【レビュー】用途別ギタースタンド図鑑

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【レビュー】用途別ギタースタンド図鑑

記事中に掲載されている価格・税表記および仕様等は予告なく変更することがあります。

世の中にあふれるギタースタンド。タイプも違えば値段も様々。2020年9月現在、島村楽器での販売ランキングを元にまとめてみます。

スタンダード ハンギングスタンド 折り畳み 複数本立て ハンガー ラグジュアリー
 「ギタースタンド」と聞いてまずは頭に浮かぶのがコレ。 床置きながら、ギターを吊り下げることが出来るスタンド。 コンパクトに折り畳むことが出来るため、可搬性に優れたスタンド。 複数本を同時に置くことが出来るスタンド。 壁等に取り付けて使用可能なギターハンガー。 材質やデザインにこだわった高級感あふれるスタンド。
E.D.GEAROn-Stage HERCULESOn-StageULTIMATE Aria / HERCULESIbanezOn-Stage Fender / HERCULESOn-StageRockstand E.D.GEARHERCULESKIKUTANI / On-Stage 現代ギター社On-Stage

レビューモデル一覧

スタンダード

ハンギングスタンド

折り畳み

複数本立て

ハンガー

ラグジュアリー

ラッカー対応/非対応

ギターには様々な塗装方法があります。

アコースティックギター、エレキギターで最も多い塗装方法であろう、ポリウレタン塗装。硬度が高く耐久性にも優れているので、ちょっそやそっとではギターの塗装表面が変化することはありません。ポリエステル塗装も比較的見かけることが多い塗装です。

Fender USAやGibsonなどのアメリカ製楽器によく見られるのがラッカー塗装です。塗膜が薄く木材に不要な質量を付加しないことで重宝されますが、塗装が硬化した後であっても、溶剤がゴムに触れる等すると、比較的簡単に塗装が変化してしまいます。(「焼ける」とも言われます)

そのため、スタンドのギターを支える部分 (ヨーク部) がゴムの場合はラッカー塗装のギターをそのまま置いてしまうと塗装が変化してしまいます。

KIKUTANI MUSIC 「BDL」

そのため、この通称「スタンドブラ」と呼ばれるカバーをスタンドに取り付ける必要があります。スタンドブラは柔らかい生地でできているためラッカー塗装の楽器を「焼け」から防いでくれますが、滑りやすいというデメリットもあります。乗せるギターの形状によってはスタンドからギターが滑り落ちてしまう事もありますので、まずは乗せたいギターの塗装を把握し、スタンドブラを使用するか、ラッカー対応のスタンドを選択するかを決めましょう。

スタンダード

E.D.GEAR

■EGS-SKG

E.D.Gear EGS-SKG

高密度フォームを採用したクッションによりホールド性を高めたギター・ベース用スタンド。


ネックを支えるヨーク部に取り付けるラバー製のストッパーで、ギターの転倒を防ぎます。最もポピュラーで、スタンダードなギタースタンドです。安価さも魅力。
アコースティックギター/エレキギター/エレキベースと、様々なタイプのギターに対応します。

  • ラッカー非対応
  • 高さ:約55cm〜62cm


On-Stage

On-Stageは島村楽器が輸入代理店を務めるアメリカのメーカー。ギタースタンドはもちろんのこと、キーボードスタンドなどスタンド全般、ケース類、さらにはチューナー、管楽器用アクセサリー、ライティングスタンドまで、楽器周辺のアクセサリーを「これでもか」というくらい取り扱っています。


その歴史は古く、今は会長職のJames Hennessey(画像中央)が1979年に創業。以来、楽器演奏に必要なアクセサリーを主要商品として、数多くの製品を世に送り出してきています。


G&L工場内に今も残るLeo Fenderのオフィスにもマイクスタンドが何気なく置かれ、ギタースタンドも多数ありました。そのくらいアメリカでは音楽関係者にとって日常の製品となっています。(【メーカー探訪】G&L カリフォルニア・フラートンで受け継がれるレオ・フェンダーの意志)

On-Stageはこれまで「On-Stage Stands」「On-Stage GEAR」「On-Stage CASES」「DRUMFIRE」など、製品を数多くのブランドに分けて販売してきました。一昨年前くらいからは、すべて「On-Stage」ブランドへの統一を図っています。現在はその過渡期なので、店頭には同じ商品でも違うブランドの名がついたパッケージが並んでいるかもしれません。中身は全く同じ商品なのでご安心ください。

■XCG4

On-Stage XCG4

形状はE.D.GEAR EGS-SKGとほぼ変わりませんが、ギターの当たる部分が「EVAフォーム」と呼ばれる柔軟性と弾力に富むエチレン酢酸ビニル共重合体 (Ethylene Vinyl Acetate、スニーカーのミッドソールなどにも使用されている素材)で出来ているため、ラッカー塗装への影響がほぼありません。また、弾力性にも優れてるのでギターを優しくホールドし、滑りにくい構造です。

ヨーク部にはもちろんストッパーが付属しています(ラバー製)。アコースティックギター/エレキギター/エレキベースと、様々なタイプのギターに対応します。

  • ラッカー対応
    ※長時間ラッカー塗装ギターを置いたままですと化学反応を起こす可能性も0ではありません
  • 高さ:約48.9cm~約61cm

低コストで、かつラッカー塗装のギターを安全に使用したいというならこちらがオススメです。

■GS7153BB

On-Stage GS7153BB

XCG4と同じOn-Stageブランドのスタンド。EVAフォーム装備でもちろんラッカー対応です。


最大の特徴はこのFlip-It!®と名付けられたヨーク部。見た通りギターの転倒を防ぐ構造です。


堅牢な造りながら、この様に簡単にギターを取り出すことが可能です。

  • ラッカー対応
    ※長時間ラッカー塗装ギターを置いたままですと化学反応を起こす可能性も0ではありません
  • 高さ:約58.4cm~約73.6cm

アコースティックギター/エレキギター/エレキベースと、様々なタイプのギターに対応します。少々値は張りますが、安定性を求めるならコレですね。

スタンダードタイプまとめ

スタンダードタイプは最も普及率の高いギタースタンドです。安価に入手できるものも多数ありますが、やはり大切なギターを立てておくものなので、安定性や塗装の対応などにはケアして選びたいものです。

価格と機能のバランスを考えると、XCG4はラインナップの中でも抜きん出ていると感じます。

続いては新たな定番となりつつある「ハンギングスタンド」です。

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