカラーにマッチさせるため導管にブルーを入れ、シースルーホワイトで仕上げました。
※画像もらい忘れました...

極上のフレイムを着色したネック


極上のフレイムメイプルトップにアッシュバック、というだけでは石田の感覚では「普通のギター」になってしまうので、さらに突き抜けさせるためにネック・指板にも極上のフレイム材を採用し、さらに着色しちゃいました。


色を付ける前からこの存在感ですが...


色が付くとさらに強烈ですね。


フレット交換の際に着色が取れてしまうため、メンテナンス性を向上させるために Freedom CGR 製のステンレスフレットを採用しています。

カスタムワウンドのオリジナルピックアップ搭載


レッドハウスの標準モデルに比べて少しパワーとキレを増したオリジナルモデルのピックアップを搭載。
ボビンカラーもホワイトで、全体のルックスに合わせました。

ゴトー製最高峰モデルのブリッジ・ペグ搭載


ブリッジは国産、ゴトー製。
艶消しでメッキの耐久性も高い X-Finish のものを選択しました。


ペグも同様の X-Finish 。
MG-T というフィンガーロックタイプのため、誰でも手早く弦交換が可能です。

蓄光のサイドマーカー


指板面は美しいフレイムを活かすためにあえてポジションマークを入れていませんが、演奏中に見るサイドマーカーは蓄光タイプの Liminlay を使用しました。
ちなみにこの Luminnlay、日本のメーカーで、しかも地元の近くの企業なんですよね...

ランプシェードノブ


コントロールノブはあえて Paul Reed Smith のランプシェードノブを使用しました。
操作のしやすさ、ルックスの美しさどちらも気に入っているノブの一つです。

畑精密工業製ストラップピン


ストラップピンは畑精密工業製 SPREAD ブランドの A5056 アルミ製モデルを使用。
すでに生産完了ですが、中村社長に連絡したところ「1つなら何とかなる」とのことで即採用させていただきました。

一般的なストラップピンよりも傘が広く、外れにくいです。

HVC(Head Vibration Controller)


ヘッド内部に木材ではない物質を入れることによりヘッドの振動を抑制、共振によるデッドポイントを減らすというレッドハウスオリジナルの技術です。

必然的に「鳴らなく」なりますが、Fractal や Kemper などのマルチプロセッサーや DAW での使用を目的にしている方は「必要以上に鳴ってほしくない」という方も多いと思います。
そんなモダンなニーズに合っている仕様です。

ヘッド裏にフレイムメイプルのワンポイントが入ることによるルックス的に“アガる”感じも魅力なのですが...このモデルの場合はあまり目立ちませんね。

サウンドインプレッション


全体的なマテリアル構成によりブライトでありながら中音域の存在感は抜群。
コイルタップしてハーフトーンでカッティング~歪ませて刻むなどの音の輪郭が必要なシーンで相性がバッチリです。

ステンレスフレットとグロス塗装の指板によりチョーキングやスライドなども滑らかに演奏が可能です。


今回も非常に美しい塗装に目を奪われます。

基本的に着色は生地着のみでその上にクリアが乗っているのですが、そのクリアの透明度が素晴らしく、杢目の美しさを際立たせてくれています。
ぜひ実際手に取って確かめてみて下さい。

商品情報


メーカーRed House Guitars
型名Seeker S24 BV FM/FM
販売価格(税込) ¥578,000 (税抜 ¥525,454)
JANコード2370000532718

石田 純一プロフィール

ギター演奏はそこそこに機材いじり(改造、音作り)をメインに楽しむ学生時代を送り、機材好きが高じて、「いつの間にか楽器店の店員になっていた」インドア派。

入社後はPRS(Paul Reed Smith)現地工場でのPrivate Stockオーダーをはじめ、自身の経験を活かし、多彩なブランド・ジャンルでの楽器開発も手がけています。

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